
その醸造蔵元のひとつに「もろみ蔵」というのがあります。
往時の醤油蔵を改装して街中カフェとしてリニュアルされたようです。
黒い瓦屋根、スレートや杉板で覆われた外壁。

蔵の入り口は分厚く重いい引き戸です。
あまりに重いので諦めて帰っていく人もあるとか。
自分もそうでした、
お店の看板が無かったら絶対開けようという気持ちにならないはずです。

ひとたび蔵(店内)へ足を踏み入れれば、そこは異次元
明治・大正の昔にタイムスリップしたかのような

時空を越えた趣。
さらにそれと同期するかのような
現代の食器や什器。
高い天井とレンガと漆喰。

そんな空間で食べるラーメンがこれです。
醤油醸造元が提供する
地元大野産醤油を使った醤油ラーメン。
醤油を使ったソフトクリームはよく目にしたりして有名です。

シンプルな中華そばですね。

出汁は和風、昆布と鰹、煮干、そこへ香味油、ラードなどが入り
かろうじて中華風。
メインは大野醤油。
さらっとした風味で後口に軟らかい甘みが残る。
塩分はほぼ適量から薄め、
金沢以外の人間(地元の慣れ親しんだ味が誰にでもあるはず)
にとってはやはり微妙な違和感はあるが。
ちょっと芳ばしい、焦げ臭い、
なんかそこいらへんのイメージがする。
悪い意味ではなく(笑)
量的にはかなり少ない目。
今時500円ですから。

麺は中太のやや縮れ、ツルシコの玉子麺
縮れがあるのでなんとかスープの持ち上げがある。
具材もしっかり揃って、味玉1/2、いわのり、メンマ、白髪ネギ
黒ゴマ、薄手小ぶりだが叉焼もついている。

さらに小鉢の香の物。今日はホウレン草と切干大根のおひたし。

スープを飲み干したごほうびには
友千鳥が「おそまつさまでした」と語りかけてきそう。
趣のある町並みゆっくりと散策してみたいものです。
おとなの遠足?ちいさな散歩?ぶらり途中下車のたび的な(笑)
いい人、美味しいものとの出逢いがありそうです。