毎年12月28日新たな年を迎えるに当り、アピカ北棟東側のショウウィンドウ内に生花『若松』を
嵯峨御流の古丸健甫先生に生けていただいています。
ガラス越しに生花が生けられると、さすがに「新年を迎えるのだ」と緊張感を覚えます。
生け花は、日々の生活で人のこころに癒しや緊張感などをもたらしているのですね。
今年の生花『若松』をご覧ください。
松の緑色は常盤色(ときわいろ)であることから常盤木と呼ばれ、また、千年の齢を保つとして
吉祥樹として、永遠の命、不老長寿の象徴とされています。
また神様が来る為の目印(依り代)の意味もあるようです。松の語源は明かではありませんが、
民俗学の方面では「待つ」や「末」(いきつくところ・究極)に由来するとも考えられており、
天から降りる神をじっと「待つ」木が松だとも言われます。
松は、正月花として一般的ですが、小正月も過ぎ「若松」から『寿松』と『梅』に変わりました。
寿松は、クロマツと五葉松と掛け合わせて生まれたという文献もあります。
梅は、薬用として平安時代に中国から入ってきたそうです。冬の風雪や厳寒に耐え、ずっと緑色を保ち、
二月くらいに咲きます。桜など、ほかの花に先駆けて非常に早く咲くことから、ものごとの最初、いちばん
に咲く花が梅であるということで、「高潔、節操、清純」という意味があるようです。
寿 松