生き残りを図る大学群像, 2008/5/6
By 歯職人
商売上手な本である。
常に競争の中にある民間企業や最近殊に批判の渦中にある役所、それらの局外にあり創立者やOBOGの遺産の上に鎮座し、少子化の大激動に対応しきれない大学と大学人が一見漫画的に描かれている。その構図は、確かに大いに笑える。その紹介はある種精緻である。
しかし、18歳人口減少の中確実に生き残りを図り、更に着実に基盤を整備し、「大学の名声」というはかり難き価値創造に向け、努力を続ける大学の営みの紹介もされている。
本書をお勧めする対象の読者は、大学関係者(在学生、受験予定者とその親、教職員)であろうが、大学を公器として国民の一種の財産として見れば、より幅の広い読者を獲得して欲しい。
(サイコウガクフハバカダラケゼンニュウジダイノダイガクガケップチジジョウコウブンシャシンショ )
光文社新書
最高学府はバカだらけ―全入時代の大学「崖っぷち」事情
ISBN:9784334034191 (4334034195)
254p 18cm
光文社 (2007-09-20出版)
・石渡 嶺司【著】
[新書 判] NDC分類:377.21 販売価:777(税込) (本体価:740)
大学全入時代をほぼ迎えたいま、私大では定員割れが続出し、潰れる大学も出てきている。
こうした、世間からそっぽを向かれた「崖っぷち大学」は生き残りに必死だが、それは、東大や早慶上智、関関同立といった難関大といえども他人事ではない。
どの大学も受験生集めのために手を尽くしている。
ところが、その内容は―AO入試で辞退さえしなければ誰でも合格、就職率や大学基本情報の非公表・偽装、イメージをよくするために大学名を改名(秋田経済法科大からノースアジア大へ)、新しいことを学べる新学部を新設(シティライフ学部や21世紀アジア学部)など、世間の常識と大いにズレていて、どこかアホっぽいのだ。
本書では、こうした大学業界の最新「裏」事情と各大学の生き残り戦略を、具体例を交えながら紹介していく。
第1章 アホ大学のバカ学生
第2章 バカ学生を生む犯人は誰か?
第3章 バカ学生の生みの親はやはり大学!?
第4章 大学の情報公開をめぐる二つの講演
第5章 ジコチューな超難関大
第6章 「崖っぷち大学」サバイバル
終章 バカ学生はバカ学生のままか?
日本の大学生はみんなバカ
大学はどこかアホっぽい!?
全国250大学の「いま」が分かる
大学全入時代をほぼ迎えたいま、私大では定員割れが続出し、潰れる大学も出てきている。こうした、世間からそっぽを向かれた「崖っぷち大学」は生き残りに必死だが、それは、東大や早慶上智、関関同立といった難関大といえども他人事ではない。どの大学も受験生集めのために手を尽くしている。ところが、その内容は――AO入試で辞退さえしなければ誰でも合格、就職率や大学基本情報の非公表・偽装、イメージをよくするために大学名を改名(秋田経済法科大からノースアジア大へ)、新しいことを学べる新学部を新設(シティライフ学部や21世紀アジア学部)など、世間の常識と大いにズレていて、どこかアホっぽいのだ。本書では、こうした大学業界の最新「裏」事情と各大学の生き残り戦略を、具体例を交えながら紹介していく。
【目次】
はじめに
第一章 アホ大学のバカ学生
第二章 バカ学生を生む犯人は誰か?
第三章 バカ学生の生みの親はやはり大学!?
第四章 大学の情報公開をめぐる二つの講演
第五章 ジコチューな超難関大
第六章 「崖っぷち大学」サバイバル
終章 バカ学生はバカ学生のままか?
あとがき
参考文献
大学ギョーカイ用語集
【著者紹介】
ライター・大学ジャーナリスト。一九七五年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、二〇〇三年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、二〇〇七年現在、二五〇校を超える。著書に、『学費と就職で選ぶ大学案内』(三五館)、『15歳からの大学選び』『15歳からの大学選び トレンド業種志望編』(小学館)がある。「ライター石渡嶺司のブログ」http://reiji0.exblog.jp/
石渡嶺司[イシワタリレイジ]
ライター・大学ジャーナリスト。1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、’07年現在、250校を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
By 歯職人
商売上手な本である。
常に競争の中にある民間企業や最近殊に批判の渦中にある役所、それらの局外にあり創立者やOBOGの遺産の上に鎮座し、少子化の大激動に対応しきれない大学と大学人が一見漫画的に描かれている。その構図は、確かに大いに笑える。その紹介はある種精緻である。
しかし、18歳人口減少の中確実に生き残りを図り、更に着実に基盤を整備し、「大学の名声」というはかり難き価値創造に向け、努力を続ける大学の営みの紹介もされている。
本書をお勧めする対象の読者は、大学関係者(在学生、受験予定者とその親、教職員)であろうが、大学を公器として国民の一種の財産として見れば、より幅の広い読者を獲得して欲しい。
(サイコウガクフハバカダラケゼンニュウジダイノダイガクガケップチジジョウコウブンシャシンショ )
光文社新書
最高学府はバカだらけ―全入時代の大学「崖っぷち」事情
ISBN:9784334034191 (4334034195)
254p 18cm
光文社 (2007-09-20出版)
・石渡 嶺司【著】
[新書 判] NDC分類:377.21 販売価:777(税込) (本体価:740)
大学全入時代をほぼ迎えたいま、私大では定員割れが続出し、潰れる大学も出てきている。
こうした、世間からそっぽを向かれた「崖っぷち大学」は生き残りに必死だが、それは、東大や早慶上智、関関同立といった難関大といえども他人事ではない。
どの大学も受験生集めのために手を尽くしている。
ところが、その内容は―AO入試で辞退さえしなければ誰でも合格、就職率や大学基本情報の非公表・偽装、イメージをよくするために大学名を改名(秋田経済法科大からノースアジア大へ)、新しいことを学べる新学部を新設(シティライフ学部や21世紀アジア学部)など、世間の常識と大いにズレていて、どこかアホっぽいのだ。
本書では、こうした大学業界の最新「裏」事情と各大学の生き残り戦略を、具体例を交えながら紹介していく。
第1章 アホ大学のバカ学生
第2章 バカ学生を生む犯人は誰か?
第3章 バカ学生の生みの親はやはり大学!?
第4章 大学の情報公開をめぐる二つの講演
第5章 ジコチューな超難関大
第6章 「崖っぷち大学」サバイバル
終章 バカ学生はバカ学生のままか?
日本の大学生はみんなバカ
大学はどこかアホっぽい!?
全国250大学の「いま」が分かる
大学全入時代をほぼ迎えたいま、私大では定員割れが続出し、潰れる大学も出てきている。こうした、世間からそっぽを向かれた「崖っぷち大学」は生き残りに必死だが、それは、東大や早慶上智、関関同立といった難関大といえども他人事ではない。どの大学も受験生集めのために手を尽くしている。ところが、その内容は――AO入試で辞退さえしなければ誰でも合格、就職率や大学基本情報の非公表・偽装、イメージをよくするために大学名を改名(秋田経済法科大からノースアジア大へ)、新しいことを学べる新学部を新設(シティライフ学部や21世紀アジア学部)など、世間の常識と大いにズレていて、どこかアホっぽいのだ。本書では、こうした大学業界の最新「裏」事情と各大学の生き残り戦略を、具体例を交えながら紹介していく。
【目次】
はじめに
第一章 アホ大学のバカ学生
第二章 バカ学生を生む犯人は誰か?
第三章 バカ学生の生みの親はやはり大学!?
第四章 大学の情報公開をめぐる二つの講演
第五章 ジコチューな超難関大
第六章 「崖っぷち大学」サバイバル
終章 バカ学生はバカ学生のままか?
あとがき
参考文献
大学ギョーカイ用語集
【著者紹介】
ライター・大学ジャーナリスト。一九七五年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、二〇〇三年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、二〇〇七年現在、二五〇校を超える。著書に、『学費と就職で選ぶ大学案内』(三五館)、『15歳からの大学選び』『15歳からの大学選び トレンド業種志望編』(小学館)がある。「ライター石渡嶺司のブログ」http://reiji0.exblog.jp/
石渡嶺司[イシワタリレイジ]
ライター・大学ジャーナリスト。1975年北海道札幌市生まれ。私立北嶺中・高等学校、代々木ゼミナールを経て東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、無職、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や学生の就職活動などを中心に評論・執筆活動を行う。全国の大学を見学して回り、’07年現在、250校を超える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)