すっかり涼しくなりました。
いつもの散歩道も夏のように人ごみができることは、もうこの時期は
ありません。
ここに住むようになって、はや10数年。
あの頃、散歩でよくあったわんこ達は、ダントツでゴールデンでした。
あとは、ダックスフンド。
ハスキー人気はひと段落ついたころ。
柴犬はいつもある程度いる感じですね。
そしてラブラドールも増えてきたころでした。
ご近所にもう一匹ピレニーズが大きなおうちに住んでいて、我が家との面積の
違いに心で「ごめんね、ももこ」とあやまっていたのが懐かしいです。
その子はももこより4歳くらい年上で、でも7歳か8歳かで病気で逝ってしまったと
あとから、人から聞きました。
パセリちゃん、あなたともっとお知り合いになりたかったな。
ももことさくらが10歳になるかならないかで、顔をよく見たゴールデンの
姿がだんだん少なくなっていきました。
挨拶をしていたゴールデンちゃんたちで、今も会う子はもういません。
10歳にならないで虹の橋のたもとへ旅だっていった子が多い気がします。
ラブもいつも間にか少なくなりました。
ももことさくらとお友達だったわんこは、さくらと同じ年のリップちゃんだけになりました。
リップちゃんはさくらと同じ黒ラブで、とってもマイペース。
一度ノーリードでママを探して国道に出てしまって、あのときは、ももこと
さくらの散歩中で、ももことさくらをつないで、車をとめようとしたところへ
リップちゃんのママがリップちゃんを探しに来て、車を運転していた人たちも
止まってくれて、リップちゃんは無事ママの元へ戻れて、本当によかったです。
そんなリップちゃんも13歳。さくらの分も長生きしてね。
ご近所で最長老だった柴犬のコロちゃんは、今年の8月1日に虹の橋へ行って
しまいました。18歳でした。
最初の出会いは、散歩中にコロちゃんがももこの鼻へ一撃を与えたことでしたね。
なつかしいね。
でもももこもコロちゃんも、お空に逝ってしまったね。
そして、世間はすっかり小さい子たちが主流になって、犬を飼う人が本当に増えました。
わんこ連れの人が増えるのは、うれしいことですが、個人的には
色々と思うこともあります。
そうですねーわんこを飼う人が増えて、そのおかげで一番助かるのは、
お薬代がとっても安くなったことです。
ももこのフィラリアは最初は5000円近く一回分でしていたのが、
2年前には3000円ぐらいでした。
需要と供給の経済のしくみを目の当たりにした感じです。
いつも変わらない散歩道のわんことの散歩。
そして、すれ違うわんこ達。
ずっと続けてきた習慣。前とかわらず朝晩の一日2回。
でも同じものは何一つないんですよね。
散歩道も変わった。松林はなくなり、その代わりに整備された
公園。
狭くなった砂浜。
そうだ、灯台の姿も変わりました。
私たちの横には、白と黒のわんこの姿はもうなく、つれているのは
ブラック&タンとチョコ色のわんこ。
ゴルを飼っていたおじいさんは、その子によく似たダックスちゃんを
連れ、ピレを飼っていた婦人は、アメリカンコッカーを連れています。
前は犬を飼っていなかった人が、チワワを飼って、犬を飼っていた人が
もう犬を飼わないと決めました。
あと15年後のことを考えての決心。
裕次郎とひなたが挨拶しているあの子のおうちは、ももことさくらが
小さい頃は、他の建物でした。
毎日自分のことで忙しくて、同じように毎日を過ごしているようで、
何も同じものはないと気がつく瞬間があります。
たとえば、中学生だった子がスーツを着て、通勤している姿を見かけたときなど、
そんなに時間がたったんだーとはっとします。
だからこそ、今この時間を、今そばにいる子たちといっしょに楽しく暮らしたいと
思います。
犬と暮らすって素敵ですね。
ただ、どこかのCMではありませんが、「ゆっくり、なるべくゆっくりと歳をとってください」と祈らずにはいられません。
写真は、今年の2月の末頃。
裕次郎がひとりぼっちのお留守番をするようになって、2週間ぐらい経った頃。