4643.~反応を見ながら~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「分かりやすく伝えるには?」(3月2日)
おはようございます。相模原教室の北村です。
社会人のOさんはカレンダーや予定表を見ることが大好きです。
2月の授業。
祝日などはよく知っていて、
「あれ? 今月の11日って何の日だっけ?」と聞くと、すぐに、
「建国記念の日!」などと答えが返ってきます。
節分や他の祝日の日付もすらすら答えられました。
しかし、「2月は何日までありますか」、「祝日は何日ありますか」の問いには答えられませんでした。
そこで初めて、今のOさんは日付はわかるけれども、日数の概念が難しいのだと気づくことができました。
また、時間の学習真っ最中の就業技術科に通う生徒さん。
学校の課題で、時刻を求める問題や経過した時間を求める問題が一度にどっさりとのしかかってくると、
「難しくてわけわかんない...」と嘆きながら頑張っていました。
自分ではいつの間にか身についていて深く考えたこともなかったことを、
生徒さんにどのようにわかりやすく伝えたら良いか。
より良い伝え方を考えていく大切さを改めて感じた出来事でした。
◇ワンポイント・メッセージ◇
問いに対する生徒さんの反応を見て、生徒さんの理解度を把握し、躓きを探ります。「あれ? 今月の11日って何の日だっけ?」、とてもラフな聞き方ですね。またこの質問はこれまでに何回も受けた経験もありそうです。それに対し、「2月は何日までありますか」は、かしこまった言い方ですね。ちょっと、身構えてしまいそうです。「2月って何日まである?」「2月の最後(さいご)の日はどれ? どこ? 何日?」。言葉を変えながら、ラフに尋ねてあげたらどうでしょう?それでも問いの意味が伝わらなかったら、カレンダーのその日を指さして、答えを教えます。「じゃあ、3月は?」「4月は?」・・・と同じ問いをくり返してみます、飽きない程度に。そんな作業をしながら、適切な回答へと導いていきます。