萩生田政調会長「突発的に」“統一教会”関連施設へ過去は不問で「絶縁宣言」はアリ?......自民党幹部「今のままでは無理」
2022/08/18 10:33 日テレNEWS
自民党の萩生田政調会長と生稲議員が参院選前、“統一教会”の関連施設を訪問していました。萩生田氏らは17日に出したコメントで「突発的だった」と釈明しましたが、党内からも厳しい声が上がっています。「より深い関係だった」という証言もあります。
萩生田氏の説明は「2段階目」に?
萩生田氏の説明は「2段階目」に?
有働由美子キャスター
「(自民党の)萩生田政調会長も生稲議員も、『あくまで突発的なことで、あらかじめ教団関連の施設に行く予定ではなかった』と説明しています」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「自民党幹部は教団との関係性について、1段階目が祝電を送るくらい、2段階目が会合に出るくらい、3段階目がいわゆる“統一教会”だとしっかり分かった上で会合に出る、4段階目は組織的に支援を受けるという、4段階があるのではないかと示していました」
「つまり2段階目と3段階目の間が、相手がいわゆる“統一教会”だと明確に認識した上での付き合いだったと認めざるを得ないかどうか、その線引きになっているようにも見えます」
「これに沿えば、萩生田氏の17日の説明はあくまでも2段階目まで、『教団と知っての付き合いではなかった』というものになりそうです」
「ただ取材では、『より深い付き合いだった』という証言もあります。紙1枚のコメントだけではなく、きちんと会見などの形で説明を求めたいところです」
調査は?…党内からも厳しい反応
調査は?…党内からも厳しい反応
有働キャスター
「岸田首相も、それぞれがきちんと説明することを求めていましたよね」
小栗委員
「そうですね。ある自民党議員は17日のコメントについて、『萩生田氏はしっかりウソではなく納得できる説明をするべき。今はできていない』と厳しい反応でした」
「また別の自民党議員からは、『せっかく有事に対応する政策断行内閣として改造したのに、このままだとズルズル政権の支持率が下がる』と、焦りの声も聞かれます」
有働キャスター
「だとすると、自民党で調査するということにならないのですか?」
小栗委員
「ならないですね。ある自民党幹部は『党として調査する、と表明するのは得策ではない。調査しても必ず漏れが出てくるし、調査結果以上の付き合いがもし明るみに出れば、即座に政権や党執行部の責任問題になってしまう』と話しています」
「一方で、『例えば過去は不問にして、所属議員に絶縁宣言を出させるなどはありかもしれない。今のままでは無理なので、何かしら打ち出さないといけない』とも話しています」
辻さん「理由になっていない」
辻さん「理由になっていない」
辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「突発的に声をかけられて、というのは理由になっていないなと思います。このロジックだと、もし相手が例えば詐欺集団でも暴力団でも、声をかけられたら知らずについて行ってしまうということになりますよね」
「そもそも知らない人について行かないというのは、小学生でも分かることだと思います。与党の政調会長を務める方が本当にもし分からないのだとしたら、そのこと自体が問題ですし、自覚がなさすぎるのではないかと思います」
有働キャスター
「私は今回の件は、国会議員が国民の意識とのズレに気付いていないと思います。『今分かっていることを全部明かして、今後どうするかはっきりして』という気持ちに、与野党の議員は、国会でごまかさず、堂々と説明してほしいと思います」
(8月17日『news zero』より)
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参政党・神谷宗幣氏、旧統一教会の会合出席 石川県関係
2022/08/14 05:00 北国新聞
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を巡り、共同通信が全国会議員712人(1人欠員)を対象としたアンケートで、石川県関係では、参政党の神谷宗幣参院議員(加賀市在住)が、自民党大阪第13区支部長だった2013年に同党の地方議員の紹介で世界平和統一家庭連合の会合に出席していたと回答した。講演を行ったり、メッセージを寄せたりしたことはなく、選挙支援や政治献金は受けていないとした。
自民党の西田昭二、小森卓郎両衆院議員、宮本周司参院議員、立憲民主党の近藤和也衆院議員は献金やパーティー券購入、選挙活動への支援、集会出席や祝電のいずれも「ない」と回答した。自民党の佐々木紀衆院議員と岡田直樹参院議員はアンケートに答えなかった。
「反共」てこ、岸元首相と気脈=孫の安倍氏が関係継承―旧統一教会と自民の半世紀
2022/08/17 17:49 時事通信
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党との関係は半世紀に及ぶ。教団は1968年に設立した反共産主義の政治組織「国際勝共連合」をてこに、党内きっての反共親米派だった岸信介元首相と気脈を通じ、つながりを深めた。両者の関係は岸氏の孫、安倍晋三元首相に受け継がれたとみられる。
「偉大な指導者」
教団系の「光言社」が出版した「日本統一運動史」によると、教団は54年に文鮮明氏によって韓国で創設された。59年ごろから日本で布教を始め、64年に宗教法人として認証された。日本法人の初代会長は立正佼成会出身の久保木修己氏。67年には大学生らへの勧誘が「親泣かせ原理運動」などと報じられた。
勝共連合設立時には、「右翼のドン」とも言われた当時の笹川良一日本船舶振興会会長が名誉会長に就任。70年前後から笹川氏と親交が深かった岸氏や党幹部が教団本部を訪問したり、関連団体の会合に出席したりした。
教団は64年、本部を東京都渋谷区南平台町に移転。岸内閣時代には首相公邸として使用された場所で、隣には岸氏の自宅があったという。岸氏は再移転後の73年に教団本部を訪れた際、笹川氏から「統一教会に共鳴して運動の強化を念願」していると伝えられたことを紹介。「久保木君の情熱のこもった話は非常に頼もしい」などと語った。
74年の文氏訪日に伴う夕食会では、岸氏の後見を受けていた福田赳夫蔵相(後の首相)が「アジアに偉大な指導者現る。その名は文鮮明」と称賛。久保木氏は著書で「岸先生に懇意にしていただき、勝共運動を飛躍させる大きなきっかけになった」と述懐している。
80年代後半以降は、運動史に自民党議員に関する記述はほぼ見当たらない。霊感商法が社会問題化し、92年には日本の有名歌手も参加した合同結婚式が盛んに報じられたことなどが影響した可能性がある。
安倍氏の力の源泉
ただ、教団と自民党の関係は続いていた。「昭和から平成にかけて選挙事務所には勝共連合を名乗る人が大勢いた」。当時を知る党職員はこう語る。全国霊感商法対策弁護士連絡会の渡辺博弁護士は7月の記者会見で、「3桁の信者が野党を含む国会議員秘書になっていた。二十何年か前に調べたときは自民党が多かった」と明かした。
安倍氏の地元、山口県の政界関係者によると、教団とのつながりは岸氏から女婿の安倍晋太郎元外相、晋太郎氏から次男の晋三氏に受け継がれた。弁護士連絡会は晋三氏が小泉内閣の官房長官だった2006年と、首相退陣後の21年、関連団体の会合に祝電やビデオメッセージを送ったとして抗議している。
前出の関係者は「晋三氏が教団の票を差配していた。力の源泉の一つだったのは間違いない」と指摘。今回の参院選では、第1次安倍政権で首相秘書官を務めた井上義行氏の支援に回したとみる。井上氏は当選後、自身が教団の「賛同会員」だと認めている。
自民党の茂木敏充幹事長は2日の会見で、教団との組織同士の関係に関し「これまで一切持っていない」と否定。党としての内部調査には消極的だ。だが、党関係者からは「かつて党本部には勝共連合から送り込まれた職員がいた」との証言も出ている。
岸田文雄首相は世論の反発を受けて内閣改造・党役員人事を急いだが、閣僚、副大臣、政務官から新たな接点が次々に判明した。立憲民主党の馬淵澄夫国対委員長は17日、コメントを発表。「もはや一部の閉会中審査で済むものではない」として、次期臨時国会の早期召集と徹底審議を求める考えを示した。問題の収束は見えないままだ。
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