シヤッターのある風景

シャッターの写真を撮りまくる「シヤッター写真家」がシャッターについて語ります。随感、記録など。

撮らないシャッターの魅力 〜シャッターアート〜

2020-09-20 05:32:00 | シャッター
シャッターを撮っている人と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは「シャッターアートを撮っている人」。
でも撮っていません。
面白い世界だとは思うんですが、「シャッターをキャンバスにした作品を撮っている」ような気がして。
どこかの誰かのポートフォリオを作っているかのような、そんな感情になってきてしまう。
作品化するとしたらシャッターの周辺にある現象として積極的に撮っていけばいいのか、ちょっと自分の姿勢について深く検討するプロセスを要すると思います。

しかしながら面白いですよね、シャッターアート。
撮らないと言いつつ、初期の検討段階で撮った写真が残っていましたので紹介していきますね。

まず爽やかにこちら。



シャッターの魅力って閉塞感や寂寥感なのですが、それを見事に打ち消している作品。
これを見ても「寂しいなぁ」なんて気持ちには全然なりませんね。

このアートができるまで、持ち主の方は真剣に「シャッター」の本質について考え抜いてきたのではないかと思っています。
「シャッターを閉めていると通行する人に重い印象を与えてしまう……どうすればいいか……そうだ!空を描けば平面に広がりを持たせることができて開放的だ!」
と、きっとこんな感じ。
シャッターと向き合い、寄り添ってきた結果の青空なのではないでしょうか。

観光地ではそこの名物をシャッターにレイアウトすることがありますね。




都心からもアクセスしやすい観光地、川越では「時の鐘」を猛プッシュ。
同じモチーフで、あと上下のラインでフォーマットも統一されているのですが、夕暮れや昼間の晴天下など、お店によって切り取る場面が異なるんですね。
お茶屋さんはお茶を名産とする狭山市と川越市をつないだ、スケールの大きな作品となっています。(正月に撮りに行ったので、飾りの印象に引きずられて年賀状の絵っぽくなっております)



正月といえば、戌年の年賀状用にこのシャッターを撮りに行ったことがありました。
「犬山市」にある犬のシャッターの商店街。
左手のほうを歩くと同じ型紙で描いたっぽい犬の絵がずらっと続いていました。
シャッター年賀状を作る際は、「干支の動物の名前が含まれる地名」から探してみると上手くいくと思いますよ。



こちらの畳屋さんは「カラータタミ」という自らの売りを几帳面かつ丁寧なタッチで表現しています。
Windowsっぽいなぁって思ってしまうのは自分が90年代生まれだからでしょうか。
令和世代には伝わらないネタになりそうで、ドキドキしています。



これは確か中学生か高校生かによって描かれたコンポジションです。
モンドリアンは確かにシャッターに馴染みますね!
渋い筆文字の店名とのギャップも素敵です。

余談ですが、モンドリアンのこの作品って第三者の手によって色々展開されすぎて、たまに原画がどんな感じだったかわからなくなってしまうことがあります。本当に余談でした。

今まで見てきた中でもわかると思いますが、シャッターアートは直線的なカッチリしたデザインの方が描きやすくて人気です。

ただ、本当に「店の人が描きたいもの描いたんだろうなぁ……」と思われる自由な作品もそれはそれで味わい深いです。


こちら、なんだと思います?



歌うバナナです。律儀に体に「バナナ」って描いてあります。
寝る前にしっかりと目に焼き付けて、夢の中で取材してみたいです。なんで?って。



水上タンデム自転車でお別れ。



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