近代建築撮影日記

日本全国の近代建築を
大判カメラ、一眼レフ、デジカメなどで
撮影した写真で紹介していきます

名古屋の近代建築 その8(西区)

2010-02-20 23:49:43 | 中部
名古屋の第8回目、西区篇です。
今回は、2009/12/7撮影分1枚と過去撮影写真でご紹介します。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


伊信ビル
(巻坂事務所/S8/RC4/現存せず)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)
いのぶビルと読みます。名古屋駅の近くにあったオフィスビルです。かなり鋭角の角地にあり、丸く処理されたファサード、丸窓、茶色いスクラッチタイルなど、昭和初期の典型的なビルです。


旧豊田商会事務所
(不詳/M38/木/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)


旧豊田自働織布事務棟
(不詳/T14/RC3/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)


旧豊田自働織布原棉倉庫
(不詳/S9/RC・煉瓦タイル貼/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
RC構造の壁のみ旧状を残しています。


旧豊田自働織布変電所
(不詳/T4頃?/鉄骨トラス・煉瓦/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)


旧豊田自動織機製作所刈谷鉄工場
(不詳/T15/木造トラス/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
一連の豊田の建築群は産業技術記念館の敷地にあり、経済産業省近代化遺産に指定され、平成6年度名古屋市都市景観大賞 を受賞しています。


旧日本陶器事務館
(鈴木建築事務所/S12/RC4/文化財指定なし)

(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/30秒・f22・ライズアオリ)

表題写真も旧日本陶器事務館です。
(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)


旧日本陶器製土工場
(不詳/M37/煉瓦/文化財指定なし)


(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)


旧日本陶器製品倉庫
(不詳/T初/煉瓦/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
元は3階建てでしたが、S19の東南海地震により一部破損し、2階建てになりました。煉瓦壁が白っぽくなっているのは、セメントか何かで外壁を塗り固めていたのを削ぎ落としたようです。


旧日本陶器単独窯
(不詳/不詳/煉瓦/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
大規模な陶器焼成の窯は取壊されましたが、比較的小さくて古い窯が1基だけ保存されています。


旧日本陶器煙突モニュメント
(不詳/S8/RC?/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
S8に建てられた陶磁器焼成用のトンネル窯の煙突をモニュメントとして残したもので、元は45mの高さを誇っていました。


M邸(旧医院)
(不詳/S5/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
四間道にある旧医院です。


四間道・子守地蔵尊
(不詳/不詳/木2/名古屋市町並み保存地区)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
四間道には名古屋独特の屋根神様が残っています。他の地域でも似たような神様が祭られている民家がありますが、いづれも1階部分にありますね。
このような高いところにあっては、お参りするのに遠いと思うのですが・・


中央菓子卸市場など
(不詳/S26頃/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
S26、戦後の区画整理で出来た菓子問屋市場です。


旧豊田織布菊井工場
(不詳/T/煉瓦/外壁保存)

(カメラ;RICOH GR Digital II・2010/4/30撮影)
ジナーズームの試写中に発見した煉瓦構造物です。


次回は名古屋の第9回目、最終回となります。

名古屋の近代建築 その7(千種区)

2010-02-17 19:05:37 | 中部
名古屋の7回目、千種区の近代建築です。
2009/12/7は千種区を訪問していませんので、今回は過去撮影写真で紹介します。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


名古屋市東山植物園温室前館
(名古屋市建築課/S11/鉄骨・ガラス張り/重要文化財)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
東洋一の水晶宮といわれた大温室です。
新宿御苑の温室も建て変わり、国内現存唯一の戦前大温室でしょう。
全景写真でないのは、入場料をケチって敷地外から撮影したためです。重文なので再度きっちりと撮影しなければなりませんね。

※表題写真は名古屋市東山植物園温室前館の戦前絵葉書です。


旧愛知県測候所
(不詳/T12/RC1/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)

再訪してみると、化粧直しされ白亜に輝いていました。

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
戦前の測候所は比較的現存率が高いようで、水戸、横浜、松山、広島など全国10箇所くらいは実見したと思います。


旧制愛知中学校本館
(佐藤三郎/S3/RC2/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)


(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
旧制中学校の校舎は全国に現存しています。
当ブログでも、松本、土浦、栃木、佐倉、松山(埼玉県)、高知と数多く紹介しています。


旧昭和塾堂
(愛知県営繕課/S4/RC2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
ネットで調べていると、黒川己喜・尾鍋邦彦・酒井勝・安達武郎と設計者の名前が4人も出てきます。担当した県営繕課の技師と思われます。
昭和初期から大正にかけて、青年会(青年団)の活動が各地で盛んとなったことから、愛知県がその教化の中心となる精神修養の場として建設したものです。現在は大学の学舎として利用されています。

右翼側面と裏面

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
裏から見ると3階建てのように見えますが、地下部分が地上に見えているためです。
屋根は入母屋造りで軒下も和風になっています。


旧昭和塾堂付属体育館
(愛知県営繕課?/S6/木1/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
体育館としては小さい建物です。現在は武道場として
使われています


旧東山配水塔
(成瀬薫/S5/RC/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


旧東山配水場流量計室
(不詳/T3/煉瓦/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


鍋屋上野浄水場 第1ポンプ室
(名古屋市水道部/T3/煉瓦/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
上述の東山配水場に水を送るためのポンプ室です。


鍋屋上野浄水場 第2ポンプ室
(名古屋市水道部/S9/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
鍋屋上野浄水場は立ち入り禁止です。許可を得れば敷地内で撮影できるのかもしれませんが、敷地外から撮影した写真です。


タイガー商会
(不詳/不詳/不詳/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
建築の詳細は全く不明ですが外見から見て、S10~30頃、RCもしくは木造モルタル造りでしょうか。
調べてみると、このタイガー商会は「地球ゴマ」の登録商標を持ち、製造販売を行っているとのことです。


次回は名古屋の8回目です。

名古屋の近代建築 その6(東区-その他)

2010-02-14 18:27:06 | 中部
名古屋の近代建築、第6回目。
東区、2009/12/7撮影分と過去写真による補足です。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎
(司法省営繕課・山下啓次郎・金刺森太郎/T11/煉瓦・RC3/重要文化財)

(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/30秒・f22 1/2・ライズ+シフトアオリ)
1989年から名古屋市市政資料館として公開されています。  控訴院は全国に8つ建設されましたが、 現存するのは名古屋と札幌だけです。

正面玄関部分

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・6x9判・1/30秒・f22 2/3・ライズ+シフトアオリ)
シフトアオリをしているのは、塔屋のドームが楕円に歪まないようにするためです。

会議室

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
内装は素晴らしく、一見の価値があります。T11の建築でRC造りですが、外壁に赤煉瓦を使う等、明治の風格をかもし出しています。

表題写真は旧名古屋控訴院地方裁判所区裁判所庁舎内部、中央階段室です。
(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


旧大喜多寅之助邸
(愛知県営繕課・神保技師/T9/木2/文化財指定なし)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
M~Tにかけて弁護士・名古屋市長として活躍した大多喜寅之助の事務所兼邸宅です。写真の洋館は事務所部分で、邸宅は和風建築です。現在は愛知県議員会館として利用されています。


大洋ビル
(星野保則/S6/RC5/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
事務所ビルゆえに装飾が少ないのですが、最上部のロンバルジアバンド(連続したアーチ状の装飾)がアクセントになっています。
前回登場した大洋商工の新社屋のようですが、現存企業ではないらしく、詳しいことは分かりませんでした。


旧日本陶磁器工業組合連合会共同販売所
(志水正太郎/S9/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
大洋ビルの右隣にありますが、表は新しいビルになっています。
どう見ても裏面(実際、裏通りに面している)なので正面は新ビルに隠れてしまったのでしょう。元は前が広場になっていたのでしょうか?


旧同心会館
(不詳/T末/RC2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
元、仏教系の施設だったらしいのですが、詳しいことは分かりません。
動物のレリーフがあるのは、そのためでしょう。


徳川美術館旧本館
(吉本与志雄/S10/SRC1/登録文化財)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
佐野時平の設計競技一等入選安をもとに、渡辺仁、大江新太郎らの著名建築家が創案(外観設計)し、吉本与志雄が実施設計しました。渡辺仁は後に、よく似た外観の帝室博物館本館を設計しています。
名古屋には県庁、市役所、徳川美術館と3棟の帝冠様式建築が残っています。
撮影後10年余り、ネガフイルムの右半分が退色しています。


旧尾張徳川家名古屋大曽根邸第1、2号土蔵(蓬左文庫旧書庫)
(不詳・吉本与志雄/M32頃・S10移築改造/土蔵2・RC補強/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
S10、尾張徳川家名古屋大曽根邸にあった2棟の土蔵を移築合体し、RCで補強して蓬左文庫書庫としました。吉本与志雄はそのときの設計をしています。


旧東海中学校講堂
(酒井勝・大脇勲・宮川只一/S6/SRC3/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/30秒・f22 1/3・ライズアオリ)
東海学園は、M21創設の浄土宗愛知支校に始まり、M42に東海中学校と改称されました。

入り口部分拡大

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影・トリミング)
入り口部分の柱が仏教系のデザインですね。


旧名古屋市筒井尋常小学校
(名古屋市建築課/S11/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
名古屋市内に唯一残る、戦前RC建築の小学校です。


旧名古屋陶磁器貿易商工同業組合事務所
(鷹栖一英・丹羽英二/S7/RC2/登録文化財・名古屋市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/8秒・f22・ライズアオリ)
幾何学的なモチーフを随所にあしらった、アール・デコの影響を受けた建築ですね。
3階はS21の増築です。


旧葛城内科
(不詳/S5~6/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
スクラッチタイルに丸窓や直線による表現など、当時流行したモダンなデザインです。綺麗に改修されていることもあり、古さを感じさせない建築です。


旧佐々成吉邸
(自家設計?/T13/RC2/文化財指定なし)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
住宅としては最も初期のRC建築です。
2階に卓球をするための広間があり、振動対策としてRC造りを採用したと思われます。


旧川上貞奴邸
(あめりか屋/T9・S13改造・H16移築/木2/登録文化財・名古屋市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
電力王と称された福沢桃介が川上貞奴のために建設した邸宅です。余談ですが、「春の波濤」という大河ドラマで風間杜夫と松坂慶子が、この二人を演じていました。
移築前は白壁・主税・橦木町並み保存地区の中にありましたが、現在は保存地区と通りを隔てた場所にあります。


次回は名古屋の7回目です。名古屋がまだまだ続きます。

名古屋の近代建築 その5(東区-白壁・主税・橦木町並み保存地区)

2010-02-13 13:28:04 | 中部
名古屋市の第5回目、白壁・主税・橦木町並み保存地区を紹介します。
2009/12/7の名古屋訪問では、この地区をスルーしましたので、今回は過去撮影写真のみとなります。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


カトリック主税町教会 礼拝堂
(不詳/M37/木1/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
和洋折衷の教会建築で、かつては床が畳敷きでした。
右にある鐘楼はH2の復元で、礼拝堂とは別の建築です。


カトリック主税町教会 司祭館
(不詳/M23頃/木2/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
S40の道路拡幅で、右側面が切り落とされたようです。
同時に鐘楼も撤去されました。
鐘楼と司祭館は同時期の竣工でした。


カトリック主税町教会 旧教区長館
(不詳/S5/木2/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
現在は司祭館の増築部分として使用されていますが、元は別用途の建築でした。


カトリック主税町教会 司祭館・旧教区長館
(不詳/M23頃・S5/木2/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
左の司祭館裏面の2階にベランダがあります。
創建時には窓が無く、開放されていたそうです。


旧春田鉄次郎邸
(武田五一/T14/木2/名古屋市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
名古屋市には「都市景観重要建築物等」「景観重要建築物等」という似たような名前の文化財指定があります。


春田文化集合住宅(第1期)
(武田五一/S3/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
春田文化集合住宅の敷地南西の建築です。


春田文化集合住宅(第?期)
(武田五一/S3又はS7/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
春田文化集合住宅の敷地南中央の建築です。
資料によると、西側が第1期、東側が第2期ですが、この建物は中央なので建築時期が特定できませんでした。


旧大洋商工事務所
(不詳/M/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
春田文化集合住宅の敷地南東の建築です。
計画では、この建築も撤去して集合住宅を建てる予定
でした。
大洋商工は春田鉄次郎が興した陶磁器貿易商社でした。


旧井元為三郎邸
(長谷川富次郎又は白木時三/T15?/木2/名古屋市指定有形文化財・名古屋市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
設計者、建築年は資料によってバラバラなのでどれが正しいのか分かりませんでした。
「文化のみち橦木館」として一般公開されています。


旧矢田績邸
(不詳/T4/木1/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


旧豊田佐助邸
(伊藤代吉/T4又はT12/木2/町並み保存地区の伝統的建造物)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
この建築は一般公開されているそうです。

注;「町並み保存地区の伝統的建造物」指定物件は他にもありますが、二重指定分は表記しませんでした。


旧中井己次郎邸
(不詳/S初/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
料亭として営業しています。


旧櫻井善吉邸
(櫻井善吉/M38/木2/名古屋市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


金城学院高等学校榮光館
(佐藤鑑(基本設計)・城戸武男(本設計)/S11/RC3/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
学校建築ですが、町並み保存地区の一角にあります。


次回は名古屋の6回目、東区内で白壁・主税・橦木町並み保存地区以外の建築を紹介します。

名古屋の近代建築 その4(昭和区)

2010-02-12 00:20:47 | 中部
2009/12/7撮影分、名古屋市昭和区の近代建築を紹介します。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


名古屋市公会堂
(名古屋市建築課/S5/SRC5/名古屋市都市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/30秒・f22・ライズアオリ)

(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/30秒・f22 1/3・ライズ+シフトアオリ)
外壁は2階窓台まで龍山石及び人造擬石ブロック張りで、上部は茶褐色のタイル仕上げです。龍山石は兵庫県高砂市産出の流紋岩質溶結凝灰岩で、昭和初期までは建築資材として多用されていました。綺麗な色の石ですが、やわらかいので酸性雨などの影響で崩れやすいのが欠点です。


鶴舞公園奏楽堂
(鈴木禎次(当初)/M43・H9復元/石(当初)/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
初代奏楽堂は第10回関西府県連合共進会が開かれた時に建てられたものですが、S9の室戸台風で破損したため、S11に全く違う形で復旧されました。その2代目も解体撤去され、棟飾りだけがモニュメントとして残されています。現在の建物はH9に元の姿に復元されたもので、基壇部分は創建時のものです。

※表題写真は奏楽堂から公会堂を望む戦前絵葉書です。


鶴舞公園噴水塔
(鈴木禎次/M43/石/名古屋市指定有形文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
第10回関西府県連合共進会が開かれた時に造られたローマ様式の噴水塔です。


旧御誓文記念壇
(佐藤巧一/S3/RC石張り/名古屋市指定有形文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
T14に普通選挙法が成立し、S3に初の普通選挙が実施されたことを記念して建設されました。
文面は五箇条の御誓文です。


旧愛知県立医学専門学校正門及び外塀
(不詳/T3・S5/門;石・塀;煉瓦/登録文化財)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
同規格の門がもう一つ(旧愛知県立愛知病院正門及び外塀)登録文化財に指定されています。
S5に煉瓦塀をスクラッチタイル張りに化粧直ししました。


旧伊藤耳鼻咽喉科
(荒川惣七or三共工務店/S7/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
「新版 日本近代建築総覧」によると荒川惣七設計となっていますが三共工務店という資料もあり、はっきりしません。既に廃院となっているようで、今後保存されるかどうか心配です。


旧南山学園校本館
(マックス・ヒンデル/S7/RC3/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
南山学園はドイツ人ライネルスにより創立されました。パラペットの三角切り込みが特徴的ですね。


南山学園講堂
(清水建設/S26/RC3/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


南山学園ピオ11世館
(日建設計/S28/RC4/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
南山学園講堂及びピオ11世館は、旧本館と同様のデザインで建てられ、この周辺の一体感ある景観を構成していることから、名古屋市都市景観重要建築物等に指定されました。


次回は名古屋の5回目です。

名古屋の近代建築 その3(中区・栄以外)

2010-02-09 00:43:35 | 中部
再び2009/12/7撮影分に戻って、名古屋市中区は栄以外の地区の近代建築を紹介します。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


愛知県庁本庁舎
(渡辺仁・西村好時・愛知県総務部営繕課/S13/SRC6/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/15秒・f22 1/2・ライズアオリ)
15:00頃に撮影しましたが、冬の陽射しは低く黄色味を帯びた写真になりました。
渡辺仁・西村好時の基本設計を元に愛知県総務部営繕課で実施設計をしました。
名古屋城を意識したデザインの帝冠様式です。

県庁舎右側面

(カメラ;RICOH GR Digital II)


名古屋市役所本庁舎
(平林金吾・名古屋市建築課/S8/SRC5/登録文化財・名古屋市都市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/15秒・f16 2/3・ライズアオリ)
県庁と同規模で隣合わせにある市役所は珍しいのではないでしょうか?どちらが県庁か判りませんね。
平林金吾の設計競技当選案を元に名古屋市建築課が実施設計しました。
この建築も帝冠様式です。

市役所正面

(カメラ;RICOH GR Digital II)

※表題写真は県庁・市役所の古絵葉書です。


旧名古屋逓信局
(逓信省経理局営繕課・中山広吉/S13/RC6/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
東京・大阪の中央郵便局に通じる装飾を排したデザインです。X状の鉄骨は耐震補強のようです。

逓信局左側面

(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/30秒・f22・ライズアオリ)
T字型の珍しい地割の建築です。

坂文種報徳会貸ビル
(広瀬商会/S6/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
1階が店舗、2階以上が住居として造られている店舗住宅です。


旧中北商店
(城戸武男/S11/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
モダニズム建築です。云われなければ、戦前物件とは気付きませんね。云われてみれば窓割りは戦前風(小さめの窓が端正に並ぶ)ですが。


名城急便荷扱所
(不詳/不詳/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
詳細不明ですが、戦前物件でしょう。


旧伊勢久商店
(島武頼三/S5/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
医薬商、伊勢久は宝暦8(1758)年創業のとてつもなく歴史の長い企業です。割と大きな企業のようですが、今だに小ぢんまりしたビルに本社を置いているのは奇跡的ですね。末永くこのビルを大切にして欲しいものです。

今回、EBONYで撮影した写真

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・6x9判・1/15秒・f22 1/2・ライズ+シフトアオリ)
伊勢久を撮影したかったのですが、望遠レンズの持ち合わせが無かったので、このような写真になりました。伊勢久を真正面に据えて、右にシフトして旧愛知県信用組合連合会も画面に収めました。従って、旧愛知県信用組合連合会の形は歪んでいます。

トリミング後



旧愛知県信用組合連合会
愛知県営繕課・土田幸三郎/S8/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)

今回、EBONYで撮影した写真

(撮影データ;EBONY SW45・WIDEANGLE CONGO 120mm F6.3・6x9判・1/15秒・f22 1/2・ライズアオリ)
フォーマットが横長なので隣の伊勢久を少し入れて撮影。6x7くらいの画面でちょうど良いので、フイルムが勿体ないですね。

トリミング後



旧遠山孝三商店
(黒宮五朗/S10/RC2/現存せず)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
遠山孝三商店は毛糸の輸入・売買をしていた商社です。
資料によるとRC2となっているので、3階部分は増築と思われます。


旧加藤商会ビル
(黒宮五朗/S6/RC3/登録文化財)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
T5に煉瓦3階の旧ビルが建てられましたが、わずか15年で外観デザインを踏襲して現在のRC3階のビルに建て直されました。S10に加藤商会の創業者・加藤勝太郎がシャム国(現在のタイ王国)より名誉領事に任命された事から、S20まで領事館が置かれました。


西大須ビル
(不詳/T10/RC3/文化財指定なし)
(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
中区最古のRC建築です。しばらく空き家になっていたそうですが、2009年に新築同様にリニューアルされ再出発しました。


旧三井銀行上前津支店
(トローブリッジ・アンド・リヴィン グストン建築事務所/S6/SRC3/文化財指定なし)

(撮影データ;EBONY SW45・WIDEANGLE CONGO 120mm F6.3・6x9判・1/30秒・f22・ライズアオリ)
鈍角の角地に建っていますが、道に面したファサードは左右対称で端正な面持ちです。三井銀行のオーダーは、本館がコリント式なのに対して、各支店はイオニア式で統一されているようです。


REAL Style
(不詳/S初/RC?/平成14年度名古屋市都市景観(リニューアル)賞受賞)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)
真宗大谷派名古屋別院がVIPの客人を泊めるために建てた建築です。


乃木倉庫
(不詳/M/煉瓦/登録文化財)

(カメラ;RICOH GR Digital II・2010/4/30撮影)
未撮影の乃木倉庫を撮影してきました。


次回は名古屋の4回目です。

名古屋の近代建築 その2(中区・栄)

2010-02-07 14:22:00 | 中部
今回は名古屋の2回目、中区栄の近代建築群です。
2009/12/8に訪れてコンデジだけで撮影していますが、殆ど古絵葉書と過去に撮影した写真による紹介となります。

※画像をクリックすると大きい画像でご覧いただけます。


旧住友銀行名古屋支店
(住友建築課/T14/RC8/現存せず)


(カメラ;Nikon F・1995/8/15撮影)

古絵葉書による住友銀行の旧状

アーチの上の装飾が取り払われてシンプルな外観にサイデリアされていたのが分かります。

名古屋市都市景観重要建築物等に指定されていましたが、1998年に取壊され、跡地に新しい建築が建ちました。

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
旧建築のイメージを不完全ながら継承しており、アーチの上の装飾が復活しています。


旧三井銀行名古屋支店
(曾禰中條建築事務所/S10/SRC2/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
当時はさくら銀行でした。
右隣の住友銀行は更地になっています。

そして、その住友銀行と合併して三井住友銀行になりました。

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)

古絵葉書による三井銀行の旧状(その1)

左から三井銀行、住友銀行、北浜銀行、右端に名古屋電灯本社です。
三井銀行は先代のビルです。大阪と同じく、明治末~大正頃の建築を昭和初期に同規模で建替えています。おそらく関東大震災の経験から耐震基準を見直して建替えたのではないでしょうか。
絵葉書に三菱銀行とありますが、ミスプリか、北浜銀行破綻後三菱銀行になったのか良く分かりません。古地図によると三菱銀行は向かい側にあることになっていて、名古屋電灯に隠れる位置です。

古絵葉書による三井銀行の旧状(その2)

左から、現在のビルに建て変わった三井銀行、住友銀行。
右から、山口銀行、名古屋電灯、三菱銀行(山口・三菱銀行は古地図との照合による推定)。ちなみに山口銀行は三和銀行の前身で大阪に本店を置いていました。


旧名古屋銀行本店
(鈴木禎次・曾禰達蔵/S元/SRC5/名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
当時は中央信託銀行でしたが三菱東京UFJ銀行貨幣資料館を経て、今は空き家になっています。所有者が三菱地所に移ったようで、取壊しが心配されます。

表題写真も旧名古屋銀行本店です。隣の旧名古屋日本徴兵館が無くなり右側面が見える状態になっています。
(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)


旧名古屋日本徴兵館
(横河工務所(菊池十郎)/S14/SRC7/現存せず)


(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
この時点で空き家になっているようです。
その後、一時、東海銀行が所有していたようです。

残念ながら2004年に取壊されました。

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/30撮影)
玄関上部の装飾がポツンと保存されています。


旧明治屋名古屋支店ビル
(西尾建築事務所(西尾 実資)/S13/SRC6/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)

同、正面のアップ

(カメラ;RICOH GR Digital II)
今回(2009/12/8)訪問写真はこの1枚だけの掲載です。
明治屋は本社、大阪と戦前のビルを大切に使い続けています。


旧名古屋株式取引所
(城戸武男/S6/RC3・4階増築/現存せず)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
2007年取壊し。


松坂屋名古屋本店
(鈴木建築事務所(鈴木 禎次)/T14/RC6/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・1999/3/22撮影)
S11増築、戦災で内部消失を経てこの姿になりました。

古絵葉書による松坂屋名古屋本店の旧状

同じ角度の写真です。右の長屋も1999年当時は残っています。
現在の松坂屋は再度改装され、長屋も無くなりました。


次回は名古屋の3回目(その他の中区)です。

名古屋の近代建築 その1(中村篇)

2010-02-03 22:52:45 | 中部

2009/12/7に名古屋の近代建築を撮影して廻リました。
調べてみると、1995年、1999年、2001年、2007年と幾度も訪れていますので、過去に撮影した写真も含めて何回かに分けてご紹介しようと思います。
今回は、中村区。

※クリックすると大きい画像がご覧いただけます。


旧稲葉地配水塔
(名古屋市水道局/S12/RC4/名古屋市都市景観重要建築物等)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/30秒・f22 1/2・ライズアオリ)

この建物は配水塔としては7年しか使われませんでした。
その後、S40に改装されて図書館になりました。
今では図書館としての役割も終え、H7に名古屋市演劇練習館として第三の役割を得ました。


(撮影データ;EBONY SW45・SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL・6x9判・1/30秒・f22 1/2・ライズ+シフトアオリ)

紅葉がもっと赤く写ると思っていたのですが、ただの枯葉みたいな色になりました。
下のようなイメージで撮影していたのですが、見た目のイメージどおりには写らないですね。

(フォトショップで色をいじりました)


※表題写真も旧稲葉地配水塔です。下から見上げるとその大きさが良く分かります。直径33mの円筒形水槽の外周に沿って、高さ20m、直径1.5mの円柱16本が建っています。
(カメラ;RICOH GR Digital II)


名古屋第一赤十字病院旧本館
(愛知県営繕課/S12/RC3/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

残り少ない赤十字病院の戦前建築でしたが、今回訪れてみると下のような有様でした。


(カメラ;RICOH GR Digital II)

部分保存するつもりでしょうか、真ん中に車寄せ部分?が見えています。


さて、中村というと日本有数の戦前遊郭建築が残る(正しくは残っていた)土地です。名古屋市街は戦災でほぼ丸焼けだったのですが、この中村遊郭は奇跡的に焼け残り、T12に遊郭地として開業した当時の建築がそのまま残っていました。
撮影した物件の旧名称を紹介していきますので、S31当時の中村遊郭見取り図と照らし合わせてみてください。

中村遊郭見取り図(S31頃)


寿湯

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

大門の近くにある銭湯です。これは遊郭建築ではないですね。元から銭湯だったようです。

桃園(現存せず)

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

 

豊稲(名古屋市都市景観重要建築物等・現存せず)

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

当時、大観荘という旅館でした。名古屋市都市景観重要建築物等に指定されていたにもかかわらず2003年に取壊されてしまいました。

紅屋

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

色が塗り変わっています。

春福

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

天竜館別館(推定)

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

牛若

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

美園

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

千壽(名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon F・1995/8/16撮影)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

パラダイス

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

第二トヨタ

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)

第二トヨタの屋根です。遊郭特有の中庭を配した形です。

金波

(カメラ;Nikon new FM2・2007/4/29撮影)

久松楼

(カメラ;Nikon F・1995/8/15撮影)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

東銀波(推定)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

グーグルストリートビューで確認しましたが、該当建築は見つかりませんでした。

ダイヤ?

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

戦前建築ではなさそうですが、もしかしたら赤線時代最後期の建築かもしれません。

白馬

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

 

福扇

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

忠兵衛

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

稲本別館(名古屋市都市景観重要建築物等)



(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)
内装が素晴らしいのですが、高級料亭の食事には手が出ず、見ることは出来ませんでした。

一徳(名古屋市都市景観重要建築物等)

(カメラ;Nikon new FM2・2001/5/3撮影)

旅館としては廃業しましたが、デイサービスセンターとして生まれ変わったとのことです。

次回は名古屋(その2)です。


小浜・熊川の近代建築

2009-10-28 00:25:53 | 中部
今回は2009/10/11撮影分(その2)です。
撮影地は小浜市、遠敷郡若狭町熊川宿です。

※クリックすると大きい画像がご覧いただけます


旧阿納尻小学校(小浜市)
(不詳/S32頃/木2/文化財指定無し)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
通りがかりに見つけた木造校舎です。
インターネット上にS31焼失という記述が見つかりましたので、その直後の再建と思われます。
平成3年閉校後、小浜市ふれあいスクールとして再利用されています。
余談ですが、北朝鮮拉致被害者の浜本富貴恵さんの母校だそうです。


旧福井銀行西津支店(小浜市)
(不詳/S初頃?/木1/文化財指定無し)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
側面は下見板張りで軒下には簡租な装飾があり、奥に土蔵も見えます。おそらく戦前の建築でしょう。
平成15年まで福井銀行西津支店として使われていたようですが、創建時の用途など詳しいことは分かりませんでした。


小浜聖路加教会(小浜市)
(J.M.ガーディナー・2階増築 J.バーガミニー/M30・2階増築S6/煉瓦・木/登録文化財)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
平屋の煉瓦造に木造で2階を増築したそうです。
1階の旧礼拝堂は幼稚園として使用されています。

表題写真は小浜聖路加教会2階内部です。
(カメラ;RICOH GR Digital II)


小浜聖路加教会付属施設(小浜市)
(不詳/戦後?/木2/文化財指定無し)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
宣教師館のようなものだと思いますが、調べても分かりませんでした。
建築の様子から、戦後、S30年代の建物だと思いますがどうでしょうか?


旧桑原謙庵邸(小浜市)
(不詳/M22/木2/登録文化財)

(カメラ;Nikon new FM2 1999/9/5撮影)
前に車が2台も停まっていて、まともに全景撮影できませんでしたので、10年前の写真を引っ張り出してきました。

(カメラ;RICOH GR Digital II)
アーチ部分の煉瓦は珍しい形をした特注品です。
積み上げてある煉瓦も大きめで平たい形をしており、通常のサイズとは異なります。


高鳥歯科医院(小浜市)
(不詳/T14/木2/登録文化財)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
現役の医院です。玄関には「院醫科歯鳥」と右書きされていますので、当初の用途のまま使われ続けているのでしょう。和洋折衷で屋根は寄棟瓦葺です。
ちなみに、このあたりは伝統的建造物群保存地区に指定されており、古い町並が残っています。


旧熊川村役場(遠敷郡若狭町)
(不詳/S15/木2/文化財指定なし)

(カメラ;Nikon new FM2 1999/9/5撮影)
ここにも車が停まっていてまともに全景撮影ができなかった為、10年前の写真を掲載します。

(カメラ;RICOH GR Digital II)
この建築も和洋折衷で屋根は寄棟瓦葺です。玄関ポーチには人造石洗い出しの円柱が配されています。
熊川は若狭鯖街道の宿場町で伝統的建造物群保存地区に指定されています。


次回は再び滋賀県に戻って、湖西の近代建築です。

敦賀の近代建築

2009-10-26 22:44:42 | 中部
今回は3連休2日め、2009/10/11撮影分(その1)です。
全ショット敦賀市内です。

※クリックすると大きい画像がご覧いただけます


旧大和田銀行本店
(吉田・永瀬建築事務所/S2/RC3/市指定文化財)

(撮影データ;EBONY SW45・Nikkor SW 90mm F8・4x5判・1/8秒・f22 2/3・ライズアオリ)
ハイライトが白く飛び、シャドーが黒くつぶれるのを嫌って太陽が隠れた瞬間に撮影しました。当然ながら、曇りの日に撮影したような立体感の無い写真になってしまいました。次回からは太陽が出ているときに写したほうが良いですね。

(カメラ;RICOH GR Digital II)
創建当時、地下にレストラン、3階に公会堂と町民に開放されていました。内部に北陸最古のエレベーターが残っているそうです。


旧初代大和田銀行
(不詳/M25/木1/文化財指定無し)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
M25創業時~S2まで本店として使用されました。平入町家の前面に洋風のファサードを施しています。


旧紐育スタンダード石油会社倉庫
(外人技師/M38/煉瓦1/登録文化財)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
アメリカから輸入された石油の倉庫として建てられたそうです。


敦賀倉庫(株)倉庫棟
(不詳/S8/RC1/文化財指定無し)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
現在も平屋ですが、2階建てに増築できるように設計されているそうです。
幾何学的なデザインが施され、当時としては大変モダンな建築だったと思います。


敦賀港駅旧ランプ小屋
(不詳/M14頃/煉瓦1/文化財指定なし?)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
資料によっては大正時代との記述もあり、詳細は良く分かりません。ランプ小屋は危険物保管庫のようなもので、日本中の駅に相当数現存しています。現在は、単なる物置として使用されていることが多いようです。


日本聖公会敦賀キリスト教会
(不詳/M40頃?/木2/文化財指定なし)

(カメラ;RICOH GR Digital II)
一見戦前(しかも明治)の建物には見えません。
S6頃に改修されたということです。


旧農商務省獣類検疫所神戸支所敦賀出張所
(不詳/T5/木2/文化財指定なし)

(撮影データ;EBONY SW45・WIDEANGLE CONGO 120mm F6.3・6x9判・1/8秒・f22・ライズアオリ)
朝鮮より牛を輸入するに当たり設けられた検疫所です。
痛みが激しく保存は難しいと思われますが、内装に漆喰の装飾があるなど、非常に高い水準の建築です。


表題写真は旧室菊堂家住宅(不詳/M39/煉瓦2/文化財指定なし)10年前に撮影した写真です。今回、見つけられなかったので取壊されたと思われます。当時、既に荒れ果てた状態でした。

(カメラ;Nikon new FM2 1999/9/5撮影)


次回は小浜、熊川です。

松本、上諏訪、岡谷、の近代建築(EBONY SW45 で撮影)

2009-10-08 23:17:49 | 中部

9/26、27と信州に行ってきました。

満員の新宿7:00発スーパーあずさ1号の自由席で松本に向かいましたが半分は立ちっぱなしでした。余裕で指定席が取れると思っていたのですが大誤算です。

カメラ;EBONY SW45
レンズ;SUPER-ANGULON 58mm F5.6 XL
      Nikkor SW 90mm F8
     WIDEANGLE CONGO 120mm F6.3

※クリックすると大きい画像がご覧いただけます

9/26 松本市

国宝松本城
(建築年不詳/6x9/90mm/ライズアオリ)
貞享騒動の首謀者、多田加助の恨みで傾いたといわれる天守です。
修理後の今もなんとなく右に傾いているように見えます。


青翰堂
(S20・S25/6x9/90mm/ライズアオリ)
松本城の修理が行われ見れなくなった昭和25年、
観光客のためにミニ松本城に改装したということです。


旧勧業銀行松本支店
(S13/6x9/58mm/ライズアオリ)
数年前にホテルとして再利用されました。


旧全国電気通信労働組合 松本分会
(S初頃/6x9/58mm/ライズアオリ)


左から白鳥写真館、旧野々宮薬局、、松本市下町会館
(T13、?、S元/6x9/58mm/ライズアオリ)
右の2軒はファサードのみの保存です。


山崎歯科医院
(M21/6x9/90mm/ライズアオリ)


旧神戸医院
(T3頃/6x9/90mm/ライズアオリ)


旧制松本中学校校舎
(S8/4x5/90mm/ライズアオリ)
東大安田講堂を模して建てられたといいます。


旧制松本中学校講堂
(S9/6x9/58mm/ライズアオリ)
講堂も東大っぽいですね。


旧開智学校校舎
(M9/4x5/90mm/ライズアオリ)

旧開智学校校舎
(M9/6x9/90mm/ライズ+シフトアオリ)


旧松本高等学校講堂
(T11/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧松本高等学校本館
(T9/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧山辺学校校舎
(M18/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧松岡医院
(T15/6x9/58mm/ライズアオリ)

9/27 上諏訪

旧片倉館懐古館
(S18/6x9/58mm/ライズアオリ)


片倉館
(S3/6x9/58mm/ライズ+シフトアオリ)

片倉館
(S3/4x5/120mm/ライズ+シフトアオリ)


片倉会館棟
(S3/6x9/58mm/ライズアオリ)


信州諏訪味噌工業共同組合事務所
(S初頃/6x9/58mm/ライズアオリ)
9/27 岡谷市

旧岡谷市役所
(S11/6x9/58mm/ライズアオリ)

旧岡谷市役所
(S11/4x5/58mm/アオリなし)


旧山一林組事務所
(T10/6x9/58mm/ライズアオリ)


翠川医院
(建築年不詳/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧林家住宅母屋
(M40/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧林家住宅洋館
(M40/6x9/58mm/ライズアオリ)


旧片倉組事務所
(M43/6x9/90mm/ライズアオリ)

【おまけ】
フイルムが1枚余ったので、10/4に旧土浦中学校を撮影しました。

旧茨城県立土浦中学校本館
(M37/6x9/58mm/ライズアオリ)


※表題写真は松本市の城山浄水場(T14)
エボニーで撮影できませんでしたが、フェンスの金網越しにデジカメで撮影しました。

カメラ;RICOH GR Digital II