引用記事2020/7/27 09:47 (JST)©株式会社長崎新聞社
【3回戦、鹿町工-佐世保工】七回から登板し、5回無失点と好投した鹿町工の右腕平道=県営ビッグNスタジアム
佐世保地区の工業高校同士が激しい火花を散らした。鹿町工は延長にもつれた佐世保工との熱戦を制し、3年ぶりに準々決勝へ進出。母校との戦いでもあった大樂院監督は「負けられないと意識しまくっていた」と笑いつつ「うちは終盤が勝負。よくやってくれた」と選手たちに感謝した。
序盤は苦戦した。二回、守備のミスが失点につながり、0-2の五回には2死二塁から安打で走者が本塁に突入するもタッチアウト。それでも、相手の隙を突いて盛り返した。六回に重盗で1点差とすると、七回にはノーヒットで1点を加え、試合を振り出しに戻した。
ここから流れを呼び込んだのは背番号「19」の平道。「3年生のためにも」と意気に感じた2年生右腕は直球、カーブを丁寧に低めに集めた。被安打2で、最後までスコアボードに「0」を並べた。
十一回、その平道が敵失で出塁し、二盗で好機が広がった。2死二塁で打席には1番の西村。「九回にヒットが出ていい感じだった」と初球をはじき返し、左中間を真っ二つ。値千金の勝ち越し三塁打となり「思いきりが持ち味なので」と笑みを浮かべた。
2回戦の上五島戦は九回に逆転サヨナラ勝ちし、この日も粘り腰を発揮した。次は好投手の高田を擁する壱岐と対戦。主将の百合永は「相手は強いが、自分たちのスイングをすれば打てる。それだけの練習もしてきた」と闘志を燃やした。