ドライヤー「高ければいい」と信じる人の落とし穴
2021/09/11 16:00 (東洋経済オンライン)
ドライヤー「高ければいい」と信じる人の落とし穴
「オーガニックシャンプーは髪にいいの?」
「てっとり早く若見えするヘアは?」
「てっとり早く若見えするヘアは?」
髪に関する情報はあらゆるところに散らばっているものの、何を見たらいいのか、どれを信じればいいのかわからない人も多いはず。
テレビ、ラジオ番組等で活躍する人気ヘアアドバイザー佐藤友美さんの新著『髪のこと、これで、ぜんぶ。』では、似合う髪型、ヘアケアの正解、失敗しない美容院選びなど、髪にまつわる293のアドバイスが紹介されています。本稿では、同書から一部を抜粋・編集しお届けします。
高価格帯のドライヤー、本当にいいものは?
こんにちは。ヘアアドバイザーの佐藤友美(さとゆみ)です。
最近、高級ドライヤーがたくさん出ていますよね。ドライヤーの価格って、いつからこんなに高くなったのでしょうか。
1万円台、2万円台などは序の口で、家電売り場では、3万〜4万円台の高価格帯のドライヤーもよく売れているそうです。
どのドライヤーも、機能てんこ盛りで「何を買えばいいのか、わからない」という相談をよくいただきます。
たしかに高いドライヤーには、さまざまな付加価値があるので、それはそれでいいのですけれど、プロの目線で言わせていただくと、ドライヤー選びは、「高いドライヤーよりも、軽いドライヤー」です。
なぜ軽いドライヤーがいいのか。
(画像:『髪のこと、これで、ぜんぶ。』より)
それは、髪の毛の構造に理由があります。
髪の毛の表面に、キューティクルという存在があるのはご存知ですよね。
これ、魚のうろこのように、上から下に向かって生えているんですよ。だから、ドライヤーの風を下から上に向かってあてると、キューティクルがめくれてしまい、髪がバサバサになってしまいます。
なので、正しい乾かし方は、ドライヤーを上からあてること。髪がぱさついて悩んでいた人が、正しい乾かし方に変えただけで、髪がつやつやになるというのはよくある話です。
そういう方は、髪そのものが傷んでいるのではなく、ドライヤーのかけ方が悪かっただけなんですよね。
「家庭用」に向くドライヤーを選んで
さて、そこで、重要になってくるのがドライヤーの軽さなのです。髪を上から乾かすということは、重いドライヤーだとしんどいですよね。
美容院でプロが使っているドライヤーは、ある程度重量があるものが多いです。あれは、美容師は立った状態でお客様の髪を乾かすので、ドライヤーを高く持ち上げる必要がないから。
家庭で自分の髪を乾かすのであれば、腕を上に持ち上げて5分経ってもつらくない「軽さ」が大事になるというわけです。
四十肩、五十肩のみなさまにおかれましては、なおさらです。プロ仕様のものを選ぶとしても、軽いものを選ぶようにしましょう。
もうひとつ、チェックしたいのは風量です。
風量が強ければ、それだけ早く乾きますし、熱を与えている時間も短くなるので、結果的に、髪のダメージを最小限におさえられます。
さらに、もうひとつ見るべきポイントがあるとしたら、冷風への切り替えが簡単なこと。ボタンひとつで温風→冷風に切り替わる、切り替えボタンがついていると便利です。
なぜかというと、これも髪の毛の性質が関係しています。
ドライヤーの冷風は、暑い日に使うものと思っているかもしれませんが、そうじゃないんですよ。あれは、扇風機がわりではありません。
髪は、たんぱく質なので、熱を与えると形が変わり、冷ますとその形を覚えて固定されます。クセをのばしたいときは、その部分を指でピンとひっぱって熱風を10秒くらいあてたあと、そのまま冷風を10秒あてると、すっきり髪のクセがとれます。
それをスムーズにするためにも、冷風への切り替えが簡単なボタンがついているといいんですよね。
マイナスイオンには注意
もうひとつ、ドライヤー関係でいうと、髪がぺたんこになる人は、マイナスイオンドライヤーは避けたほうがいいでしょう。これは、マイナスイオンが水分とむすびついて、髪がしっとりしすぎるから。
(画像:『髪のこと、これで、ぜんぶ。』より)
それと、ドライヤーについている、平たい口部分は、髪を乾かすときは外してくださいね。平たい口は、前髪のブローなど、ピンポイントで風を与えたいときに使うものです。
などなど、今回はドライヤーについてお話をしましたが、こういった「知っているとちょっと得する」髪についてのあれこれを、拙著『髪のこと、これで、ぜんぶ。』で紹介しています。
ぜひ、ご覧ください。
著者:佐藤 友美
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