発達障害・知的障害の生徒様の個性と可能性を伸ばす

4230.~制作を通して~

「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)

 ・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・

 ~今日のElephasブログ:「体感で、理解」

おはようございます。所沢教室の塚田です。

特別支援学校高等部3年生のM君、教室には幼稚園の時からお通いです。

いつも朗らかで、教科の学習もしっかりこなすことができます。

今年度の目標は、「自分の気持を伝えられること」です。

先日、ステージアート制作中、ハサミでパーツを切る作業の前に、講師が、

「この部分ののりしろは、のりをつけるので切らないでおいてね」と指示したところ、のりしろを指差し真剣な眼差しで、

「ここ、切りたい」とはっきりした声で伝えてきました。

のりしろを切るとどうなるか、サンプルを見せるべきだったのですが、

M君が自分の気持ちを伝えられたことがとても嬉しくて、思わず、

「切りたいのなら切ってみていいですよ」とあえて止めませんでした。

いつもは指示通りのことを黙々とこなすM君でしたが、今回は意思表示をしっかりしました。

とても新鮮でした。きっと何か理由があったのだと思います。

そして、やや“寸足らず”になったパーツを貼り付けてステージアートが完成。

M君もその工程を見て、のりしろの意味を体感で理解した様子でした。

ほんの少しだけ不格好にはなりましたが、講師にはその作品がとても特別なものに思えました。

 

◇ワンポイント・メッセージ

M君の感性と講師の感性が共に機能して、良い結果がもたらされたのですね。M君は、パーツの印刷された台紙にあるラインは、とにかく切りたかったのでしょう。実線と点線の違いはあるのですが、「ラインは切る」というM君のルールに則った行動ですね。講師はそこに、「意思表示出来るように」というM君の目標に見合う成長を感じ、M君の意思を受容したところが良かったですね。見眼の良い作品を仕上げることよりも、その制作を通して何を体験させるか、ということの方が優先されることもあるのです。

 

発達支援教室Elephas(エレファース)

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