8月11日のイベントの公開席上対局の石田直裕五段対熊谷俊紀奨励会二段戦の模様です。
熊谷俊紀/怒濤の七番勝負第四局の相手は、石田直裕五段。
なよろ観光まちづくり協会の山本さんから石田五段に、「名寄出身の方がこうしてご活躍されていることを、とてもうれしく思います。
そして今後の活躍によって、名寄のPRにもなれば更にうれしいです!
名寄から石田五段の今後のご活躍を祈っております。」
という激励のメッセージをいただきました。
ありがとうございました。
先手、熊谷二段の初手は▲2六歩。
熊谷「先手になったのは大きかった。後手でも先攻するつもりでした」
後手、石田五段の初手は△8四歩。
石田「これは第四局ですか?ということは、勝っても負けてもどっちでもいい勝負ですが(一同笑)、一生懸命指します!」
石田「これは第四局ですか?ということは、勝っても負けてもどっちでもいい勝負ですが(一同笑)、一生懸命指します!」
熊谷俊二段の先手で戦型は角換わり腰掛け銀の▲2九飛・4八金型対△8一飛・6二金型の同型の流行形となりました。
この戦型はマイナビ出版より8月27日発売の現代将棋の革新に迫る!指定局面バトル居飛車編にも収録されている形です。
ぜひ本が発売されましたら読んでいただけますと幸いです。
石田ー近藤戦、石田ー石井戦、石井ー近藤戦が収録され、渡辺明棋王、松尾歩八段はじめ一門の棋士全員の見解が入っています。
熊谷二段は6筋から反発して、銀桂交換ながら第1図のように飛車をさばいて対抗しました。
第1図から6二の金をどう受けるか悩ましいところで、石田五段は空間に打つ△6四銀で対抗。▲6四同飛なら△5五角の王手飛車があります。
第1図以下△6四銀▲6九飛△8六歩▲同歩△7五歩▲6三歩△7二金▲5六桂△7三銀▲4五桂△9五歩で(第2図)
中盤の難所で虚空に目をやる石田五段
第2図の△9五歩はやや甘いが代わる手が難しいところ。
熊谷二段はここがチャンスとみて手抜きで▲6四銀と攻め合う。
やや重い感もあるが積極的ではある。
対して△3一玉なども考えられるところだった。
本譜は第2図以下▲6四銀△同銀▲同桂△5五角▲7七角△6四角▲同飛△7六歩▲5五角△4四銀▲7四飛△8三銀▲4四飛△同歩▲同角△8七歩▲7九玉△8八銀▲6八玉(第3図)の展開で熊谷二段が有利に。
石田五段は先手を取って攻め続けるが駒損でやや息切れに。
第3図では単に△6三金が勝った。
本譜は△6四飛▲6六角打△6三金▲5五銀△6六飛▲同 銀△8九銀不成▲6七金△4七歩▲同金△7七歩成▲同金△8八歩成▲6四歩△5四金▲1一角成△7八と▲5九玉△3三桂▲6二飛△5二桂▲4四香△同金▲5三桂成△同玉▲6三歩成まで107手にて熊谷二段の勝ちとなる。
熊谷二段優勢。秒読みの中で必死に勝ち筋を探す。
終局。石田五段、負けてもさわやか。
熊谷二段は、一瞬声が出なかった。
熊谷二段が先攻して駒が前へ前へと出る将棋で石田五段を攻め倒し、見事強敵に勝利しました。
七番勝負の成績は熊谷二段の3勝1敗になりました。
8月25日(土)に青砥店で、第五局~堀彩乃女流2級戦、第六局~石井健太郎五段戦を行います。
終局後は、大盤を使って感想戦をしました。