FXをやっているみなさん、スプレッドについてしっかり考えていますか?
スプレッドとは、取引をする度にかかるコストの一つです。
払いたくなくてもそうはいかないため、「考えたってしかたない」と思っている人もいますよね。
でもスプレッドって、FXを継続できるかどうかを左右するポイントにもなり得るんですよ・・・!
今日はFXの基本であるスプレッドについて、あらためて勉強してみましょう。
FXの「スプレッド」とは
スプレッドとは、通貨の買値と売値の差のことをいいます。
為替レートを見てみると、「USD/JPY」という表記の下に
「売値(Bid)」「買値(Ask)」という文字が書かれていますよね。
単に数字だけが書かれていることもありますが、この数字によってスプレッドを求めます。
売値が「145.0」になっていれば、「1ドル145円で売れる」という意味です。
買値が「145.5」になっていれば、「1ドル145.5円で買える」という意味ですね。
つまり差額の0.5円がスプレッドになります。
通貨ペアについておさらいしておこう
通貨ペアの左側、「基軸通貨」が売買の対象となります。
その相手方となるのが右側、「決済通貨」です。
「基軸通貨」を「決済通貨」で購入・売却するのが基本となるので、覚えておきましょう。
売値とは、基軸通貨が決済通貨でいうところのいくらで「売れる」のか
買値とは、基軸通貨が決済通貨でいうところのいくらで「買える」のか
を示しています。
例えば「USD/JPY」の通貨ペアの場合、
売値が145.05だったら「1ドルが145.05円で売れる」
買値が145.10だったら「1ドルが145.10円で買える」
ということになるでしょう。
買った時の方が、売った時よりも0.5円分高くなりますね。
スプレッドが差し引かれた状態で取引がスタートする仕組みなので、
事実上の手数料として考えられています。
大きな単位で取引するとコストになる
スプレッドはとても小さな数字で表されるため、「そんなこと気にしてたらトレードできない」と鼻で笑う人もいます。
しかし、取引ロット数が大きくなるほど無視できないコストになるでしょう。
為替レートに表示されているスプレッドは1通貨あたりの数字です。
通常、FXでは1,000通貨、10,000通貨単位で取引しています。
仮に1通貨あたり0.03円のスプレッドだったとしても、
1,000通貨では30円
10,000通貨では300円のコストになります。
しかもこれが自動売買などで毎分毎秒繰り返されているとしたら・・・
1ヶ月のトータルで見たら、とんでもない数字になっていたということもあります。
しっかり頭に入れておかないと、スプレッド負けしてしまう可能性もあるでしょう。
スプレッドは「狭い」or「広い」
スプレッドは、
売値と買値の差が大きいと「広い」
売値と買値の差が小さいと「狭い」
と表現します。
スプレッドが広ければ取引コストは「高く」なり、
スプレッドが狭ければ取引コストは「安く」なりますね。
実はスプレッドはFX会社が独自に決めることができ、FX会社が受け取れる手数料となります。
通貨ペアによってもスプレッドの広さは違うので、色々見比べてみてくださいね。
もちろんスプレッドが狭いFX会社を選べばコストを抑えることができますが、
狭ければ良いというものでもありません。
他に取引手数料がかかる場合もあるので、トータルコストとして考える必要がありそうですね。
トレードスタイルによってスプレッドの影響が異なる
取引回数が多くなるほど、スプレッドを支払う回数が増えることになります。
長期トレードでは数ヶ月から数年に1回しか支払わなくて済むのに、
スキャルピングなどのように数秒・数分おきに取引するとなればいちいちコストがかかりますね。
短期トレードでは1回1回の利益がそれほど大きくならないのが普通なので、もしかしたらスプレッドの方が高くついてしまうかもしれません。
スキャルピングでトレードしようと思っている人は、必ずスプレッドを重要コストとして考えるべきでしょう。
できるだけスプレッドが狭いFX会社を選ぶと、よりコストが抑えられます。
そもそもできるだけスプレッドを払いたくないなら、長期トレードに変えるのもおすすめですよ。
「原則固定制」と「変動制」
スプレッドには、原則固定となっているものと変動制が導入されているものがあります。
原則固定制であれば、基本的にどのタイミングでも同じスプレッドです。
ただし相場の流動性が高い経済指標発表時などのタイミングでは、変動する可能性があります。
変動制が使われている場合は、相場によってレートが常に変動してしまいます。
ほとんどのFX会社では原則固定なので、あまり気にする必要がありませんが、
万が一変動制スプレッドのFX会社を選択していると、いつの間にか高額なコストになってしまうおそれがあります。
念のため、調べておいた方が良さそうですね。
スプレッドが狭すぎると、サービスが悪かったり、約定率が低かったりという口コミもあります。
一つひとつのコストを考えるのは大切なことですが、広い目を持つのはもっと大切です。
スプレッドだけにこだわらず、トータルでコストについて考えてみましょう。