交通事故損害賠償/損害保険会社側から、被害者側弁護士へ転身を遂げた男の保険制度分析と提言, 2010/8/14
By 歯職人
自動車を運転する者にとっては常識である任意保険加入、しかし自賠責保険と任意保険の役割、またその制度を運営している保険者に対する知識は常識とはなっていない。
著者の谷清司弁護士は、損害保険会社側でいわゆる保険金の「値切り」業務に携わり、現在は、被害者が代理人として、保険会社、裁判所と渡り合う。
著者は、国(損害保険料率算出機構、戦前の工場法の後遺症害算定がモデル)の壁、保険会社(営利至上主義と非弁活動)の壁、裁判所(官僚化し忙しすぎる裁判官)の壁の三角形を「ブラック・トライアングル」と命名する。
国民が普段意識しない「もしもの時」。意識しないが故に、「専門家」集団による壟断が罷り通っているようだ。著者の谷清司弁護士は、交通事故損害賠償制度誕生の歴史的背景から解き起こし、現代的価値観と医学の進歩に適応したその改革の方向を提起する。
本書タイトルが、『ブラック・トライアングル』としたことにより、いわゆる告発本等の系列の書籍と誤解される可能性を懸念する。本書は、単なる告発本を超えた価値を有している。
自動車を運転する者、損害保険に加入する者にとっては、読むべき一冊と言える。
http://www.legalpro.jp/
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4344997247/ref=cm_cr_mts_prod_img
ブラックトライアングル オンゾンサレタオオテソンポヤミノコウゾウ
ブラック・トライアングル―温存された大手損保、闇の構造
谷 清司【著】
幻冬舎メディアコンサルティング 幻冬舎〔発売〕 (2010/05/27 出版)
188p / 19cm / B6判
ISBN: 9784344997240
NDC分類: 681.3
価格: ¥1,260 (税込)
詳細
保険会社、国、そして裁判所。
交通事故被害者を蝕む保険金「値切り」の手口が、いま明らかになる―。
第1章 これが交通事故補償の実態だ
第2章 「払いたくない」保険会社の手口を暴く
第3章 後遺障害補償が抱える問題点
第4章 日本の保険制度のカラクリと問題点
第5章 問題だらけの交通事故裁判
第6章 今後の交通事故損害賠償のあり方
著者紹介
谷清司[タニキヨシ]
弁護士法人サリュ代表/弁護士。昭和40年、大阪市生まれ。府立天王寺高校、京都大学法学部卒業。平成9年、大阪で弁護士登録。同10年より山口県萩市に赴任、独立開業。同16年、弁護士法人サリュ設立。同22年現在、法律事務所を全国六カ所に構え、大阪にて指揮を執る。平成20年より同志社大学法科大学院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
自動車を運転する者にとっては常識である任意保険加入、しかし自賠責保険と任意保険の役割、またその制度を運営している保険者に対する知識は常識とはなっていない。
著者の谷清司弁護士は、損害保険会社側でいわゆる保険金の「値切り」業務に携わり、現在は、被害者が代理人として、保険会社、裁判所と渡り合う。
著者は、国(損害保険料率算出機構、戦前の工場法の後遺症害算定がモデル)の壁、保険会社(営利至上主義と非弁活動)の壁、裁判所(官僚化し忙しすぎる裁判官)の壁の三角形を「ブラック・トライアングル」と命名する。
国民が普段意識しない「もしもの時」。意識しないが故に、「専門家」集団による壟断が罷り通っているようだ。著者の谷清司弁護士は、交通事故損害賠償制度誕生の歴史的背景から解き起こし、現代的価値観と医学の進歩に適応したその改革の方向を提起する。
本書タイトルが、『ブラック・トライアングル』としたことにより、いわゆる告発本等の系列の書籍と誤解される可能性を懸念する。本書は、単なる告発本を超えた価値を有している。
自動車を運転する者、損害保険に加入する者にとっては、読むべき一冊と言える。
http://www.legalpro.jp/
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4344997247/ref=cm_cr_mts_prod_img
ブラックトライアングル オンゾンサレタオオテソンポヤミノコウゾウ
ブラック・トライアングル―温存された大手損保、闇の構造
谷 清司【著】
幻冬舎メディアコンサルティング 幻冬舎〔発売〕 (2010/05/27 出版)
188p / 19cm / B6判
ISBN: 9784344997240
NDC分類: 681.3
価格: ¥1,260 (税込)
詳細
保険会社、国、そして裁判所。
交通事故被害者を蝕む保険金「値切り」の手口が、いま明らかになる―。
第1章 これが交通事故補償の実態だ
第2章 「払いたくない」保険会社の手口を暴く
第3章 後遺障害補償が抱える問題点
第4章 日本の保険制度のカラクリと問題点
第5章 問題だらけの交通事故裁判
第6章 今後の交通事故損害賠償のあり方
著者紹介
谷清司[タニキヨシ]
弁護士法人サリュ代表/弁護士。昭和40年、大阪市生まれ。府立天王寺高校、京都大学法学部卒業。平成9年、大阪で弁護士登録。同10年より山口県萩市に赴任、独立開業。同16年、弁護士法人サリュ設立。同22年現在、法律事務所を全国六カ所に構え、大阪にて指揮を執る。平成20年より同志社大学法科大学院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)