更新遅くなりました。今回はＤ，ズィクルです。
ズィクルなのにＤ？ Ｚの間違いじゃないの？
いえいえ、カタカナではズィと書きますが、アラビア語のローマ字表記はdhikrです。舌を軽く噛んで、英語のthと似た発音です。
ズィクルは「唱念」などと訳されますが、それだとちょっとわかりにくいですね。アッラーを心の中で想うこと、また、口に出してアッラーの御名を唱えることです。人間は、毎日の生活に追われてつい、アッラーのことを忘れがちですが、アッラーを讃える言葉を口にすることで、思い出すことができます。常にアッラーとともにあるための、簡単にできる信仰行為です。とはいえ、入信したばかりの時はなかなか言えないですね。私も最初のうちは、ものすごく意識してでないと言えなかったものです。
４．ズィクル
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第四章 Dhikr ズィクル
ある家族が、公園を散歩しています。
サリ―ム： わあ、見てよ、きれいな花！
ビルキース： 私、赤いバラが好き。
サリ―ム： 匂いをかいでごらんよ。香水みたいだね。
お母さん： スブハーナッラー、本当にすてきね。
サリ―ム： 誰が植えたのかな？
ビルキース： 庭師が植えたにきまってるでしょ。
お母さん： 確かにそうだけど、アッラーがこういう草や花をお創りになったのよ。アッラーがお創りになったものを見たら、必ず「スブハーナッラー」 と言う の。可愛い赤ちゃんを見たら「マーシャーアッラー」とね。こうすると、アッラーのことを思い出せるでしょう。こういうふうに言うのを「ズィク ル」というのよ。私たちはいつもアッラーのことを忘れてはいけないんですよ。
ビルキース：どうしたらいつも忘れずにいられるかしら？
お母さん： 簡単ですよ。何か始める時には、「ビスミッラー」と言うの。くしゃみをしたら「アルハムドリッラー」。何か計画した時は「インシャーアッラー」。 これはみんな、アッラーを思い出すことなのよ。
サリ―ム： ほんと？ すごく簡単だね。それ、いつも言えるよ。「ビスミッラー、アルハムドリッラー、ビスミッラー、アルハムドリッラー」
お母さん： アッラーフアクバル、スブハーナッラーと言うのも簡単でしょ。
ビルキース：お母さん、他に簡単にアッラーを思い出せることってある？
お母さん： 一番いい「ズィクル」は、礼拝をすることよ。
サリ―ム： ファジルとズフルとアスルとマグリブとイシャーの礼拝のこと？
お母さん： そう、そのとおりですよ。それから、何かするときには、アッラーがあなたのことをご覧になっていると想像してみるといいわ。そうしたら、「スィ ラートゥルムスタキーム」を守りやすくなりますよ。いつも「私がこれをしたら、アッラーはお喜びになるかな？」と考えるの。そうすると、私たちは アッラーがお喜びになるような道をたどりやすくなるでしょう。アッラーはとても優しいお方で、アッラーを喜ばせることはとても簡単なの。だから アッラーのもう一つの名前は「アッラフマーン」、とても優しいお方、という意味なのよ。私たちがアッラーを喜ばせると、私たちの敵である悪魔、 シャイターンをやっつけることができるのよ。
ビルキース：私、アッラーを喜ばせて、シャイターンから遠ざかりたい。
お母さん： 「アウ―ズビッラーヒミナッシャイターニッラジーム」（呪われたシャイターンからのご加護をアッラーに求めます）と言ってごらん、そうしたらシャ イターンはあなたに近づいてきませんよ。
言ってみよう：
Ｄはズィクル（Dhikr）のD。
アッラーを常に心の中に思いおこしておくこと。それを日常生活の基礎にすると、シャイターンを遠ざけておけます。
覚えておこう：
預言者さまはおっしゃいました。「悪人と一緒にいるよりも、一人でいたほうが良い。
一人でいるよりも、良い人と一緒にいるほうが良い。
知識を求める者と話すほうが、黙っているよりも良い。
くだらないことを言うよりも、黙っているほうが良い。」
（サヒーフ・ブハーリー）
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