[010/052] 162 - 衆 - 予算委員会 - 19号
平成17年03月01日
○原口委員 今大臣がお答えになりましたとおり、公民権の剥奪、こういう強い措置まであるのは、この二十五条の第二項がまさに政治に対する信頼の、政治資金管理団体の責任者が大きなかなめであるということを規定している。
このことを一つとってみても、ぜひ私は委員会に出てきていただいて、今、政治倫理審査会の中身については、これは非公開でございます。ですから、私はこれ以上申し上げません。私が記憶をした中で、これが本当に事実であったかということも、実際は政治倫理審査会の議事録に当たらないとわからない。私がその場で聞いたことを、今、本当だろうかということで聞いているわけです。本来は、これを事実として積み重ねるためには、公開の場で元総理がお出になって、そしてさまざまなことにお答えいただく必要があるというふうに思います。
さて、ここでもう一つ不可思議なことが起こっています。これは、かかりつけ歯科医初診料の要件緩和の働きかけでございます。我が党の長妻議員がこの場で取り上げましたけれども、私は、不思議なことをやるなと思います。
前回質問をしたときに、大臣の日程表、行程表、政務官あるいは副大臣の、自分たちがどこでどうやったか、そういう書類、これはその場で焼却をしていると。こんなことが許されるんですか。その日のうちにシュレッダーにかけている。こんなことが許されるんですか。厚生労働大臣、お答えください。
○尾辻国務大臣 厚生労働省におきます行政文書の保存年限は、厚生労働省文書管理規程により定められておりまして、厚生労働大臣等の日程表については、事務処理上必要な一年未満の期間保存とされておるところでございます。
そうした厚生労働大臣等の日程表につきましては、その日の行事等の予定が終了した時点で、大臣等の日程管理のためという行政文書としての必要性がなくなるものでありますので、日々廃棄処分をしておる、こういうことでございます。
○原口委員 全く納得がいきません。どこにそんなことがありますか。
行政機関の保有する情報の公開に関する法律、平成十一年法律第四十二号、ここの規定の行政文書の管理方策に関するガイドライン、それにも反しているじゃないですか。それに反しているだけではなくて、今おっしゃった厚生労働省訓第二一号、この文書管理規程を事細かく決めているじゃないですか。
大臣、あなたはフィブリノゲンのときに、自分の決断でフィブリノゲンの病院を公表するとテレビの前でおっしゃいましたが、違うじゃないですか。坂口さんのときに決断しているじゃないですか。あなたは、さまざまな問題について官僚と闘える大臣だと思っています。そんなことじゃないんですよ。この規定をごらんになってください。
この規定の中で、職員等の勤務の実態をあらわす書類、これは三年以上残すんじゃないんですか。大臣云々がそれより短くていいわけないじゃないですか。いかがですか。
○尾辻国務大臣 今私が持っておりますのは厚生労働省文書管理規程でございますが、その中の行政文書の保存期間、第三十七条というところでございます。「第六類に属する文書 事務処理上必要な一年未満の期間」、こういうふうに書いてございます。
○原口委員 いや、だから、そこが違っているんです。官房長官、こんなことをやらせていてはいけませんよ。
言いましょうか。皆さんは、行政文書の管理方策に関するガイドラインで、勤務状況の記録されたものについては四類にしているんですよ。これは三年の保存が義務づけられているんです。当たり前じゃないですか。それをその日のうちにシュレッダーにかけている。隠さなきゃいけないことがあるからでしょう。違うんですか。
○尾辻国務大臣 ここの読み方については、私どもは、先ほど申し上げたとおりに読んでおります。
このことが起きましたので、私も、自分のことも気になったものですから、確認してみました。私も隠すことは何もないものですから、どうするんだと言ったら、毎日破って捨てている、こういう説明を、私自身のものも聞きましたので、今お答えをいたしておるところでございます。
○原口委員 官房長官、小泉内閣の特徴は情報公開なんです。
ちょうど、この日歯連の問題になりました、収支報告書を書きかえる、領収書を出せない、病院に見舞いに行った、平成十四年の三月の十三日。平成十四年の三月といえば、平成十四年のその三月十三日の二日前、私たちはここで証人喚問をやっていました。外務省をめぐるさまざまな問題について、小泉総理は、政治家の働きかけについても全部オープンにしなさい、二島返還でいいなんということを言ったような人がいたらそれは明らかにしなさいということを総理大臣御自身が決断し、そして、政治家の役所に対する働きかけをオープンにされたんです。小泉内閣は、まさに国民に対する説明責任、国民とともにあることで支持率を高めてきたはずなんです。
それが今みたいなことでいいんですか。職員に三年間の保存義務を課して、それより高い責務を負う大臣が今みたいなことでいいんですか。
冒頭、コンプライアンスの話をしましたけれども、そんな話が通るわけないじゃないですか。官房長官の答弁を伺います。
○尾辻国務大臣 先ほど来御答弁申し上げておることでありますので、まず私から答弁をさせていただきます。
三年保存の第四類の中に、お話しの「職員の服務及び福利厚生に関するものその他職員の勤務の状況が記録されたもの」というのがございますが、これは出勤簿のことでございます。したがって、出勤簿をこのように三年間は保存するということに相なっております。
そしてまた、大臣とか副大臣、これらは特別職でございますから、出勤簿もないわけであります。
○原口委員 この法律の趣旨をよく読んでください。行政文書の管理方策に関するガイドラインは、厚生労働省の皆さんのアリバイをまさに消すためにあるんじゃないんですよ。さまざまなコンプライアンスを情報開示して、国民の皆さんに納得していただくためのものですよ。情報公開と説明責任という中でこれは出てきているんです。今の答弁はとても納得いきません。
官房長官、今から小泉内閣というのは毎日それぞれの、私はもう毎日のように谷垣財務大臣と、財務金融委員会、予算委員会でこうやってお目にかかっています。何も隠すことはないじゃないですか。こういうことをやってきたということを堂々と言わなきゃいけない話じゃないですか。それを今みたいに、シュレッダーで、それが規定だと。本当ですか。とても納得いきません。官房長官の得心のいく御説明をいただきたいと思います。
○細田国務大臣 情報公開については、内閣府所管で、いろいろ審査会等でその基準を決めているわけです。それから、公文書の保存等をどういう形でやるかということについては、今、公文書に関するさまざまな今後の長期的な方針を検討しておるところでございます。
そして、御指摘の、文書の管理規則、これは各省別に今規定され、その中でゆだねられてはおるわけです。ただ、そのことがいいかどうかという議論はありまして、情報公開、公文書の保存そして文書管理というのは、一定の考え方のもとで再整理して統一しようというような検討も行うことにしておりますが、現在のところは各省にゆだねられているということが原則ではあります。
それから、その中で、例えば大臣の日程がどうかとか、場合によっては機微にわたることもあるのかもしれませんし、そういったものをそれぞれどう考えるかということは、今は各省にゆだねられているとは思いますが、今後の問題として考えていく必要がある問題だと思っております。
○原口委員 全く納得がいきません。それが小泉内閣の姿勢だというふうに断ぜられてもしようがありませんよ。
限られた時間ですから、こんな入り口で時間をとるとは思いませんでしたが、当時の歯科保健課長及び歯科医療管理官の処分、これをやっていますね。先ほどの日歯連に係る、これは厚生省ルートと言ってもいい、その人たちが吉田前議員からさまざまな接待を受けたり金品をもらっている。そこで、厚生労働省は処分をしているんです。どういう処分ですか。そして、それはだれですか。
○尾辻国務大臣 処分の内容について申し上げます。
当時の、医政局の歯科保健課長、免職でございます。それから、当時の、大臣官房付が停職十二カ月でございます。
○原口委員 懲戒の理由は何ですか。吉田前議員から複数回の接待と現金を受け取っていたことがその理由じゃないんですか。元厚生労働省医政局歯科保健課長、この方は、名前を言いますよ、瀧口徹さんといいます。そして医療管理官、山内雅司さんとおっしゃいます。お金をもらっているじゃないですか。
そして、後で言いますが、かかりつけ医療というのはどうなっていますか。歯科医の初診料算定要件として、皆さんからいただいた資料では、文書による説明を求めているじゃないですか。委員長にも大臣にも一人一人かかりつけの歯科医さんがいらっしゃる。かかりつけ医になったら文書で患者さんに説明をしなきゃいけない、そういう規定じゃないですか。それで初診料を二百億以上上げているじゃないですか。上げていて、現実には、文書を交付せずに歯科診療だけ算定している、そういうケースが散見されているのは何でですか。
大臣、どういう理由で処分をしたか、明確にお答えください。
○尾辻国務大臣 医政局歯科保健課長、当時でございますが保険局医療課歯科医療管理官として歯科診療報酬改定等に係る事務に従事していた際、前衆議院議員から誘いを受け、都内の料理店等において、平成十二年七月ごろから平成十五年十二月にかけて、計六回にわたり飲食の供与を受けるとともに、その際、議員へのレクチャーに対する車代名目の謝礼などの認識のもと、五回にわたり合計八十五万円の現金の贈与を受けていたものである。また、平成十二年七月ごろから平成十五年にかけて、計五回にわたり、日本歯科医師会推薦の、誉田雄一郎さんなど、中医協委員と職務に関しての打ち合わせの後、都内の料亭等において飲食の供与を受けていたものである。さらに、平成十五年五月ごろ及び同年九月ごろの計二回、日本歯科医師会専務理事から飲食の供与を受けていたものであります。
もう一人の方であります。
大臣官房付でありますが、医政局歯科保健課長として歯科医師法の施行等に係る事務に従事していた際、平成十四年一月から平成十五年夏までの間にかけて、前議員からの誘いを受けて、計十回にわたり都内の料理店等において飲食の供与を受けるとともに、議員へのレクチャーに対する謝礼との認識のもと、五回にわたり合計五十万円の現金の贈与を受けていたものである。
以上の理由でございます。
○原口委員 官房長官、お聞きになりましたか。私は、今、非常なむなしさを覚えています。ちょうどこの当時に、外務省は、外部機関をつくって園部さんを代表にして、そして御自身の改革を、もうこんなことじゃだめだということをやっていた時期ですよ。その時期に厚生労働省は、このかかりつけ歯科医療、初診料ですね、この人たちが中医協の事務局じゃないですか。この人たちが、初診料を上げるその判断をする、さまざまなものを書く人たちじゃないですか。何をやっているんですか。
厚生労働大臣、刑事告発をしているんですか。
○尾辻国務大臣 刑事告発をしなかったのはなぜかということでございますけれども……(原口委員「しているのかと聞いているんです」と呼ぶ)しておりませんのでその理由を申し上げますけれども、処分対象となったいずれの職員も具体的な要請は受けなかったとしておりまして、職員としての判断や行動に影響を及ぼさなかったこととしていたため、厚生労働省として、これが収賄罪に該当するという判断に至らなかったことから告発を行わなかったものでございます。
なお、起訴するかどうかについては司法当局が判断する問題でございますけれども、本件については、最終的に起訴猶予とされたところでございます。
○原口委員 委員長にお願いをいたします。
今の答弁では、何回もレクチャーと称し料亭で飲食を供与され、レクチャー代と称し八十数万円をもらい、そして懲戒免職している。これはそれだけじゃなくて、今申し上げたように、まさに政策をゆがめる、政策を料理やお金でゆがめる。収賄じゃないですか。それを、告発義務を負っている、自分たちの身内だから告発もしないということで納得しますか。
きょう、その場にいらした、勉強会にもいらした中村審議官、当時保険局担当だと思います。今、皆さんが考えていらっしゃる身体障害者の自立支援、何をやっているんですか。三位一体改革で、麻生大臣、三兆八千億の財源が約二兆四千億。そのうち減らされたもので、地方はどうなっているのか。地方の中で、難病特定と言われるさまざまな地方単独事業、ネフローゼやぜんそくで地方でそれぞれ手当てをしていた、そういう手当てさえも組めないで、どんどんなくなっているんですよ。
あなた方は、料亭で料理をもらい、そして、かかりつけ歯科医初診料、これは現実には文書を交付していないじゃないですか。文書を交付していない、患者の側がだれがかかりつけかもわからない、そんな制度をつくって、そして処分をした人間についても訴追もしない。こんなことが許されるわけないじゃないですか。
きょう、老健局長お見えだと思いますが、皆さんは附則において、今、身体障害者のまさに権利を、私は、昨年の通常国会で、八代英太さんや大口さんと一緒に障害者基本法の改正というものをさせていただきました。障害者は保護の対象ではない、権利の主体である、差別を禁止する、そういう法律案でした。
しかし、現場で厚生労働省の皆さんがやっているのは何ですか。皆さんが企てようとしていることは、自分たちは肥え太り、そして一般の国民には大変な不安を与える。こんなことが許されると思ったら大間違いです。
老健局長、あなたは、二〇〇一年の十一月十五日、処分された二人と一緒に保険局担当審議官として勉強会に出席されていますね。どういうお話があったんですか。
私は、官房長官、なぜこういうことを出さなきゃいけないかというと、官僚は今バッシングされているけれども、一人一人の官僚は弱いんです。一人一人の官僚が密室で政治家から呼ばれて、あの外務省のときもそうでした。結果、ノーと言えないんです。だから、政治家の働きかけについても、中央省庁再編基本法の中で、こういうレクについても公開するようになったんですよ。公開してくださいよ。なぜ公開しないんですか。
老健局長に伺います。あなたが出た勉強会、その中でかかりつけ診療について話があったんでしょう、そしてそれをどのようにすべきだと、接待があったんじゃないんですか。お尋ねします。
○中村政府参考人 当時、医政局と保険局担当審議官でございます。本件、今の勉強会についてのお尋ねがありましたので、現在、いわば歯科行政の所管外ではありますが、お求めでございますので、お答えをさせていただきます。
先生から平成十三年十一月十五日の勉強会というお話がありましたけれども、具体的な勉強会の特定がございませんのでちょっとお答えしにくいわけでございますが、私、いろいろな意味で、当時、担当審議官でございましたので、さまざまな御要請を受けたり、いろいろ国会議員の方から、党の機関の会議あるいは個別の勉強会ということに呼ばれたことはございます。
御指摘の勉強会、先ほどの処分のお話があった二名の職員と一緒に出ていたということで、推測にはなりますが、いわゆる世の中で古賀先生の勉強会と言われているものではないかと思って、その前提でお答えをさせていただきます。
当時、私ども、二〇〇二年度の医療制度改革で多忙をきわめていましたので、記憶は定かではございませんが、古賀先生との勉強会にも、平成十三年の暮れごろではなかったかと思いますが、歯科の担当者とお話がしたいという要請があり、歯科の担当職員とともに私が、いわば医政局と保険局の両方にかかわって、歯科の方の実質的な責任者でございましたので、出席要請があったというふうに承知しております。
こういう言い方をしておりますのは、私自身、議員の方から直接の要請を受けたわけではなく、担当課の方、たしか記憶では、歯科行政の中でも歯科保健課が一番のトップの地位を占めますので、歯科保健課からの連絡で呼ばれたものというふうに認識しております。
行政側の出席者については、当時保険局担当審議官、医政局担当審議官であったほか、歯科の、技官の職員ということで歯科保健課長と歯科医療管理官、ほかに数名技官の職員がいたと思います。
それから、飲食の接待みたいなお話がありましたけれども、この勉強会はそういう会ではなく、ホテルの会議室で、夕食時間でございましたので夕食は出たと思いますが、接待というようなことではなかったと記憶しております。
国会議員の出席者の先生については、古賀議員と当時の佐藤政務官が出席されたことは、私、記憶しておりますが、これ以外の方については記憶が定かでございません。
それから、かかりつけ歯科医初診料の要件緩和について、ゆがめられたとか、そういうお話があったということでございますが、当時、本当にそのことが渦中でございましたので、私、そこの点については鮮明に記憶いたしております。むしろ覚悟はして参ったわけですが、そういうお話はなかったと記憶しております。
○原口委員 全く理解できません。
私は古賀勉強会と名指しをしたわけではありませんからね。私は、吉田議員からあなたが、さまざまな問題が、接待があったのか、このことについても後で伺いたいと思います。
また、最後に、かかりつけ歯科医初診料、この算定要件はほとんど現場では守られていませんね。尾辻大臣、調査をして、この委員会に報告してください。
今るる一時間議論させていただきましたが、まさに国民不在の政治が行われているんじゃないか。橋本元総理にぜひこの場に来ていただいて、そして真実を語っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
平成17年03月01日
○原口委員 今大臣がお答えになりましたとおり、公民権の剥奪、こういう強い措置まであるのは、この二十五条の第二項がまさに政治に対する信頼の、政治資金管理団体の責任者が大きなかなめであるということを規定している。
このことを一つとってみても、ぜひ私は委員会に出てきていただいて、今、政治倫理審査会の中身については、これは非公開でございます。ですから、私はこれ以上申し上げません。私が記憶をした中で、これが本当に事実であったかということも、実際は政治倫理審査会の議事録に当たらないとわからない。私がその場で聞いたことを、今、本当だろうかということで聞いているわけです。本来は、これを事実として積み重ねるためには、公開の場で元総理がお出になって、そしてさまざまなことにお答えいただく必要があるというふうに思います。
さて、ここでもう一つ不可思議なことが起こっています。これは、かかりつけ歯科医初診料の要件緩和の働きかけでございます。我が党の長妻議員がこの場で取り上げましたけれども、私は、不思議なことをやるなと思います。
前回質問をしたときに、大臣の日程表、行程表、政務官あるいは副大臣の、自分たちがどこでどうやったか、そういう書類、これはその場で焼却をしていると。こんなことが許されるんですか。その日のうちにシュレッダーにかけている。こんなことが許されるんですか。厚生労働大臣、お答えください。
○尾辻国務大臣 厚生労働省におきます行政文書の保存年限は、厚生労働省文書管理規程により定められておりまして、厚生労働大臣等の日程表については、事務処理上必要な一年未満の期間保存とされておるところでございます。
そうした厚生労働大臣等の日程表につきましては、その日の行事等の予定が終了した時点で、大臣等の日程管理のためという行政文書としての必要性がなくなるものでありますので、日々廃棄処分をしておる、こういうことでございます。
○原口委員 全く納得がいきません。どこにそんなことがありますか。
行政機関の保有する情報の公開に関する法律、平成十一年法律第四十二号、ここの規定の行政文書の管理方策に関するガイドライン、それにも反しているじゃないですか。それに反しているだけではなくて、今おっしゃった厚生労働省訓第二一号、この文書管理規程を事細かく決めているじゃないですか。
大臣、あなたはフィブリノゲンのときに、自分の決断でフィブリノゲンの病院を公表するとテレビの前でおっしゃいましたが、違うじゃないですか。坂口さんのときに決断しているじゃないですか。あなたは、さまざまな問題について官僚と闘える大臣だと思っています。そんなことじゃないんですよ。この規定をごらんになってください。
この規定の中で、職員等の勤務の実態をあらわす書類、これは三年以上残すんじゃないんですか。大臣云々がそれより短くていいわけないじゃないですか。いかがですか。
○尾辻国務大臣 今私が持っておりますのは厚生労働省文書管理規程でございますが、その中の行政文書の保存期間、第三十七条というところでございます。「第六類に属する文書 事務処理上必要な一年未満の期間」、こういうふうに書いてございます。
○原口委員 いや、だから、そこが違っているんです。官房長官、こんなことをやらせていてはいけませんよ。
言いましょうか。皆さんは、行政文書の管理方策に関するガイドラインで、勤務状況の記録されたものについては四類にしているんですよ。これは三年の保存が義務づけられているんです。当たり前じゃないですか。それをその日のうちにシュレッダーにかけている。隠さなきゃいけないことがあるからでしょう。違うんですか。
○尾辻国務大臣 ここの読み方については、私どもは、先ほど申し上げたとおりに読んでおります。
このことが起きましたので、私も、自分のことも気になったものですから、確認してみました。私も隠すことは何もないものですから、どうするんだと言ったら、毎日破って捨てている、こういう説明を、私自身のものも聞きましたので、今お答えをいたしておるところでございます。
○原口委員 官房長官、小泉内閣の特徴は情報公開なんです。
ちょうど、この日歯連の問題になりました、収支報告書を書きかえる、領収書を出せない、病院に見舞いに行った、平成十四年の三月の十三日。平成十四年の三月といえば、平成十四年のその三月十三日の二日前、私たちはここで証人喚問をやっていました。外務省をめぐるさまざまな問題について、小泉総理は、政治家の働きかけについても全部オープンにしなさい、二島返還でいいなんということを言ったような人がいたらそれは明らかにしなさいということを総理大臣御自身が決断し、そして、政治家の役所に対する働きかけをオープンにされたんです。小泉内閣は、まさに国民に対する説明責任、国民とともにあることで支持率を高めてきたはずなんです。
それが今みたいなことでいいんですか。職員に三年間の保存義務を課して、それより高い責務を負う大臣が今みたいなことでいいんですか。
冒頭、コンプライアンスの話をしましたけれども、そんな話が通るわけないじゃないですか。官房長官の答弁を伺います。
○尾辻国務大臣 先ほど来御答弁申し上げておることでありますので、まず私から答弁をさせていただきます。
三年保存の第四類の中に、お話しの「職員の服務及び福利厚生に関するものその他職員の勤務の状況が記録されたもの」というのがございますが、これは出勤簿のことでございます。したがって、出勤簿をこのように三年間は保存するということに相なっております。
そしてまた、大臣とか副大臣、これらは特別職でございますから、出勤簿もないわけであります。
○原口委員 この法律の趣旨をよく読んでください。行政文書の管理方策に関するガイドラインは、厚生労働省の皆さんのアリバイをまさに消すためにあるんじゃないんですよ。さまざまなコンプライアンスを情報開示して、国民の皆さんに納得していただくためのものですよ。情報公開と説明責任という中でこれは出てきているんです。今の答弁はとても納得いきません。
官房長官、今から小泉内閣というのは毎日それぞれの、私はもう毎日のように谷垣財務大臣と、財務金融委員会、予算委員会でこうやってお目にかかっています。何も隠すことはないじゃないですか。こういうことをやってきたということを堂々と言わなきゃいけない話じゃないですか。それを今みたいに、シュレッダーで、それが規定だと。本当ですか。とても納得いきません。官房長官の得心のいく御説明をいただきたいと思います。
○細田国務大臣 情報公開については、内閣府所管で、いろいろ審査会等でその基準を決めているわけです。それから、公文書の保存等をどういう形でやるかということについては、今、公文書に関するさまざまな今後の長期的な方針を検討しておるところでございます。
そして、御指摘の、文書の管理規則、これは各省別に今規定され、その中でゆだねられてはおるわけです。ただ、そのことがいいかどうかという議論はありまして、情報公開、公文書の保存そして文書管理というのは、一定の考え方のもとで再整理して統一しようというような検討も行うことにしておりますが、現在のところは各省にゆだねられているということが原則ではあります。
それから、その中で、例えば大臣の日程がどうかとか、場合によっては機微にわたることもあるのかもしれませんし、そういったものをそれぞれどう考えるかということは、今は各省にゆだねられているとは思いますが、今後の問題として考えていく必要がある問題だと思っております。
○原口委員 全く納得がいきません。それが小泉内閣の姿勢だというふうに断ぜられてもしようがありませんよ。
限られた時間ですから、こんな入り口で時間をとるとは思いませんでしたが、当時の歯科保健課長及び歯科医療管理官の処分、これをやっていますね。先ほどの日歯連に係る、これは厚生省ルートと言ってもいい、その人たちが吉田前議員からさまざまな接待を受けたり金品をもらっている。そこで、厚生労働省は処分をしているんです。どういう処分ですか。そして、それはだれですか。
○尾辻国務大臣 処分の内容について申し上げます。
当時の、医政局の歯科保健課長、免職でございます。それから、当時の、大臣官房付が停職十二カ月でございます。
○原口委員 懲戒の理由は何ですか。吉田前議員から複数回の接待と現金を受け取っていたことがその理由じゃないんですか。元厚生労働省医政局歯科保健課長、この方は、名前を言いますよ、瀧口徹さんといいます。そして医療管理官、山内雅司さんとおっしゃいます。お金をもらっているじゃないですか。
そして、後で言いますが、かかりつけ医療というのはどうなっていますか。歯科医の初診料算定要件として、皆さんからいただいた資料では、文書による説明を求めているじゃないですか。委員長にも大臣にも一人一人かかりつけの歯科医さんがいらっしゃる。かかりつけ医になったら文書で患者さんに説明をしなきゃいけない、そういう規定じゃないですか。それで初診料を二百億以上上げているじゃないですか。上げていて、現実には、文書を交付せずに歯科診療だけ算定している、そういうケースが散見されているのは何でですか。
大臣、どういう理由で処分をしたか、明確にお答えください。
○尾辻国務大臣 医政局歯科保健課長、当時でございますが保険局医療課歯科医療管理官として歯科診療報酬改定等に係る事務に従事していた際、前衆議院議員から誘いを受け、都内の料理店等において、平成十二年七月ごろから平成十五年十二月にかけて、計六回にわたり飲食の供与を受けるとともに、その際、議員へのレクチャーに対する車代名目の謝礼などの認識のもと、五回にわたり合計八十五万円の現金の贈与を受けていたものである。また、平成十二年七月ごろから平成十五年にかけて、計五回にわたり、日本歯科医師会推薦の、誉田雄一郎さんなど、中医協委員と職務に関しての打ち合わせの後、都内の料亭等において飲食の供与を受けていたものである。さらに、平成十五年五月ごろ及び同年九月ごろの計二回、日本歯科医師会専務理事から飲食の供与を受けていたものであります。
もう一人の方であります。
大臣官房付でありますが、医政局歯科保健課長として歯科医師法の施行等に係る事務に従事していた際、平成十四年一月から平成十五年夏までの間にかけて、前議員からの誘いを受けて、計十回にわたり都内の料理店等において飲食の供与を受けるとともに、議員へのレクチャーに対する謝礼との認識のもと、五回にわたり合計五十万円の現金の贈与を受けていたものである。
以上の理由でございます。
○原口委員 官房長官、お聞きになりましたか。私は、今、非常なむなしさを覚えています。ちょうどこの当時に、外務省は、外部機関をつくって園部さんを代表にして、そして御自身の改革を、もうこんなことじゃだめだということをやっていた時期ですよ。その時期に厚生労働省は、このかかりつけ歯科医療、初診料ですね、この人たちが中医協の事務局じゃないですか。この人たちが、初診料を上げるその判断をする、さまざまなものを書く人たちじゃないですか。何をやっているんですか。
厚生労働大臣、刑事告発をしているんですか。
○尾辻国務大臣 刑事告発をしなかったのはなぜかということでございますけれども……(原口委員「しているのかと聞いているんです」と呼ぶ)しておりませんのでその理由を申し上げますけれども、処分対象となったいずれの職員も具体的な要請は受けなかったとしておりまして、職員としての判断や行動に影響を及ぼさなかったこととしていたため、厚生労働省として、これが収賄罪に該当するという判断に至らなかったことから告発を行わなかったものでございます。
なお、起訴するかどうかについては司法当局が判断する問題でございますけれども、本件については、最終的に起訴猶予とされたところでございます。
○原口委員 委員長にお願いをいたします。
今の答弁では、何回もレクチャーと称し料亭で飲食を供与され、レクチャー代と称し八十数万円をもらい、そして懲戒免職している。これはそれだけじゃなくて、今申し上げたように、まさに政策をゆがめる、政策を料理やお金でゆがめる。収賄じゃないですか。それを、告発義務を負っている、自分たちの身内だから告発もしないということで納得しますか。
きょう、その場にいらした、勉強会にもいらした中村審議官、当時保険局担当だと思います。今、皆さんが考えていらっしゃる身体障害者の自立支援、何をやっているんですか。三位一体改革で、麻生大臣、三兆八千億の財源が約二兆四千億。そのうち減らされたもので、地方はどうなっているのか。地方の中で、難病特定と言われるさまざまな地方単独事業、ネフローゼやぜんそくで地方でそれぞれ手当てをしていた、そういう手当てさえも組めないで、どんどんなくなっているんですよ。
あなた方は、料亭で料理をもらい、そして、かかりつけ歯科医初診料、これは現実には文書を交付していないじゃないですか。文書を交付していない、患者の側がだれがかかりつけかもわからない、そんな制度をつくって、そして処分をした人間についても訴追もしない。こんなことが許されるわけないじゃないですか。
きょう、老健局長お見えだと思いますが、皆さんは附則において、今、身体障害者のまさに権利を、私は、昨年の通常国会で、八代英太さんや大口さんと一緒に障害者基本法の改正というものをさせていただきました。障害者は保護の対象ではない、権利の主体である、差別を禁止する、そういう法律案でした。
しかし、現場で厚生労働省の皆さんがやっているのは何ですか。皆さんが企てようとしていることは、自分たちは肥え太り、そして一般の国民には大変な不安を与える。こんなことが許されると思ったら大間違いです。
老健局長、あなたは、二〇〇一年の十一月十五日、処分された二人と一緒に保険局担当審議官として勉強会に出席されていますね。どういうお話があったんですか。
私は、官房長官、なぜこういうことを出さなきゃいけないかというと、官僚は今バッシングされているけれども、一人一人の官僚は弱いんです。一人一人の官僚が密室で政治家から呼ばれて、あの外務省のときもそうでした。結果、ノーと言えないんです。だから、政治家の働きかけについても、中央省庁再編基本法の中で、こういうレクについても公開するようになったんですよ。公開してくださいよ。なぜ公開しないんですか。
老健局長に伺います。あなたが出た勉強会、その中でかかりつけ診療について話があったんでしょう、そしてそれをどのようにすべきだと、接待があったんじゃないんですか。お尋ねします。
○中村政府参考人 当時、医政局と保険局担当審議官でございます。本件、今の勉強会についてのお尋ねがありましたので、現在、いわば歯科行政の所管外ではありますが、お求めでございますので、お答えをさせていただきます。
先生から平成十三年十一月十五日の勉強会というお話がありましたけれども、具体的な勉強会の特定がございませんのでちょっとお答えしにくいわけでございますが、私、いろいろな意味で、当時、担当審議官でございましたので、さまざまな御要請を受けたり、いろいろ国会議員の方から、党の機関の会議あるいは個別の勉強会ということに呼ばれたことはございます。
御指摘の勉強会、先ほどの処分のお話があった二名の職員と一緒に出ていたということで、推測にはなりますが、いわゆる世の中で古賀先生の勉強会と言われているものではないかと思って、その前提でお答えをさせていただきます。
当時、私ども、二〇〇二年度の医療制度改革で多忙をきわめていましたので、記憶は定かではございませんが、古賀先生との勉強会にも、平成十三年の暮れごろではなかったかと思いますが、歯科の担当者とお話がしたいという要請があり、歯科の担当職員とともに私が、いわば医政局と保険局の両方にかかわって、歯科の方の実質的な責任者でございましたので、出席要請があったというふうに承知しております。
こういう言い方をしておりますのは、私自身、議員の方から直接の要請を受けたわけではなく、担当課の方、たしか記憶では、歯科行政の中でも歯科保健課が一番のトップの地位を占めますので、歯科保健課からの連絡で呼ばれたものというふうに認識しております。
行政側の出席者については、当時保険局担当審議官、医政局担当審議官であったほか、歯科の、技官の職員ということで歯科保健課長と歯科医療管理官、ほかに数名技官の職員がいたと思います。
それから、飲食の接待みたいなお話がありましたけれども、この勉強会はそういう会ではなく、ホテルの会議室で、夕食時間でございましたので夕食は出たと思いますが、接待というようなことではなかったと記憶しております。
国会議員の出席者の先生については、古賀議員と当時の佐藤政務官が出席されたことは、私、記憶しておりますが、これ以外の方については記憶が定かでございません。
それから、かかりつけ歯科医初診料の要件緩和について、ゆがめられたとか、そういうお話があったということでございますが、当時、本当にそのことが渦中でございましたので、私、そこの点については鮮明に記憶いたしております。むしろ覚悟はして参ったわけですが、そういうお話はなかったと記憶しております。
○原口委員 全く理解できません。
私は古賀勉強会と名指しをしたわけではありませんからね。私は、吉田議員からあなたが、さまざまな問題が、接待があったのか、このことについても後で伺いたいと思います。
また、最後に、かかりつけ歯科医初診料、この算定要件はほとんど現場では守られていませんね。尾辻大臣、調査をして、この委員会に報告してください。
今るる一時間議論させていただきましたが、まさに国民不在の政治が行われているんじゃないか。橋本元総理にぜひこの場に来ていただいて、そして真実を語っていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。