育美の徒然日記

毎日することもなくお琴に向かって・・・
箏曲演奏家・渡辺鳳代賀(育美)のよしなし事を徒然なるままにお伝えします♪

約束を果たすことができました

2010-03-14 17:34:41 | 日記
昨晩、私の知人を「偲ぶ会」がありました。

その方は、沼津市に大変貢献された方でした。
沼津市に国際交流の活動を根付かせる。
沼津子供連合会で長い間、会長職を務める。
PTAも頑張る。

そして、私の音楽活動を「縁の下の力持ち」で支えてくださった方でした。
きっと他の方にも同じように接していらしゃったのだと思います。

70~80人の方が集まり、食事をしながら思い出話をしました。
奥様も来てくださっていたので、お話をしたのですが
故人は奥様との時間も とても大事にされていらしたようです。

毎晩のように会議、会合、お付き合い、とお忙しかった方なのに
私が故人の留守中に伺っても奥様が
「今度演奏会があるんですってね」
とか
「この前の放送聞いたわ」
とか・・・何の滞りもなく会話が進みました。

人と人との関係を本当に大事にし、有言実行。
約束したことは いつもその通りにしてくださる誠実な方でした。

そんな故人と私は約束をしていたのに果たせずに気になっていることが
一つありました。

「桜が満開のときに赤い毛氈をひいて、そこで僕のためだけに琴の演奏をしてくれないか?」

もちろん私は「贅沢な人ですねぇ」と言いつつも
では桜の季節に企画してください。とお答えしてあったのです。

それなのに闘病生活の末、他界されてしまい約束を果たすことができませんでした。

それが、この桜の季節に「偲ぶ会」
 
もちろん演奏させいただきました。

こんな形での「僕のため・・・・」は、少し寂しかったけれど
笑っていらっしゃるお顔が目に浮かびました。

きっと喜んでくれましたよね。