公的シェルターがDV被害者から敬遠されるワケ
公的シェルター3割 民間DVシェルター7割 利用率に大きな格差公的シェルターの厳しい規則嫌われ 民間シェルターに移る人もおしゃべり禁止…心のやり場なく時間が過ぎるのを待つだけとも
<公的シェルター3割 民間シェルター7割…利用率に格差のなぜ?>
配偶者などからの暴力に関する相談件数は年間10万件を超えている。
こうした被害者を一時保護するために、各都道府県が運営する公的シェルターもあるが、その利用率は3割以下と低迷している。一方、全国にある民間シェルターの利用率は7割を超え、希望しても空きがなく、なかなか入れない施設も出ている。
・公的シェルターを使わない理由
公的シェルターは、保護という観点から携帯電話の使用や外出が厳しく制限される上、入所者の年齢がバラバラだったという。
おしゃべりも禁止…心のやり場がない
基本的に深いお話をすると職員に注意されちゃうから、ただただ時間を待つだけ。
実際被害者本人から公的シェルターでの一時保護の同意が得られない理由として「仕事や学校を休みたくない」のほか「携帯電話やスマホが使えない」「外出が自由にできない」「集団生活に不安がある」などがあげられています。
<民間シェルターとは>
いわゆる「民間シェルター」とは、民間団体によって運営されている暴力を受けた被害者が緊急一時的に避難できる施設です。現在民間シェルターでは、被害者の一時保護だけに止まらず、相談への対応、被害者の自立へ向けたサポートなど、被害者に対する様々な援助を行っています。NPO法人や社会福祉法人等の法人格を持っているところや、法人格を持たない運営形態を取っているところもあります。各都道府県・政令指定都市が把握している民間シェルターを運営している団体数は全国で107(平成30年11月1日現在)です。民間シェルターは被害者の安全の確保のため、所在地が非公開になっています。
当団体は2019年の秋に開設、秋田県内初の民間シェルターです。
さまざまな機関と連携を取りながら、DV被害者支援をおこなっています。