長いメールが届いた。
彼女はシルキー創設メンバーで
「やりたいやりたい」と騒いでいた私の背中を
ポンっと押してくれた人。
転勤族の私たちが、
ご近所に住んで、仲が良かったのは
ほんの二年弱くらいだったのに
思えば、いつも節目節目で
キッカケや刺激をくれていたキーマンであった彼女は
今でも大好きな友達だ。
そして彼女にとっても、私は起爆剤であったらしい。
何しろ、出会った頃
「大人でピアノを習ってる人」に初めて会ったと
自分も先生についたくらいだから(笑)
それまで、ピアノをやってると言うと
「えっ、お母さんが?習って何するの~??」と
あきれた声が返って来ることも少なくなかった。
そりゃあそうだよね。子供を育てる主婦としては
子供に習わせるならともかく、
親が楽しむ金がどこにある
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とにかく、そうして私と彼女は
ご近所さんにとってはかなり迷惑な「大人のピアノ」を、
日々数時間練習し、励ましあい、
同時に、夢を語りあう同志となった。
ごくたま~にしかメールのやり取りをしなくなった今だけど
今回の彼女の近況には、またしても衝撃を受けた。
ここ数回「廃人のように過してます」「引きこもり生活です」と
大丈夫かなぁ、と思う書き込みしかなかったので
ホントに心配してたんだけど!
実は、
社会に貢献できる人になりたいと
仕事のためのスキルを着実に身につけていたらしく
数々の採用試験や資格試験に挑戦し
この度、仕事につくことが出来た、との報告。
しかも・・・何だか難しそうなことばかり。
学歴のない私にはぜったい無理~って
(これは言うまい、と決めてる割にいつも思ってしまう)
内心、うらやましかった。
私はと言えば、真逆の環境に身を置いたばかり。
つらかった仕事をリタイヤして、
ようやく大好きな歌に没頭できる
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その自由と引き換えに、
専業主婦だった頃に感じた肩身の狭さや
自分が本当に必要な人間なのか?という疎外感
・・・まあ、大袈裟に言うとそれに近いような感情も
芽生えつつあるのを感じながら・・・。
この夏のような情熱はないにしろ、
「教える」ことが好きな私の、憧れの職業は「先生」で
(実際なれといわれても尻込みするけれど
傍から「いいなぁ
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思えば彼女は、転勤先で子供たちにピアノを教えてた。
私だったらとてもとても。。。自信がなくて出来ないことを
臆せず、自然に、やってのけちゃう人だったなぁ~と思い出す。
確か医療事務とかも持っていて、
以前少しだけ勤めたことがあるって言ってたし
今回も、いろんな資格を取ったみたいだし・・・
そして「英語を教える」仕事を始めたとのこと。
(アメリカに行く前から、そんな夢を知っていたから
転勤でアメリカに行くことになったときは、
私もとても喜んだっけ~)
「願えば叶うって、ホントに思うよ。
私がそうだから、るかだって絶対そうだって
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メールを読んで、思わずかけた電話で
力強く言ってくれた彼女。
こんなにストレートに励ましてくれる人って、他にいない。
あらためて、私の夢はなんだろう?って思った時、
自分でもわからないまま、電話で口走っていた
「今の私は、やっぱり歌をやりたい」ってことを、
電話を切ってから、しみじみ考えた。
やれる環境にあるんだから、今のうち。
出来ることは何でもやってみたいし
自分がどのくらい歌えるのかなんて
そんなこと、グジグジ考えずに
もっと自信を持って、外に出て行ってみよう
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子供の頃は、夢は叶うって思ってた。
自分はそれが出来る、とも信じてた。
だから、才能がないなんてことに全く気付かずに
いろんなことに挑戦できたと思う。
今は。。。大人になって、現実を知って
わが子にも「そんなに世の中甘くない」と
叶えたいなら血の滲む努力をしろ、と強いたりするけど(?)
夢って、見るだけでもステキなものだと
久しぶりに思い出した。
「私が何をしたいのか」
ここ数年、そういうこと考える時間もなかった気がする。
「私に何が出来るのか」
そんなことは、何度も考えたくせに。
子供が生まれた頃から、
「手の届く夢しか見なくなった」と自嘲し始めて
もう何年経っただろう。
子供たちが大きくなって、また少し
出来ることが増えてきたと思う。
こうしてブログに書くことで
自分の気持ちを再確認する日々も帰ってきたし。
「ただいま」
ここにも裏と表は存在するけれど
夢に見た「無職」の私の、これからの生き方を
ちゃんと考えてみよう。
・・・そう思わせてくれたメールに、感謝。