世界で一番優しい人。
それはきっとあなただと私は思うの。
世界で一番残酷な人。
それもきっとあなただと私は思うの。
友だち数人で遊びに行った。久しぶりに会うから上手く話せるかな、とか みんな変わってしまっていたらどうしよう、とか 心配もしたけれど、集まればまたあの頃のように話ができた。
2年ぶりのあなたはあの頃よりも大人になっていた。「何か飲み物買ってこようか?」とか言って飲み物を買って来てくれたし、「ゴミ、捨ててくるよ」なんて言って私の手からスマートにゴミを奪っていった。
優しいのは変わらないのね、なんて思いながら13cm斜め上を見上げる。私の視線なんて気付かないで他の人と笑うあなた。
危なかった。自惚れてしまうところだった。あなたも私と同じ気持ちかもしれないって。
あなたは優しくて、あたたかくて、好きにさせるだけさせてしまう。その後に私にだけ優しいのではなくて、みんなに優しい人なんだって気づかせる、残酷な人。
まるでこの世界のようだわ、といつだったか思ったことがある。世界は優しく、残酷に人々に「1日」という時間を与える。この世界に希望を持つ人にも、「1日」を切望する人にも。布団を頭から被って朝が来ないように願う人にも、死んでしまいたいと願う人にも。
でもそんな世界だからたまらなく愛おしいのだ。この世界はあなたに似ているの。
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