Aino's Dream

職業写真家Aino(日本写真家ユニオン会員)のオフィシャルブログ。写真って夢みたい。。ゆるりゆるりと夢を追い続けて。。

Pleasure to take a photograph

2014年10月07日 | GR

2年ほど前からだっただろうか、私は私の撮る写真に、非常に嫌悪感を感じ始めた。機材はこれ以上とないものを集めた。その良質のレンズから、美しい写真をあみ出そうと必死になっていた矢先だった。突然、何を撮ればいいのか分からなくなったのだ。
それまでの私の画像のコンセプトは「日常を非日常に」であった。しかし、私にはもう、日常しか見えない、非日常が見えない状態だった。結局、私の撮っていた写真は、日常を飛び越えて、非日常ではないのか。この上ない機材は非日常的な綺麗な写真を量産することには成功したが、満足感は得られなかった。
悩み抜いた末、デジイチを持って歩くのをやめ、コンパクトカメラであるGRを片時も離さず撮るようになった。非日常を撮るにはGRで十分すぎるという結論をたたき出し(もちろん今の時点の話だが)、Photoshopを勉強し直した。そして、撮った画像はまるで荒らすかのように、まさに画像荒らしを行っている。もちろん構図や露出には気をつけ、仕上げの荒らしにも耐えうるように努力は怠ってはいない。
今は携帯でも驚くほどキレイな写真が撮れる。私は今、キレイな写真を荒らそうとしているのだから、変人と呼ばれても仕方はない。先日、写真家の大先輩にも、その不思議な写真をもっとプッシュすべき、という助言を頂いた。
楽しい。「日常を非日常に」写真生活の楽しさがまた戻ってきた。そしてまた、友人らの撮った綺麗な写真に心打たれる自分もいる。