妄想日記

本当にあったこと、妄想してみたことごちゃ混ぜにして全部詩にしてみた。

r=1-sinθ

2023-06-29 00:17:00 | poem


放課後、君と二人

うねる前髪も
肌に張り付く空気も
大嫌いな数学も

今だけは愛おしい。


君の指が僕の文字をなぞる
大雑把な文字を綺麗な指がなぞる
そのチグハグさに見惚れていた

r=1-sinθ

いつになったら解けるのだろう?

贈る

2023-05-23 00:42:00 | poem

君に伝えたい思いがあるのに
なんと表現したらいいのかわからなくて
辞書を捲ったけれど
相応しい言葉は見つからなかった。

花を贈ることを考えたけど
君はどんな花も似合うから
贈るべき花が分からなかった。

絵で伝えようとしたけれど
僕の技量では君を描ききれない。

既存の言葉では言い表せない程君は魅力的で
どんな花よりも君は美しい。

オリオン座

2022-02-09 23:00:00 | poem

オリオン座が空に浮かぶと
君のことを思い出す

深夜1時でも、東京の空は明るくて
冷たい空気が頬を撫でていく
寒いねって言ったら
君が私の頬を両手で包んでくれた
二人並んで歩きながら
「オリオン座しかわからない」って言ったら
「俺もだよ」って返してくれる君が好きだった

東京の空でもオリオン座は明るく輝いていて
すぐに見つけ出すことができたんだ
まるで君みたいに

ねえ、元気ですか?
幸せですか?


もう東京から離れてしまったけど
あの頃と同じようにオリオン座は明るくて
冬の空気は冷たいんだ
私の頬を温めるのはココアのペットボトルになって、君の手が恋しい

ねえ、好きだったよ
今でも想ってるよ
いつか、いつか君が私じゃない誰かと
幸せに暮らすようになっても
きっと、きっと私には君だけなんだ

その時がきたら
オリオン座をながめて君を思い出すよ
それだけで幸せだから

輪郭をなぞる

2021-09-05 17:00:00 | poem


長すぎる片思いは

いつしかほどけない鎖となって

私の心を君に縛りつけた


知ってた?私の特別だったの



知らなかったでしょ?私の一番だったの


もう会えない君

一番近くにいたのに

今では一番遠くなった

触れたくても触れられなくて

伸ばした手の行き先はどこにもない


いつか 顔も声も忘れて

君という存在が輪郭だけになってしまっても

私はいつまでも君を覚えているし

好きでいつづけるんだろう



君の輪郭をなぞって






君の笑顔は遅効性の猛毒だ

2021-05-11 22:45:00 | poem


君の笑顔は遅効性の猛毒だ


君が僕に笑いかけたあの日から

ふとした瞬間に君の笑顔が浮かんで

心臓が掴まれたみたいに痛くて

息が上手くできない



じわじわと

じわじわと

僕を締め付ける



きっと解毒薬なんてなくて 

僕は君の毒に冒されたまま

中毒症状に苦しんでいる





僕はいつか

きっと



君の笑顔に殺されてしまうんだ