ライフスタイルをデザインする建築家の・・・ライフスタイル

ライフスタイルをテーマに建築家の日常を綴っています。
最近は子育てを中心に時々建築話、旅行記や映画の事を綴っています。

■夏休みの宿題~自邸第一案=敷地分割案~第40話

2006-08-25 21:58:55 | ■建築家の自邸・構想~建築、竣工まで
このコーナーではakatukiが自宅建設の為に日々奮闘する様子を記事にしております。
自宅建設と同時進行で書き綴っている為、初めて記事を読まれる方は第一話からご覧ください。
すこしづつ更新していきますので、お引き立ての程宜しくお願いいたします。

◆建築家の自邸・二世帯住宅建設記の目次はこちらから

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自邸の設計も仕事の合間に考えているのでなかなか進みません。
地盤の問題やら予算の調達?等設計以外のことも頭に入れつつ考えていると、設計の方まで手が回らないのです。

嫁さんにはお盆明けまでに模型作って!
と言われていたのですが、当然そこまで進展する事もなく・・・
盆休みを利用して第一案を作ったのでそれを紹介させていただきます。

模型は持ち越しで~す。

■コンセプト



とりあえず、地盤調査はまだなので、支持杭の必要ないだろう木造建築案から。
延べ床面積100㎡以内の2階建てなら防火地域内でも準耐火建築物の木造建築として建築できる事から、小規模の建物を二棟建てる案で一案目を作ってみました。

簡単なイメージとしては上記のように南北に敷地分割線をいれ、親世帯と子世帯の二棟の建物を建てる事。
それぞれの建物をシフトさせ駐車場スペースと共用庭を設ける。

法的に採光確保や建蔽率のチェックなど技術的な問題も解決せねばならない。

■断面検討



木造家屋で設計した場合の地盤補強として考えられるのが、地盤下2.5mを固い土壌に変化させる表層改良。
ざっくりとした見積もりを取ったところ150万円という金額がでました。
支持杭の1000万円台の見積もりに比べれば安いと思える。

また、液状化対策として、地下にピットを作れば、取り除いた土壌の加重分の浮力が期待できるので、地盤改良に掛ける費用を安く抑えることが出来る。
(表層改良する深さが浅くなるので安くなる)

本来であれば、このピットを地下室として利用可能なのですが・・・
この案では、100㎡の面積の縛りがあります。
地下室や(屋根付きの)駐車場も容積率算定上は面積から除く事が出来ますが、耐火建築物とする面積の算定には含まれてしまうのです。

したがって、地下室を作ることは上階の面積が厳しくなり、良好な生活環境を得にくくなってしまいます。
ですので、ピットを設ける場合でも、床下の収納(天井高さ1.4m)として判断されるものとして計画する必要があります。

う~んややこしい・・・

■一階平面図



■二階平面図



この案を作りながら考えた事は、母親と姉の生活時間のズレを解消する事。
通常は、一階に作りがちな母の寝室を敢て二階に設けました。
階段は通常より緩やかにする事で、バリアフリーとしています。

出来る限り寝室に閉じこもることなく、コレから産まれるであろう私たちの子供とも触れ合えれる空間にしたかったのです。

その為、二人で生活するリビングにしては広めの間取りとなっています。

我々子世帯の間取りはというと・・・

■イメージスケッチ1(玄関)



前回紹介したイメージスクラップに近いのですが、手書きでプランを書きながらその場のイメージを投影していきます。
本来はもっと広い玄関でゆとりを持たせたいのですが、いかんせん100㎡の縛りの中ではコノ大きさが限界です。
大きな観葉植物と、アンティークショップで気に入った椅子と靴入れを探して飾りたいのですが・・・

これら紹介しているパース(スケッチ)は嫁さんの実家で時間をもてあまし製作したもの。
横でお母さんにじっと見られているとさすがに緊張します・・・

■イメージスケッチ2(キッチン)



理想のキッチンのイメージはカウンターが一体のこのようなキッチン。
食卓で勉強などが出来る充分なスペースと収納を持ったもので、お手伝いを促す造りにしたいと思っているのです。
パソコンコーナーも食卓の近くに設けることで、子供が小さいうちはこの一帯が家の中心となります。

■イメージスケッチ3(リビング)



リビングはスキップフロアの落ち着いたものにしたい。
造り付けのソファーも私の夢。
壁面いっぱいの本棚。
土間的な床。

理想はここの上部を吹き抜け若しくは勾配屋根にしたいのですが、なかなかうまく上階が計画できなくなってしまいます。
打開策を考えねばなりません。

■イメージスケッチ4(浴室・洗面)



洗面・浴室・主寝室と一体となったミニテラス。
こじんまりとした植栽スペースに夜ライトアップしながら入浴を楽しみたい。
一日のうち湯船に浸かる時間はそう長くないが、一番リラックスする時間が入浴の時。
その時間を大切にしたい。
こういう浴室の演出って”始め”だけという設計士もいるけど、そのようなゆとりのない家を設計を提案する気にはなれない私。
お客さんの夢をかなえる建築家でありたいと思うからこそ、自分の理想の家を作ろうと力が入る。

しかし、やっぱり100㎡&二階建ての制限は本当に厳しい。
自分の理想の家にしようとアレコレ考えれば考えるほど面積が足りない。

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耐火建築にしないで計画した今回の案。
実はマダマダ改良の余地があって、階段の位置を変更したり、キッチンの勝手を少し変更したりと頭の中では計画が変更されています。
ただ、この方向性の終着点はおおよそ想像できたので、次回は別のアプローチから計画案を練ってみます。

この計画では、延べ床面積も55坪と抑え目なので、建設予算的にも余裕がありそうです。
内装等にもお金を掛けられるだろうという予測の保険案です。
私的には、せっかく同時に二棟建てるのだから、一方は内断熱、もう一方は外断熱でつくり性能を体験するなどの試みもしてみたいと思っています・・・

次はRC2階建て案を作りますかね?

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■夢のマイホーム計画
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