松田洋子のアトリエ絵リアル

松田洋子(マツダヨウコ)の絵画創作活動軌跡 ~ときどきポエムも登場します~☆⇒「麻生洋乃のライティング詩リアル」で検索

長谷川 潔 展 ~生誕120年記念~ 横浜美術館

2011-05-07 10:52:19 | 美術

横浜美術館で4月~6月の期間中に開催予定であった「プーシキン美術館展」が、東日本大震災の影響により、開催中止となりました。

♪横浜生まれで10歳まで横浜で過ごした版画作家 長谷川潔展が開催されることになり、この展覧会は「東日本大震災復興支援 ジャイアントタンポポ・プロジェクト」として、会期中さまざまなチャリティーイベントを開催しています。♪集められた義援金・寄付金は、日本赤十字社などを通じて被災地の復興支援に役立てられます。

★「ジャイアントタンポポ」は、長谷川潔が多数描いたモチーフです。

★長谷川潔は27歳(1918年)でフランスに渡り、さまざまな銅版画の技法を習得しました。西洋の版画技法と日本的な美意識との融合を観ることができます。
  西洋では当時忘れ去られていた古典技法マニエール・ノワール(メゾチント)を用いて、独自の版画のなかで蘇らせました。深い黒の地に身近なものを描いた静物画は、質感も独特のものを生み出しています。これらの作品は、フランスで高い評価を得、長谷川潔は生涯(1980年死去)パリにとどまり、版画家として生きつづけました。

<行ってきました! 楽しめました! それに、被災地の復興支援の役にも立つ! 自然と宇宙と生命を感じることのできる、いまの日本人にとって心癒される展覧会です!>

この展覧会は、長谷川潔の初期から晩年までの作品を網羅的に紹介するとともに、下絵や原版、道具類などが展示され、とても興味深い創作の過程を想像することができました。個人的には、初期の雑誌や書籍の表紙や扉絵、カットなどが大変参考になりましたが、作品を鑑賞するといえば、やはり「マニエール・ノワール」作品が魅力的でした。長谷川潔にしかできない世界を構築できたこと~それは作家としてはひとつの目標であったと思いますが、さらにその先には何があったのだろうか…これも気になります。