≪全国高校軟式野球大会≫
【準決勝】
―第1日―
中京(岐阜) 000 000 000 000 000 - 0
崇徳(広島) 000 000 000 000 000 - 0 (延長15回 サスペンデッド)
―第2日― (16回から)
中京 000 000 000 000 000 - 0
崇徳 000 000 000 000 000 - 0 (延長30回 サスペンデッド)
―第3日- (31回から)
中京 000 000 000 000 000 - 0
崇徳 000 000 000 000 000 - 0 (延長45回 サスペンデッド)
なんと驚くべき延長戦が、
現在進行中です。
明石トーカロ球場で行われている、
全国軟式高校野球選手権の準決勝、
中京vs崇徳
の試合です。
木曜日に始まった準決勝の第2試合。
第1試合では、
初出場の神奈川・三浦学苑が一足早く決勝に進出して、
その対戦相手を決める試合で、
3日を経てもなお、決着がつかないギネスものの延長戦が進行しています。
一昨日が0-0で延長15回サスペンデッド。
サスペンデッドとは、
翌日≪その試合の続きから≫試合が行われる制度のことで、
通常は雨などでその日の試合が完結しない時に行われる制度のこと。
たくさんの競技で行われたりしています。
しかしながら、
硬式野球の世界では、
昔からなぜだかこの制度は捕られておらず、
雨で試合が中止になった場合は、
その時点で『コールドゲーム』が成立して、
翌日再試合が【最初から】行われるということになっています。
高校野球(硬式)の世界でも、
延長15回引き分けの場合は再試合。
だからこそ、
『連日の投球でエースの球数が・・・・』
ということになります。
しかしながら軟式野球では、
ワタシが知る限り、
サスペンデッドは採用されて久しいのではないでしょうか。
翌日の延長戦は続きからですから、
翌日の試合はわずか1イニングで決着がつくなんていうことも、
充分に考えられます。
しかし驚くなかれ、この試合。
なんと翌日も、
15回を戦って両軍無得点のまま決着がつかず!!
そしてあろうことか、
今日も15回を戦って、
またまた決着がつきませんでした。
これで都合3日間、45イニング決着がつかず。
明日午前中に9イニングの『最後の延長戦』を行い、
それでも決着がつかない場合は、
なんとなんと、【抽選で決着】ということになるんだそうです。
抽選で決着をつけるぐらいなら、
今硬式で話題になっている【タイブレーク】での決着の方が、
よほど両チームの選手は納得がいくのでは・・・・・・と思ったりなんかしています。
いずれにしても、
明日の『最後の決着戦』の推移を見守るしかありませんが、
なんだかこの延長、
いろんな『問題の目』をはらんでいる気がしますね。
まずは決着の問題。
ワタシは、
サスペンデッドという決着のつけ方こそ、
甲子園の高校野球でも、
『そうあるべき(採用を検討すべし)』
という考え方です。
無理やり1アウト満塁から始めるという『タイブレーク』よりも、
よほど両チームともに納得できる決着のつけ方だと思っています。
しかし【主催者側】としては、
甲子園大会や予選などでは、
試合に有料入場者を入れるから、あまり早く決着がついては・・・・・なんていうことやら、テレビ放映の問題やらで実現が難しいので、
『最初っから検討の一つの選択肢にも入れない』
ということなんでしょう。
しかし『恣意的に出てもいないランナーを置いてからプレーを始める』方式よりも、
よっぽどプレーをする当事者には納得のいく制度だと思いますがね。
それから、
この3試合で中京の松井投手、崇徳の石岡投手共にマウンドを譲らず、
松井投手は635球、石岡投手は617球を投げたそうです。
このことについては、
『投げすぎ』
という議論は起こったりしないの???
しかも勝ったチームは、
『日程の都合上』その日の午後に決勝戦を引き続いてやる予定だとか。
甲子園の高校野球とともに、
この高校軟式野球選手権大会も、
主催は同じ日本高校野球連盟、所謂【高野連】です。
言いたかないけど、
言っちゃいます。
『日程、ひどすぎねえ?』
この大会の日程表を見ると、
当初の予定は8月25日から29日の5日間。
26日に初戦を迎える学校は、
勝ち抜けば、
当初から4日間の連戦となります。
そして今大会の中京、崇徳の勝ったチームは、
決勝を含めて6日で7試合。
しかも、その中に15回の延長が3試合含まれるという過酷さ。
はあああああ~~~?
高野連って、
甲子園大会の時、
『3連戦を避けるため』
なんて言ってなかったっけ?
8月最終週って言ったって、
甲子園大会と同じ、
『8月の過酷な気候の中の大会』ですよねえ。
特にこの試合の両校の投手、
松井くんは3日間で635球、
石岡くんは同じく617球を投げ切っています。
その前の2試合を入れると、
この短期間に、
いったい何球投げているのやら。
これって、
甲子園大会でさんざん言われている、
『球児のためを思っていない、過酷な日程』
ってやつじゃないんですかねえ。
まさか、
軟式野球は硬式野球と違って世間の注目も低いから、
あまり気を使ってないってことなのかな?
先の甲子園でも、
三重の今井投手が大会中に800球を超える球数を投げたとかってすごく話題になっていましたけど、
じゃあこの両投手が3日間で投げた600球以上の球数って、
何なんでしょう。
明日も多分、
両投手が先発するでしょう。
そして勝ったチームのエースは決勝でも、
投げるでしょう。
まさか高野連は、
『軟式野球には先にプロがないから、故障にもあまり気を使う必要がない・・・・・』
なんて思っちゃいないよねえ・・・・まさか。
それにしても、
この当初からの過酷な日程と言い、
現在の状況と言い、
高野連は甲子園の硬式の大会と同じ、主催団体であるにもかかわらず、
『ダブルスタンダード』
と言わざるを得ないんではないかなあ・・・・。
特に軟式は、
その競技特性から、
硬式よりずっと得点が入りにくいため、
こうした状況は決して『レア』とは言えないと思うんですけどね。
いつなんどきでも、
『起こりうる展開』
ではないかと思いますがね。
もうちょっと軟式の大会でも、
『球児に目を向けて』
大会運営を行ってほしいなあなんて言うのが、
ワタシの感想です。
まあ、
いずれにしても。
『球史に残る熱闘』
を戦っている両チームの選手たち。
特に両チームのエース、
松井くんと石岡くん。
疲れはピークでしょうが、
がんばってくださいね。
いずれにしても、
長く語り継がれる、
【世紀の試合】ということだけは、
確かです。
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