<メッテルニヒ>についての本があって読み込んだんですが、メッテルニはナポレオンを追放した後のヨーロッパ世界の秩序を方向づけた<ウィーン会議>の主役だったのですが、イタリアの独立には反対で、ドイツ地域のプロイセン主導の改革にも反対していた。
メッテルニヒが恐れていたのは、ドイツやイタリアでナショナリズムの芽(愛国心や強い郷土愛)が出てくることを警戒していました。19世紀後半の西洋史はプロイセンがドイツを統一して<ドイツ帝国>を作ったり、サルデーニャ王国がイタリア半島を統一して<イタリア王国>を作ったりしたことが大きく取り上げられていますが、それまでの中欧世界は、内陸国オーストリアこと神聖ローマ帝国がドイツとイタリア地域をおさえこんでいました。
メッテルニヒが若い時代まではそれでよかったのです。ナポレオンが登場して、神聖ローマ帝国が解体されると、事情が変わってきました。
ナポレオンがもたらしたのは<市民の自由>という概念で、まぁフランス革命の理想なんですが、そのフランス革命の理想とか自由思想をフランス以外の人たちも理解してきたことによって、ナポレオン帝国は急速に崩壊します(ポーランドもロシア帝国からの独立を目指していたし、ロシアでも、ナポレオン戦争で伝わった思想を持つ兵士のデカブリストの乱が起きましたしね)
メッテルニヒは1848年にウィーンでも暴動といいますか革命が起きるのですが、それで英国のロンドンまで亡命します。ロンドンで民主主義とか議会は素晴らしいと感じたのに、自国オーストリアではまだ早い(笑)と感想を残し、また、ほとぼりがおさまったウィーンに帰国します。
最晩年に(1859年あたりだっけ?)オーストリア帝国はイタリアでの戦争に敗北します。これは実は因縁深いことに、ナポレオン1世の甥っこ<ナポレオン3世>がオーストリアの力を弱めるために、イタリアの独立を助けたという背景があります。
メッテルニヒは<保守の岩石>でしたし、自分は保守を守る岩石だと発言していますが、最晩年にはだいぶ時代遅れの人になってしまいました。しかしながら、私としては、仏のタレーラン外相とならんで、メッテルニヒ宰相もけっこう好きですね。
ナポレオンがいなくなったつまらないヨーロッパ世界を牽引した人物ではありますが、1815年から1848年の<ビーダマイヤー時代>の代表格でした。第一次世界大戦までヨーロッパ世界で100年間戦争がなかったことから「100年の平和を構築した」「メッテルニヒ体制だ」という人もいます。
これから注目されていくべき歴史上の人物かと思います。*ちなみに神聖ローマ帝国やオーストリア帝国の王族は<ハプスブルク>です。最近の漫画で7-GOHST(セブンゴースト・七霊)では、王族として<バルスブルグ>とかが出てきましたよね
メッテルニヒが恐れていたのは、ドイツやイタリアでナショナリズムの芽(愛国心や強い郷土愛)が出てくることを警戒していました。19世紀後半の西洋史はプロイセンがドイツを統一して<ドイツ帝国>を作ったり、サルデーニャ王国がイタリア半島を統一して<イタリア王国>を作ったりしたことが大きく取り上げられていますが、それまでの中欧世界は、内陸国オーストリアこと神聖ローマ帝国がドイツとイタリア地域をおさえこんでいました。
メッテルニヒが若い時代まではそれでよかったのです。ナポレオンが登場して、神聖ローマ帝国が解体されると、事情が変わってきました。
ナポレオンがもたらしたのは<市民の自由>という概念で、まぁフランス革命の理想なんですが、そのフランス革命の理想とか自由思想をフランス以外の人たちも理解してきたことによって、ナポレオン帝国は急速に崩壊します(ポーランドもロシア帝国からの独立を目指していたし、ロシアでも、ナポレオン戦争で伝わった思想を持つ兵士のデカブリストの乱が起きましたしね)
メッテルニヒは1848年にウィーンでも暴動といいますか革命が起きるのですが、それで英国のロンドンまで亡命します。ロンドンで民主主義とか議会は素晴らしいと感じたのに、自国オーストリアではまだ早い(笑)と感想を残し、また、ほとぼりがおさまったウィーンに帰国します。
最晩年に(1859年あたりだっけ?)オーストリア帝国はイタリアでの戦争に敗北します。これは実は因縁深いことに、ナポレオン1世の甥っこ<ナポレオン3世>がオーストリアの力を弱めるために、イタリアの独立を助けたという背景があります。
メッテルニヒは<保守の岩石>でしたし、自分は保守を守る岩石だと発言していますが、最晩年にはだいぶ時代遅れの人になってしまいました。しかしながら、私としては、仏のタレーラン外相とならんで、メッテルニヒ宰相もけっこう好きですね。
ナポレオンがいなくなったつまらないヨーロッパ世界を牽引した人物ではありますが、1815年から1848年の<ビーダマイヤー時代>の代表格でした。第一次世界大戦までヨーロッパ世界で100年間戦争がなかったことから「100年の平和を構築した」「メッテルニヒ体制だ」という人もいます。
これから注目されていくべき歴史上の人物かと思います。*ちなみに神聖ローマ帝国やオーストリア帝国の王族は<ハプスブルク>です。最近の漫画で7-GOHST(セブンゴースト・七霊)では、王族として<バルスブルグ>とかが出てきましたよね
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