次の選挙は改憲阻止の3分の1確保さえ難しい厳しさ
この夏の参議院選挙にかける期待は大きいのだが、本当は「改憲阻止の3分の1確保さえ難しい」という現実は、まだよく知られていないように思われる。ついに安倍首相が「参議院でも改憲に必要な3分の2」を確保したいと言いはじめた。本音が出てきたわけだが、この発言には数字の裏付けがある。
6年前の参議院選挙を思い出してほしい。それは2010年夏のことだった。鳩山内閣は倒れたが次は菅内閣で、民主党は巨大な政権党だった。順当なら民主党の優勢は安泰と思われていたのだが、菅直人の不用意な消費税増税発言で一挙に流れが変ってしまった。しかし党の支持率はまだ自民党より上だったし、政権交代の余勢は残っていた。だから思わぬ敗退とは言っても今から見れば善戦しているので、東京地方区では蓮舫と小川敏夫の2名を当選させている。
それから6年たった。参議院には民主党議員が59名いるが、そのうちの42名が改選になり、非改選は17名しかいないのだ。これが大きい。面倒な計算は省略して結論を言うと、自公与党は、取りこぼしさえしなければ3分の2に手が届くし、その他の改憲賛成派を加えれば余裕で改憲に手をつけられる勢力になる。その事実は直視しなければならない。
野党が協力すればとか、反安倍の新しい政治勢力が出来ればとか、根のない希望的観測で議論している間にも投票日は迫ってくる。ここは、どうしたら改憲阻止に必要な3分の1を確保できるかを、真剣に考えるべきだろう。今から選挙制度を変える方法はないのだから、護憲の当選者を一人でも多く確保することに集中しなければならない。
次の選挙から満18歳以上の高校生も投票できるそうだから、よく考えて投票してほしい。次の戦争で銃を持たされ、殺し殺される戦場に行かされるのは、間違いなく君たちの世代になる。そういうことも考えてほしい。間違っても自民党・公明党には投票しないようにと私は願っている。
>>>>>>
18歳の有権者の動向は気になる
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます