A2G2Mk2

脱線過多ですが在庫についてとか、アンテナに引っ掛かるガラクタまで、と言いつつ、柴犬となめこの話が多いかも(汗)

中古車と価格のバランス (上巻):巻いては無いです

2012-07-27 22:08:47 | Weblog
GTスペシャルという限定車は、
人気があるので1台も売り物の無い時期さえもあるのですが、
今回、仕様違いの2年分、しかも価格ランクでも同じ2つのランクのものが
偶然揃いました。90と91、それぞれ69.9万円と29.8万円。

仕様の違いの説明もありますが、ウチの店の価格ランクの違いが
どんな要素なのかも説明できるなあ、と思いまして。

まず90年リリースのGTスペシャル、69.9万円の個体。

6.6万kmという少走行、内外装ともにきれい、キズも少な目という個体です。
この価格帯に置く個体の要件としては、
使い倒され感無くきれいさを維持されてきたオリジナル度の高い個体である、
といういくつかのポイントがあります。

90年のGTスペシャルは、通常のGLICLIにあるのとは異なる、
当時のドイツ車のスポーツモデルで良く見られた、
ブルーブラックという色に良く似た色です。少し紫系に寄った濃紺のソリッド色です。

同じ限定車、こちらは29.8万円の個体です。

全く同じものですが、69.9万円の個体と比較した場合の価格の要素としては、
走行距離の多さはもちろんありますが、それ以外のポイントとしては、
69.9万の個体のレベルに至らない点がこまごまと存在します。それの積み重ねは大きいです。
前オーナーさんの扱いや保管状況による、見える部品の痛み、汚れ等もあります。
例えば、クロスの貼られた部分に関して、汚れていないものはそれだけ価値が上がります。
汚れに関しては、落ちるか落ちないかで言いますと
何らかの作業によって落ちるものも多いのです。が、
その落とすという行為によって生地のケバ立ちや
洗剤による色褪せの進行等も可能性として出てしまうので、
やはり現時点でひどく汚れていないものは、
そういったものの方が希少な分、重要なポイントになります。

装備品のオリジナル度の高さももちろん大きいです。
そんなに珍しく無い部品なら後で買えばもちろんオリジナルにできますが、
中古品だとしたらその状態や、手直しが必要ならその手間やコストも発生して来ますので、
それらは後からの、現時点でも見えるコスト見えないコストとして必要になってしまいます。

と、ざっと書いて来ましたが、
これまでのオーナーさんがどう接してくれていた個体か、というのは大きいです。
接し方によっては、距離が多いのに価格価値の上がる個体も珍しくありません。

今回の4例に関しては偶然、距離の少ない方が状態もいい、という
解り易いバランスになっています。
上に接し方と書きましたが、これには整備にコストを掛けてもらえていたかどうかも
もちろん含みます。

それにも増して、これまでのオーナーさんやそのご家族が、そのクルマに対して
温かく接してくれていた個体は、当然各細部、部品一個一個に至るまで
丁寧に扱ってもらえていたりもします。
(そういう扱いをしてくれていれば、当然整備に関してだって
 細々ケチったりせずに気前よく整備してあげている場合が多いです)

・ここまでをまとめると・

家族同様のペットの様に、大事にされていた個体は、
年数の経過を無視したかのような、いい状態を保てている場合が多い、
という事が言えると思います。大事にしてあげれば、
もちろん応えてくれる車種である点もこの場合は無視できません。



次は91年リリースのGTスペシャル。これが69.9万円。

ボディの色はブラックメタリックです
(これも普通のGLICLIには設定の無い色です)

4例目はやはり91年GTスペシャル。こちらはまたも29.8万円。


この2台にも、90年モデルの時に書いたのと同じ事がそのまま言えます。


さて、90と91の違いについては、色以外に置いては、
90年と91年のGLIの違いと同じ事が言えます。
ですので、普通に見えるポイントとしては、
4スピーカー(90年)か6スピーカー(91年)という程度しか違っていません。

GLIとの違いで言えば、
外装はぐるっと一周のフェンダーアーチモールとサイドステップ、
大型フロントリップスポイラーとテールレンズのハーフスモークの標準装備と
4灯グリルの装備といったところが大きなところでしょうか。
内装はシートやドア内貼りの内装クロス柄とフロントのシートがスポーツシートになり、
ルーフ内貼りの色とCピラーの内貼りの色が標準シリーズのベージュから
GTIに準じた黒系のものになります。
要するにGTスペシャルはGTIルックのATという位置づけなのですが、
ホイールが15インチになる点とテールレンズのハーフスモーク化の2点に関しては
GTIー16vでは最後まで標準装備にはなりませんでしたから、
限定車装備としてGTIを超えてしまっている部分とも言えると思います。
ただしルーフアンテナだけは16vのアイデンティティとしての位置づけがあったのか
GTスペシャルに於いては最後まで標準にはなりませんでした。


とここでもう一度最初に戻ります>価格の要素

例えば、どこもかしこも含めた、総合的な状態で、

(総合的な状態って書いても解り難いですね。
 良くある6方向に10点満点が延びるグラフ(つまり60点満点)を
 思い出していただきたいのですが、
 この頂点(評価軸)6つを
 ・走行距離の少ないもの 客観的な証拠の有無
 ・外装の状態の良いもの 塗装面だけじゃなく部品の痛みも勘案する
 ・内装の状態の良いもの 逃げも隠れもできない、これまでの使われ方が一番はっきり解るポイント
 ・整備歴の良いもの   これも客観的証拠およびその内容も汲む。DIY整備はもちろんマイナス要因
 ・オリジナル度の高いもの及び愛情の掛けられ度合い
 ・修復歴の有無>有るなら修復の度合い

 という6つの軸にして、それぞれ点数の高いものほど
 6つの頂点が中心から離れて大きな6角形になる、と考えてください
 仮にひとつやふたつの軸で少し点数が低かったとしても、他で評価が高ければ
 6項目の平均で6点を超えることができる、という事になります。
 しかも上の6項目に割り切れない箇所ももちろん
 目を皿の様にしてチェックし、良い点は当然加点(基本スタンスは性善説です)
 怪しい場合は減点(見るべき点は厳しく見ます)何らかの意図的なごまかしと思える点が
 目に余る様なら販売を止める例もさえもあります。
 ここはウチの店の強みである「なんでも商品車にする必要は無いよルール」を発動します)

注釈が長すぎますね(爆)
上で書いた合計60点満点の36点あたりの個体を、平均的な個体とします。
(もちろん少し乱暴な例えです。その平均で6点取れている個体を
39.9万に置いているのが、今現在のウチの店の評価のスタンダードです。
(尚、GTIやカブリオ、8vでもMTミッション車はこの例えから外します)
そのラインを超える何かがあれば、6角形は大きくなって当然値段は上に行きますし、
その点数に達せないなにか要素がある毎に、6角形が小さくなって価格はマイナスにしています。


そのため、距離も少なく整備歴も平均的であったとしても、
使い倒され感のある個体は値段を下げます。
(使い倒され感は見慣れた僕らは見て大体判断してしまいますが、
 ゴルフ2を始めて見ると仰る方でも、ウチの店に来ていただいて
 数台(5~6台も見れば十分です)見ていただけば、
そのあたりのご判断はいただける様になると思います。
(見方のポイントはもちろんお話しします。
 達人の域に達しないとわからない、みたいなものではありません(笑)

・後半をまとめると・

通常の僕の話同様に前半と同じ事を繰り返しているだけなので
別にまとめとか必要無いですね(自爆)

すみません、文字数も足りないし、結局書ききれていなかったので
後付けですが前後2話とさせてください。つじつまも合わない点とかあったので
気付いた都度直しています(だったらもっと推敲しろ(自爆)
すみません、盾も矛も持っていないので(意味不明)

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