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歯科技工士・岩澤 毅

「健康格差社会」を生き抜く (朝日新書)近藤 克則 (著)

2010年03月15日 | amazon.co.jp・リストマニア
「健康格差社会」存在の論証過程, 2010/3/15

By 歯職人

 顕在化した日本の「格差社会」が、「健康格差社会」としても存在する事を論証しようとした諸研究を、一般向け啓蒙書として世に問う意欲作です。
 医師資格も持つ社会政策学研究者の近藤克則氏が、「小泉・竹中改革」と称された「格差社会」を容認して上での諸政策が日本社会の「健康」に何をもたらしたかを説得力を持ち解き明かそうとした研究を、原型を壊さずに国民向けに届けようとするその姿勢にまずは頭が下がる。
 本書の良き読者となるためには、統計学、疫学、社会疫学等々、中々手を出しにくい分野の知識を必要と思われるが、まずは一読し、己の知識の不足を自覚することから出直すための手がかりになるのではないかと思われる。
 「格差社会」への不安と不満の中にいる貴方に、一つの指針を与えてくれるかもしれない一冊です。
 是非、本書の購入をお勧めします。

参考サイト
〔対談〕「社会疫学(Social Epidemiology)」とは何か?
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2004dir/n2566dir/n2566_05.htm

社会疫学
http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grad_school/introduction/1706/
http://www.med.kyoto-u.ac.jp/J/grad_school/introduction/3113/

http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%81%A5%E5%BA%B7%E6%A0%BC%E5%B7%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E3%80%8D%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E6%8A%9C%E3%81%8F-%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E8%BF%91%E8%97%A4-%E5%85%8B%E5%89%87/dp/4022733179/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1268703755&sr=1-1

ケンコウカクサシャカイヲイキヌク アサヒシンショ
朝日新書
「健康格差社会」を生き抜く

近藤 克則【著】
朝日新聞出版 (2010/01/30 出版)

250p / 18cm
ISBN: 9784022733177
NDC分類: 498


価格: ¥819 (税込)
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詳細
「所得の格差」が「いのちの格差」まで生む「健康格差社会」。
高齢男性の低所得者は「うつが7倍」「死亡率が3倍高い」のはなぜ?それだけではない。
「負け組」だけでなく、「勝ち組」さえも病んでゆく。
だれもが不健康になっていくのが、「健康格差社会」のほんとうの恐さ!米国に追随し、日本もそうなりはてるのか。
処方箋はないのか。


第1部 「健康格差社会」の現実(「健康格差社会」日本;なぜ「健康格差」を問題にするのか)
第2部 「健康格差社会」発生のメカニズム(「見かけ上の関係」か?;なぜ健康格差は生まれるのか;社会疫学とは何か;格差拡大は国民を不健康にする)
第3部 「健康格差社会」を生き抜くために(「健康格差社会」を生き抜く;一人の力で生き抜けるか;健康によい社会を考える;本書で伝えたかったこと―「well-beingな社会」を目指して)


著者紹介
近藤克則[コンドウカツノリ]
1959年、愛知県生まれ。千葉大学医学部卒。日本福祉大学教授、同大健康社会研究センター長。日本リハビリテーション医学会専門医、博士(医学)、博士(社会福祉学)。著書に『健康格差社会―何が心と健康を蝕むのか』(社会政策学会奨励賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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