9月14日の土曜日に、「日本フェミニスト神学・宣教センター」にお招きいただいて、「イスラームと女性―クルアーンには何が書かれているか」というタイトルでお話をしてきました。
「フェミニスト神学」という名前から、上野千鶴子さんのようなものすごい論客にびしばしときつい突っ込みを入れられるのかしら!と大変脅えて行きましたが、とても温かく迎えていただきました。フェミニスト神学というのは、「聖書や伝統的文献から読み取られてきた教会神学を批判的に見直し、新たな目でそれらの文献を読みなおす」ことを目的の一つとしているのだそうです。男性優位主義的な社会の中でゆがめられてきたキリストの教えを見直そうという活動なのだそうです。
いただいた時間はまずは発題に30分、先に原稿を送っておいて、それについて質問があり、それに答える形で補足説明をして全体で1時間半ほど、それに30分ほどの質問時間がありました。
限られた時間の中でお話しないといけないので、どのように話を進めるかかなり悩みましたが、センターの活動の中心が聖書などの読みなおしであるということから、やはりこちらもクルアーンをどう読むかという問題を考えるのが一番ふさわしいかと思い、クルアーンにおける女性の記述とその解釈を中心に話をすることにしました。
1.イスラームが女性差別の宗教というイメージで一般にとらえられている、しかし16億の人口をもつイスラーム世界では、地域によって女性 の置かれている状況に大きな差があること、そこで個別的な事例よりもクルアーンに何が書かれているかについてお話したいと前置きしました。
2.クルアーンとはどのようなものか、簡単に説明
3.クルアーンの中で男性と女性の関係について書かれているところを参照。一夫多妻、女性のヴェール着用についてなど
4.従来の男性中心のクルアーン解釈の変化
というような内容で話をしました。「イスラームについてのイメージが変わった」という感想はいただきましたが、ちょっと内容が固すぎた、もう少し柔らかく話をすればよかったな、と後で深く反省。詳しい内容については、後ほど少しずつ紹介していきます。