2015.11.23 生憎の雨の中、日本一のうだつの町「貞光」を訪問。
前回訪問は1997.12.31なので実に18年ぶり。
一部、前回の写真と比べながら見ていきましょう。
今回の使用カメラ:SONY α7、レンズ:OLYMPUS ZUIKO AUTO-SHIFT 35mm F2.8
*それ以外のカメラを使用した写真のみ使用カメラを表記
*前回写真のみ撮影年を表記
貞光駅
(不詳/T3/木1/文化財指定なし)
ここまで綺麗にサイデリアされていると、開業時の建物かどうか確信が持てません。
ただし、建て替えたという情報が無いので躯体は古いと判断しました。
駅前のうだつ町家2棟
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
トタン張りうだつ
旧医院?
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
旧S医院(昭和10年頃)か?という情報もありますが未確認です。
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
左二層うだつ右入母屋の町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
18年前に同じ建物を左から撮影
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
手前の食堂には単層うだつがあります。
貞光劇場入口西の町並
うだつはありませんが、袖壁は見えます。
貞光劇場
(不詳/S7/木2/文化財指定なし)
(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)
*表題写真も貞光劇場(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)です
貞光劇場南側の町並
入母屋の町家にはうだつが付きません。
松尾神社裏の町家長屋
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
うだつは無くとも袖壁は付いています。
松尾神社拝殿
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
京都の松尾大社が総本社で大山咋神を祭神に祀り、酒造の守り神といわれています。
ここまで、貞光駅から県道126号線を東に来ました。
旧K医院
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
建築の造りからみて、大正くらいまで溯れるのではないかと思います。
裏通りにあります。現在、一宇街道沿いに鉄筋コンクリートの医院が建っています。
旧K医院病室棟
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
2代目が建てたということです。戦後の可能性が高いです。
枇杷ノ口バス停留所の町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
家の軒先にバス停の看板があります。もしかしたら、板戸の中は待合所だったのかもしれません。
ここより、うだつのメイン通り「一宇街道」を南から北上します。
うだつを伸ばして倉庫を増築した町家
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
伝建地区に指定されていないからこそ見ることが出来る風景です。
創建時の姿も立派かもしれませんが、建築改装の歴史も残す価値があるように思います。
町並ガイド地図の南限は道しるべになっていますが、更に南下するとこのような物件にめぐり逢えます。
以下2棟も、建築改装の歴史を色濃く残したうだつの町家です。
2階建て茅葺町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
茅葺の2階は屋根裏部屋であることが殆どですが、ちゃんとした二階家で茅葺ははじめて見たように思います。
単層二階切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
長屋
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
近年、この手の超長い長屋は激減したように思います。
18年前に同じ建物を左から撮影
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
道しるべのある辻
ここよりガイドマップで紹介されているエリアに入ります。
前田商店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
二層厨子上切妻下寄棟型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
擬似洋館の町並
元洋館があったからなのか、施主の趣味なのかは分りません。
嘉美屋・アンリール・阿佐商店(3軒とも現名称)
18年前
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
18年前、アンリールの屋根は桟瓦で葺き替えられていますが、現在は本瓦葺きになっています。
嘉美屋の二層厨子上切妻下寄棟型うだつ
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
1997年 アンリールと阿佐商店
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
1997年 阿佐商店・アンリール・嘉美屋
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
アンリール
1997年 アンリールと阿佐商店の間
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
1997年 阿佐商店の籠絵(亀)付きうだつ
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
アンリールと阿佐商店の向かい側町並
織本屋
(不詳/明和9(1772)-M4/木2/登録文化財)
18年前
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
正面
二層厨子上切妻下葺き下ろし型うだつ
二層厨子上下共切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
松と鷹鏝絵うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
1997年 門の瓦
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
1997年 松と鷹鏝絵うだつ
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
阿川酒造
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
18年前
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
ウィッティいむら
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
右側瓦飾り(鷹・尉)
左側瓦飾り(亀・姥)
福田商店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)
二層二階上下共切妻型うだつで、下段は洗出し人造石になっています。
旧福島医院
(不詳/不詳/木2/現存せず)
(1997年撮影・使用カメラ:RICOH GR1)
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
一宇街道 唯一の洋館が無くなりました。
真鍋食料品店?
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
右側の空き地に旧福島医院がありました。
偽装・うだつの町家
景観保護のため最近造られたうだつの偽装町家。
手前の商店も瓦を付けて景観に配慮している様子。
本家宇山
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
左半分は昭和後期によくあった、ハリボテ改装現代風商店。
これも、建築の歴史として残しておきたいですね。
右に見えるトタン張りの町家に貞光最古のうだつがあるのですが、総トタン張りで全く気付かず、撮影せずに通過。残念!
飯田食堂
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
左側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)
1997年 左側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
右側うだつ鏝繪(鯉の滝登り)
鏡のように左右対称で描かれています。
単層厨子切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
川柳の石碑があります
毎日新聞貞光専売所(奥)などの町並
袖壁さえ付いていない切妻の町家。
奥のハリボテ改装の町家が毎日新聞貞光専売所。右側に単層うだつがあるようですが隠れています。
まちなみ交流館
町家風に造られた観光施設。
旧永井家庄屋屋敷
(不詳/寛政3(1791)年~/木/町指定文化財)
18年前の 表門・母屋
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
母屋
母屋内部
藍の寝床
よく見るとうだつが上がっていますね。
かなざきや・あさひやなどの町並
白虎鏝絵うだつの町家と村田書店
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
1997年 右の白虎(阿形)と村田書店・銀杏のうだつ
(1997年撮影・使用カメラ:Nikon new FM2)
吉本時計店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
このような改変があっても、日常の商店として現役であること、街が生きていることが素晴らしい。
阿川麹店
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
このように修景してしまうと、かえって味気なく感じるのは私だけだろうか?
しばた屋
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
ニシオカ
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
赤丸ポストのある風景が良いですね。
三共保険事務所
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
永尾病院奥のうだつ
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
病院長宅でしょうか?
「一宇街道」はここまで。再び県道126号線に戻ります。
御食事処にしむらと袖壁の町家
(使用カメラ:RICOH GR DIGITAL II)
県道126号線を貞光駅方向に戻っていくとこの食堂があります。
昼飯にカレーライスをいただきました。大変美味でした。
西浦通りの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
御食事処にしむらから南に入った通りが「西浦通り」です。通り一本外れるとまるで雰囲気が違います。
西浦通りの単層二階切妻型うだつの町家
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)
西浦通り唯一のうだつです。
庚申通りの町家
(不詳/不詳/木/文化財指定なし)
西浦通りから一宇街道に抜ける道です。
隣町の伝建地区より10倍くらい楽しい街歩きが出来ました。
雨が降っていても、もっと歩きたいと思わせる町並です。