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地震に備え、自衛隊や海保参加し防災訓練 北海道花咲港

2021/09/07 21:00 (朝日新聞)


防災訓練で自衛隊ヘリが花咲港に空輸したオートバイ。周辺の被災状況調査に向かう想定だ=2021年9月7日、北海道根室市

 千島海溝沿いの巨大地震で津波被害が懸念される北海道根室市の花咲港で7日、自衛隊の掃海艇やヘリコプター、海上保安庁の巡視艇などが参加する大規模な防災訓練が行われた。

 津波の高さが最大18メートルになると道が想定する巨大地震に備え、毎年実施してきた。新型コロナの緊急事態宣言下の今年も、感染防止に配慮した救助活動などを探る目的から、国や北海道、市などが実施を決めた。

 訓練では、自衛隊ヘリが空輸したオートバイで隊員が被災状況の調査に出たり、市建設協会が提供した重機を使って倒壊家屋から被災者を救助したりした。

 また、災害時に公共機関に燃料を緊急輸送する態勢をとる根釧地方石油業協同組合根室支部(魚谷直世支部長)からも、タンクローリー8台が参加した。(大野正美)

被災住宅の廃材がアートに 胆振東部地震から3年
2021/09/07 17:32 (HTB北海道ニュース)


(c)HTB

 木で出来た器やまな板、かわいらしいデザインですね。実はこの作品、胆振東部地震で被害を受けた住宅の廃材や地元の木が使われているんです。木でまちを元気にする試みとは。

 面積のおよそ7割を森林が占める厚真町。丹羽智大さんは、町で唯一林業を営む会社の3代目です。丹羽智大さん:「ここが地震で崩れた現場です。こんなに一瞬で崩れちゃうんだなって、この先どうなるんだろうなって、当初は思っていた」。あの日から3年、いまも茶色い山肌がむき出しになっています。丹羽さんの会社の重機も、崩れた土砂に埋まったままだそうです。丹羽さん:「地震で崩れちゃったので、一回(木を)整備して山を作り直そうかというところです」。

 そんな丹羽さんは、若手工芸家たちと一緒に、厚真の木を使ってまちを元気にする取り組みを始めています。鈴木大輔さん:「1輪挿しぐらいなら、これでも全然できるね」。丸太や廃材から作った温かみのある器や一輪挿し。そして、本来は捨てられる細い枝からできたのが壁掛け用のフック。林業家の間で、いらない木を「ボサ」と呼ぶことから、「ボサフック」と名付けました。鈴木さん:「使えるものを少しでも価値をつけてモノに残せればと、地道だがコツコツやっている」。丹羽さん:「どうしてもこういう木は燃やされたり、形に残らない物ばっかりなので、それを形にして世に出してくれるのはうれしい」。

 今年4月に厚真に移住した新しい仲間もできました。東北やドイツの大学で、林業を学んだ坂野さん。使っているのは、プログラミング通りに自動で木材を切り出す機械。先月、厚真で初めて導入しました。坂野さんが使っている木、じつは、震災で取り壊すことになった住宅の廃材です。この廃材が、かわいらしい北海道のエゾシカやヒグマをモチーフにしたまな板に生まれ変わりました。坂野昇平さん:「震災のイメージとは別で、もっと魅力的な森が厚真にあることを発信できれば」。厚真の木に命を吹き込んで新しい価値を生み出す。若者たちの挑戦が進んでいます。


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