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歯科技工士・岩澤 毅

山岡淳一郎 (著) 国民皆保険が危ない (平凡社新書)

2012年02月20日 | amazon.co.jp・リストマニア
幾度目かの危機の時を迎えた国民皆保険制度を別角度から解明, 2012/2/20

By 歯職人

 現在ある物が、無くなる場合を想定することは、中々困難だ。
 国民皆保険制度の危機を喧伝しようとする者(多くの場合は医療関係者)の、思い込みが先に立ったエキセントリックな叫びに、耳を遠ざけたくなる時もある。
 本書は、ノンフィクション作家山岡淳一郎氏が法務省所轄の財団法人入管協会の月刊広報誌「国際人流」に短期集中新連載した、通しタイトル「国民皆保険制度と国際化時代の医療」
2011年4月号/世界に冠たる日本の国民皆保険制度
2011年5月号/国民皆保険制度成立への歩み
2011年6月号/皆保険崩壊の危機
2011年7月号/医療の国際化
2011年8月号/公平さと先進性の両立へ
をベースに加筆したものである。
 本書の論述の特徴は、対象読者が日本の出入国管理政策(人の国境との出入り)と関わりを持つ人々であることにより、「仲間内の論理」(医療関係者、日本国内、権利のみ主張)から自由である点だ。
 TTP等、時々の政策論議との関係から論じられる場合もある国民皆保険制度であるが、「世界に冠たる」や「日本の宝」とうの修飾語から離れ、純粋制度論として論じることも必要であろう。
 本書には、日本の医療保険制度を考える際に耐えうる十分な価値がある。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4582855997/ref=cm_cr_mts_prod_img

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平凡社新書
国民皆保険が危ない

山岡 淳一郎【著】
平凡社 (2011/08/10 出版)

215p / 18cm
ISBN: 9784582855999
NDC分類: 364.4
価格: ¥756 (税込)

詳細

医療の国際化や無保険者の急増など、健康保険制度は、その土台から崩れようとしている。
だが一方で、日本の皆保険制度は、「世界一」の折り紙がつけられるほど、評価が高い。
国民皆保険の達成から半世紀たったいま、「メイド・イン・ジャパンの逸品」を改めて検証する。


プロローグ―国民皆保険五〇年
第1章 世界に冠たる日本の皆保険?
第2章 貧困という「内」なる危機
第3章 医療を突き崩すのは誰か―国際化という「外」からの圧力
第4章 国民皆保険へのけわしい道のり
第5章 医療の「公平さ」と「先進性」をどう両立するか

著者紹介

山岡淳一郎[ヤマオカジュンイチロウ]
1959年愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「21世紀の公と私」を共通テーマに近現代史、建築、医療、ビジネスなど分野を超えて旺盛に執筆する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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