建物公開が行われているので、行ってみました。
わざわざ『建物公開』と言うと、通常は公開されていないみたいですが、
通常も、庭園美術館として開館しているのです。
しかし通常は、撮影が禁止されているんですよね。
ですが、この『建物公開』の期間中は、撮影可と言う事なのです。
地下鉄で行ったんですが、手前の、
国立科学博物館付属自然教育園入口にある桜が
見事に咲いていたのでパチリ。

で、本来の目的地の東京都庭園美術館に行くと、
こちらも、当然ですが、見事に桜が咲いていました。

入口方向から建物方向を見るとこうなります。
建物に正対する位置に桜が。

見事ですね。
あとで、この桜を他の所から見ることになります。
玄関直ぐ横にある第一応接室です。

位置は、玄関の手前。
と言う事は、正式には、建物に入っていない位置になると思います。
訪問して、出迎えが来るまでここで待っていたのだと思います。
順序が、若干逆になった感じですが、
玄関正面、入ってきた人が最初に目にする
ルネ・ラリック制作のガラスレリーフ扉です。

これは、そのレリーフ扉の一部ですが、
これが、3連(4連だったかな?)で扉になっています。
昔はここから入ったものと思いますが、
いまはここは開きません。
横の、受付を経て館内へ。
いまはコインロッカー室になっているんですが、
そこには洗面台があります。

写真だと良く判りませんが、蛇口に書いてある
「水」「お湯」の文字がフランス語です。
建物最初の部屋が大広間。
これは、竣工当時の大広間の写真です。

写真奥が、ガラスレリーフ扉です。
昔の写真だと、一面カバーされていますが、いまはこんな感じ。

そして大広間の壁には、レリーフパネル《戯れる子供たち》。

大理石製です。
そして大広間には、様々な美術品が飾られていました。
これは、蓋付き壺《ラパンNo.21》

青色が、ものすごくキレイですね。
これは、《ゴヴネの照明(一対)》

大きいカップに見えますが、照明だそうです。
大広間の奥、第一応接室に接する位置に次室があります。

光の加減ですが、中々ムーディーに見えます。
写真の真中に見えているものがこれ。

香水塔と呼ばれていて、実際に、
この塔で香水を焚いていたそうです。
これは、通常は公開されていない小客間。

第一応接室・次室に隣接して、建物の角に位置しています。
小客間から次室を挟んだ位置にあるのが大客間。

この写真だと、写真奥の方向が小客間です。
大客室にも、美術品が沢山。
まずは、大客間の天井のシャンデリア。
これは、ルネ・ラリックの制作だそうです。
ルネ・ラリック作。花器《オラン》

ルネ・ラリック作、皿《金魚》

ルネ・ラリック作、燭台一対《リックヴィール》

ルネ・ラリック作、カーマスコット《ヴィクトワール(勝利の女神)》

ルネ・ラリック作、電灯式多枝型燭台一対《ロワトゥレ》

基本、ルネ・ラリックのモノを中心に展示しているみたいですね。
まぁ、『アール・デコの館』と言うのが今回のテーマなので、
そうなのかもしれませんね。
とは言うものの、大客室にもルネ・ラリック以外が
作ったものがあります。

これは、ラジエターカバーですが、
宮内省内匠寮工務課の制作だそうです。
大客間の隣は、大食堂。
大食堂と言っても、ホテルの大ホールほど大きくは有りません。
学校の教室よりも一回り小さい感じでしょうか。
昔の大食堂の写真です。

モノクロなので良く判りませんが、
結構な装飾が施されているように見えます。
この大食堂も美術品でいっぱい。
まず天井灯が美術品。
先程の昔の写真とは、ちょうど逆方向に写っています。

例によって、ルネ・ラリック作。
《パイナップルとざくろ》と言うタイトルだそうですが、
どの辺りが、パイナップルで、どの辺りがざくろ?
先程の昔の写真の奥にある暖炉の今がこれ。

暖炉の上の絵画は、アンリ・ラパン作。
大食堂を一旦出て、通路を挟んだ位置にあるのが喫煙室。

昔の紳士の嗜みと言うことなのでしょうか?
展示されている椅子、テーブルの類は
宮内省内匠寮工務課の制作のオリジナル。(布は張り替えてあります)
以上、一階です。二階は、別のPOSTで。