今進めている戸建住宅のリノベーション。
ビフォア・アフターのような劇的な大改造を望む人もいますが、今回のお施主様は仮住まい的感覚でリフォームを検討しています。
過去に増築をした部分があり、構造的に不安な点や現状の家屋にあまり資産価値を見出していない事などがその要因です。
こういった増改築の場合、建築家としての役割がとても難しく、コストを抑えながら、構造体などの躯体変更を極力抑え、工事の範囲や工手を絞ってプランニングする必要があります。
案を良くしたい我々は、この壁を取り払って、他で補強しながら工事をすると、案がもっと良くなるなどのイメージが湧くのですが・・・
終の棲家を希望していないお施主様の場合は、「費用対効果」
生活を彩るポイントや家事楽な効率の良い家事動線などをお金を掛けずに実現する案をいろいろ練らねばなりません。
この、見えないボーダーラインを見定める事がとても難しいんですね。
このぐらいのコストアップでどれだけの利便性がアップするか?
30年スパンで考えると耐久性の良い材料を使いたいが、10年スパンで考えた際はそこまでのグレードが必要ないなど。
ただ、その中でも、予定工事費の中で納まるであろう提案だけではなくて、もう一段階上のステージを表現して選択してもらうことが重要だと思っています。
(工事費が少ないのでコレしか使えませんという話でなく、後もう少しここにお金を出せばこういう材料使えますよ。逆にここは絞って他に予算を回して設計させてくださいとか)
新築の場合と違ってリフォーム(リノベーション)は、お施主様が図面から間取りのイメージをしやすいのですが(今まで住んでいたので)、それでも、こういったスケッチを描いたほうが、そこで生活した時のライフスタイルをイメージしやすいのではないかと思っています。
今回は、家具のイメージも初めから絞込み検討しています。
ソファーも同じ3シーターのものでも利用する家具によって大きさがさまざまで、それをL型に配置するのか?
単独でI型とリクラインングチェアを配置するのか?
など、選択する家具によってリビングの構成は大きく変わってきます。
特に、TVを置く位置は大きくその生活を左右させるもので、その位置をどのようにレイアウトするかも重要になります。
何パターンかのスケッチを書いて提案する事で、大分お施主様のご要望も絞り込めてきました。
リビングの模様替えをメインに、新しいのだけどどこか古臭い。
そんなコンセプトで、リノベーションにより現状の家屋より歴史の感じられる落ち着いた佇まいへと変貌する予定です。。。
---
さて、冒頭で少し触れましたが・・・
我々のように若い世代がオーナーの場合のリフォーム(リノベーション)工事の場合、耐震改修や新築そっくりさんのような全面リフォームを望まないお施主さんが多いように感じます。
私も、比較的その意見に賛成なのですが・・・
耐震改修や構造補強などを行ってもやはり新築には敵わないと思うからです。
もちろん、本気で取り組めばそれに近い形にする事が出来るのですが・・・
それ以外の屋根材は後どれくらいもつのか?
外壁材の寿命は?
基礎は本当に大丈夫か?
など、不安はいろいろあります。
そもそも、戦後の貧しい(建材が)時期に建てられた住宅やバブル期の住宅の中には、もともとのグレードが良くない家も多く、そういった家屋を点滴、ギブスで生きながらえさせるコストを投じるべきか?
それとも、ここで建て替え、更に長持ちする家に投資すべきかという選択肢があるわけです。
ご年配の方であれば、あと20~30年持てば良いと考えますが、20代30代のお施主さんの場合は、20~30年で家が駄目になってしまっても困ってしまうわけです。
であったら、ローンが組めるうちに新築を建てようか?
頭金を確保するまで、簡単に手を入れて住み続けようか?
という発想になるのも極自然なことではないかと思うのです。
なんか、こんな事を書いてしまうと、世間と逆行してスクラップ&ビルドを推奨しているかのようにとられてしまうかも知れませんが、それぞれのライフステージにあった選択があり、また、その時期に価値のある暮らし方の提案というのもあるというのが私の考えです。
なんか、コマギレで文章を書いていたので、いつも以上に上手くまとまりませんが・・・
至れり尽くせりのリフォームだけが求めるものではないということ。
なんか、いつも考えさせられます・・・
※Akatuki Design 一級建築士事務所では建築無料相談を行っています。
ご興味のある方はこちらをご確認下さい。
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ビフォア・アフターのような劇的な大改造を望む人もいますが、今回のお施主様は仮住まい的感覚でリフォームを検討しています。
過去に増築をした部分があり、構造的に不安な点や現状の家屋にあまり資産価値を見出していない事などがその要因です。
こういった増改築の場合、建築家としての役割がとても難しく、コストを抑えながら、構造体などの躯体変更を極力抑え、工事の範囲や工手を絞ってプランニングする必要があります。
案を良くしたい我々は、この壁を取り払って、他で補強しながら工事をすると、案がもっと良くなるなどのイメージが湧くのですが・・・
終の棲家を希望していないお施主様の場合は、「費用対効果」
生活を彩るポイントや家事楽な効率の良い家事動線などをお金を掛けずに実現する案をいろいろ練らねばなりません。
この、見えないボーダーラインを見定める事がとても難しいんですね。
このぐらいのコストアップでどれだけの利便性がアップするか?
30年スパンで考えると耐久性の良い材料を使いたいが、10年スパンで考えた際はそこまでのグレードが必要ないなど。
ただ、その中でも、予定工事費の中で納まるであろう提案だけではなくて、もう一段階上のステージを表現して選択してもらうことが重要だと思っています。
(工事費が少ないのでコレしか使えませんという話でなく、後もう少しここにお金を出せばこういう材料使えますよ。逆にここは絞って他に予算を回して設計させてくださいとか)
新築の場合と違ってリフォーム(リノベーション)は、お施主様が図面から間取りのイメージをしやすいのですが(今まで住んでいたので)、それでも、こういったスケッチを描いたほうが、そこで生活した時のライフスタイルをイメージしやすいのではないかと思っています。
今回は、家具のイメージも初めから絞込み検討しています。
ソファーも同じ3シーターのものでも利用する家具によって大きさがさまざまで、それをL型に配置するのか?
単独でI型とリクラインングチェアを配置するのか?
など、選択する家具によってリビングの構成は大きく変わってきます。
特に、TVを置く位置は大きくその生活を左右させるもので、その位置をどのようにレイアウトするかも重要になります。
何パターンかのスケッチを書いて提案する事で、大分お施主様のご要望も絞り込めてきました。
リビングの模様替えをメインに、新しいのだけどどこか古臭い。
そんなコンセプトで、リノベーションにより現状の家屋より歴史の感じられる落ち着いた佇まいへと変貌する予定です。。。
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さて、冒頭で少し触れましたが・・・
我々のように若い世代がオーナーの場合のリフォーム(リノベーション)工事の場合、耐震改修や新築そっくりさんのような全面リフォームを望まないお施主さんが多いように感じます。
私も、比較的その意見に賛成なのですが・・・
耐震改修や構造補強などを行ってもやはり新築には敵わないと思うからです。
もちろん、本気で取り組めばそれに近い形にする事が出来るのですが・・・
それ以外の屋根材は後どれくらいもつのか?
外壁材の寿命は?
基礎は本当に大丈夫か?
など、不安はいろいろあります。
そもそも、戦後の貧しい(建材が)時期に建てられた住宅やバブル期の住宅の中には、もともとのグレードが良くない家も多く、そういった家屋を点滴、ギブスで生きながらえさせるコストを投じるべきか?
それとも、ここで建て替え、更に長持ちする家に投資すべきかという選択肢があるわけです。
ご年配の方であれば、あと20~30年持てば良いと考えますが、20代30代のお施主さんの場合は、20~30年で家が駄目になってしまっても困ってしまうわけです。
であったら、ローンが組めるうちに新築を建てようか?
頭金を確保するまで、簡単に手を入れて住み続けようか?
という発想になるのも極自然なことではないかと思うのです。
なんか、こんな事を書いてしまうと、世間と逆行してスクラップ&ビルドを推奨しているかのようにとられてしまうかも知れませんが、それぞれのライフステージにあった選択があり、また、その時期に価値のある暮らし方の提案というのもあるというのが私の考えです。
なんか、コマギレで文章を書いていたので、いつも以上に上手くまとまりませんが・・・
至れり尽くせりのリフォームだけが求めるものではないということ。
なんか、いつも考えさせられます・・・
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