日本歯科新聞 2018年9月18日付(2035号)
投稿/寄稿
歯科技工所の生産性と労働環境等を改善するために
ラボをシェアする工夫を提案
匿名歯科技工士
歯科技工所の生産性を向上させ、歯科技工士の労働環境等の改善する方法論が本紙で話題になっている。
歯科技工士が高齢化している現在、40歳代以下の歯科技工士が、開業しやすく働きやすい環境をどう作るかが問われている。
制定から60年以上を経た歯科技工士法が現実と微妙にズレだしているので、関係法令の解釈を改めることで生産性の向上に資する思われる事項を指摘したい。
1.「歯科技工所設備の共同利用の推進」
歯科医療と歯科技工の高度化やデジタル化等により高額化する歯科技工所設備への対応策として、設備の共同利用により、歯科技工所の労働環境と収益、生産性の改善を図るため、歯科技工所内(同一住所)での歯科技工所の開設を認めることが必要ではないか。
2.「歯科技工所設備の所有と使用の分離の推進」
開業問題では、歯科技工所設備の所有と使用の分離を図り、設備を所有せず使用契約等での開設を認めるという方法もある。いわば、「シェアオラボ」の公認だ。一軒丸ごとの設備を準備し、稼働させることは、採算性を維持する上で大変な負担である。
3.「歯科医療機関内での歯科技工所開設の容認」
歯科医療機関に所属する歯科医師、歯科技工士が他施設の歯科技工を行うため、歯科医療機関内での歯科技工所開設を容認することで、歯科技工の担い手のすそ野を広げることができる。
4.「歯科技工補助者の活用の推進」
歯科技工の製品に何等影響を及ぼさないような単純軽微な業務を、ウェアラブル端末等の利用により資格者の監督の下で歯科技工補助者に行わせることで、歯科技工所の収益、生産性の改善を図ることができる。
5.「テレワーク、サテライトオフィスの活用の推進」
「働き方改革」が叫ばれる時代。デジタル技工の業務分野で、テレワーク、サテライトオフィスの活用を図ることにより、通勤時間から解放され等の多様な可能性がある。これにより歯科技工の担い手のすそ野を広げ、歯科技工所の労働環境と収益、生産性の改善を図る。
以上の5点を挙げてみた。本紙読者、行政関係者の感想をいただきたい。
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