今日のお昼ご飯は 妻の作った弁当

気まぐれに　思い立って新幹線
妻は　孫と二人で　福島の実家へ遊びに出かけた
８７の義母と６４の現役の司法書士の長兄と二人暮し

夕べの電話では　お母さんの声が弾んでいたそうだ
末っ子の妻とはとても気が合う
いまだに元気で　
どっか旅行に連れてけといつも言われて
それも日時と場所指定で
長兄は　まめに　一緒に車で　仕事の合間に出かけているそうだ

元気とはいえ　今年誕生日がくれば８８歳
長兄が東京の事務所をたたんで　一緒に暮らしてくれているのは
安心できるし　ありがたいことだ

お昼の弁当は　醤油を少しかけた海苔ご飯
おかずは　玉子焼きと　漬物だけでいいと言ってある

６０過ぎてから　ご飯のおかずは決まりきったものになった
家族のためにはいろいろ作るが　自分ではあまり食べない

白いご飯と　お味噌汁
あとは　生卵か半熟の目玉焼き　浅漬けか塩もみの季節の野菜
豆腐　納豆　長芋の千切りかとろろ汁　がんもか厚揚げの薄だき
山菜とこんにゃくの煮物　塩鮭　たらこ　筋子　ほっけ　塩鱈
どれか　１，２品あれば　十分だし　飽きない

月に　１，２度
脂身たっぷりのロースカツ　特大のハンバーグ
こってりしたラードの浮いたようなラーメンとか
分厚いカツの乗った熱々のカツ丼など欲しくなる
その時は外食する

毎年今頃になると　会社の定食弁当に飽き
ついでに　皆とのおしゃべりにも飽き
数ヶ月間一人で食事をする

機械が止まり　静かな工場の片隅　
１間四方の曇りガラスの脇
陽だまりができる
椅子をそこへ持ってゆき
足を伸ばし
お弁当と　カップヌードルを食べながら
司馬遼太郎の　紀行文を読む

今頃　遠くで鶯が鳴いていた
本から目を上げて　しばらく聞き入っていた

仕事が終わり
妻からメールが入った
駅へ　迎えに行き　夕飯は　回転寿司にした
やはり土曜日　家族連れで賑わっていた