日本人が、アメリカと日本の大学に対して持っている大きな誤解。
アメリカの大学は、入るのは易しいが、卒業するのは難しい。
日本の大学は、入るのは難しいが、卒業するのは易しい。
こんな誤解が、いまだにまかり通っているので、この場を借りて正したい。
世界大学ランキングのトップを争うハーバード、スタンフォードの入学者数は、いずれも約1,700人。
日本の大学に比べると、圧倒的に狭き門なのだ。
アメリカの人口は、日本の約3倍なのに、ハーバードやスタンフォードの入学者数は、東大の入学者数の6割にすぎない。
これだけでも、アメリカの一流大学に入るのが、日本よりはるかに難しいということが分かるはずだ。
日本の東京大学と京都大学の入学者数は、両大学を合わせて約6,000人。
アメリカの人口は、日本の3倍。
単純に人口比率だけで、東大と京大に匹敵する入学者数を弾くと、約18,000人ということになる。
この18,000人という数字を、アメリカの一流大学の入学者数に当てはめると、スタンフォード、MIT、アイビーリーグのハーバード、イエール、プリンストン、コロンビア、コーネル、ペンシルバニア、ダートマス、ブラウンの10大学の入学者総数に匹敵する。
ちなみに早大の入学者数は1万人余り、慶應が4千人余り。
早慶2大学の入学者総数だけで、何とアイビーリーグ8大学の入学者総数より多い。
繰り返しになるが、アメリカの人口は日本の3倍。
アメリカの一流大学の門戸は、日本よりはるかに狭い。
アメリカの一流大学が、世界大学ランキングの上位を占めるのは、その入学の難しさからも当然といえる。
とにかくアメリカの一流大学は、入るのも出るのも非常に難しいのだ。
しかも、経済力が落ちて、観光だけが売りの発展途上国のようになった日本。
円安のせいで、円ベースの学費が異常に高くなったアメリカの一流大学は、日本人にとっては夢のまた夢になってしまった。