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歯科技工士・岩澤 毅

畑村洋太郎(著) 未曾有と想定外─東日本大震災に学ぶ (講談社現代新書)

2014年03月31日 | amazon.co.jp・リストマニア
「失敗学」の提唱者が見た、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故, 2014/3/31

By 歯職人

 政府が設けた「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」の委員長を務め、また「失敗学」の提唱者であり開拓者の畑村洋太郎氏が解き明かす、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故から見える「人の限界」に対する考察と言った趣の一冊です。
 地球の物理学、気象・災害学と構えなくとも、地球という極めて「保守的なサイクル」の営みと、人間の生命と記憶の限界を、戦前の物理学者、随筆家である寺田寅彦が残した諸論考を振り返りながら、言わば文系の筆で一般書としてまとめた一冊です。
 科学論文ではありませんが、無理なく腹に納まる一冊です。
 
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講談社現代新書
未曾有と想定外―東日本大震災に学ぶ

畑村 洋太郎【著】

価格 \756(本体\720)
講談社(2011/07発売)

サイズ 新書判/ページ数 194p/高さ 18cm
商品コード 9784062881173
NDC分類 369.31

内容説明

私たちは今回の災害を転換点にできるのか?失敗学の畑村教授がいままで考えてきたこと、そして3月11日から「原発事故調査・検証委員会」委員長になるまでに考えたこと。

目次

第1章 津波と未曾有(「未曾有」という言葉;「人は忘れる」という大原則がある;「失敗学」と「津波」 ほか)
第2章 原発と想定外(「原子力村」のお粗末ぶり;「想定外」という言葉;「想定」について考える ほか)
第3章 日本で生きるということ(自然災害は日本の必然;日本は北と西に分断されている;崩れを止める人々 ほか)

出版社内容情報

「未曾有」と「想定外」、二つの言葉に隠れてしまった本質的な問題とは? 3月11日から原発事故調査委員会・委員長に就任するまでに、失敗学の視点から考えた大津波と原発事故。311後の日本を考えるヒント。

第1章 津波と未曾有
「未曾有」という言葉/「人は忘れる」という大原則がある/「失敗学」と「津波」/津波に「対抗」するのか「備える」のか/田老地区の二つの防潮堤/逃げなかった高齢者と逃げられなかった介護者/「情」と「職業倫理」が判断を狂わせる/信玄堤に見る「いなす」「すかす」思想/それでも人は海岸に住む/記憶を少しでもとどめるために  etc.
第2章 原発と想定外
「想定外」という言葉/「想定」について考える/「見たくないものは見えない」「聞きたくないことは聞こえない」/津波のデータも「見たくないものは見えない」/組織事故という考え方/絶対安全の虚構/事故調査についての考え方/忘れ去られた技術の系譜/地震国日本における想定/原発はなぜ必要だったのか/本質安全で設計できるか/リスクとベネフィット  etc.
第3章 日本で生きるということ
日本は北と西に分断されている/崩れを止める人々/満濃池以来のダム決壊について    思ったこと/「八ッ場ダム」「スーパー堤防」について考える/首都圏水没の可能性    /歴史は繰り返す、自然災害もまた/日本人を日本人たらしめてきたもの etc.

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