この日を迎えただろう。
どれだけ同じ歌を歌い続け
この日に臨んだろう。
私にとって2回目の、地元での発表会。
そして、東京を含めて三度目の、人前での声楽。
初めてソロで歌ったのは、二年前だった。
声は響かず、口はすっかり渇ききって、楽譜も飛んで、
歌いながら、早く終わらないかとそればかり祈ってた。
今回の練習中、この二年間で私は
どれだけ進歩したのだろう・・・・
少しは進歩してればいいな、と願ったけれど
「ものすごく進歩していてビックリした」と
みなさんに誉めていただいたのがうれしかった。
思えば、二年前の私はまだ
声楽を始めたばかりで
ただでさえ弱い外国語にアップアップしながら
必死で歌った。
会場の公民館3F大会議室は
ホールと違って全く響かず、落ち込んだ。
でも
今回、リハで歌った瞬間
「響く」ことに感動した。
記憶の中の会場とは、まるで別室のよう。
それだけでもう・・・・
私にも、わかったのだった。
自分の変化が。
今回は一人、ピアノ科を受験するという高校生が出ていた。
彼女の、若い素直な歌声。
そして、始めたばかりとわかる、初々しい歌は
会場に吸い込まれていくけれど
一生懸命さが、まぶしく映る。
発表会のたびに、思う。
上手に歌いたい、弾きたいけれど
私の存在価値はきっとそこにあるのではなく
ただ、
一生懸命に向き合った音楽を聴いてもらうことで
人の心に何かを残せてるのかもしれないなぁ、と。
地元での発表会に出ている人はみな
どこかで音楽の指導をしていたり、声楽科卒だったりと
結構「歌える」人ばかり。
「音楽好き素人」は、私ともう一人だけ。
しかしこのU田さんが、オペラ歌手並みの貫禄でメチャクチャ上手い。
楽譜もあまり読めないし、ピアノも弾けないから
仕上げるまでにとても時間がかかるのよ・・・と言うけれど
あの声と響きは、何物にも代えがたい素晴らしい財産。
欲しくて手に入るものじゃない。
それなのに。
リハの前からずっと、
あんまり下手で嫌になったとか、出たくないとか
もう歌なんてやめようかと拗ねていた彼女。
お母様の体調が思わしくなく、毎日が大変らしい。
どれだけ未完成なのかと思いきや、
本番は堂々と、惚れ惚れするような歌を披露して
会場から即座に大きな拍手が飛んできた。
・・・これについてはもっと書きたいことがあるのだけれど
また次回。
とにかく、ほっとして
もうあの歌を歌わなくていいんだ~ということが
とてもうれしくて(笑)
あんなに毎日練習したのに、
本番ではやっぱり歌詞があわわわ・・・になってしまった。
いったいどれだけ体に染み込ませればいいのだろう、と
自分の上がり症に嫌気が差した。
コールBのM野先生も聴きに来てくださり
「一番いい表情で歌ってましたよ」と、メールをくださった。
「あんな声だったんだ~」なんて、言われた(爆)。
確かに、コールでアルトをやってた時の私とはまるで違うかも。
今、ちょっと、抜け殻状態になってます。
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