真情の旅

散歩や旅行での写真と気ままな一言

一滴の涙

2015年02月28日 | 詩のような旅
   
    スノードロップ 花言葉・・「希望・慰め」

金と物にほんろうされた現代社会
利益優先から
映画 テレビ ゲームで
サスペンス ホラー 激しい戦いなど
行き過ぎたショッキングなものが横行し
人びとはより激しいものを求め
徐々に蝕む精神の不安定に気づかない

いくら表現の自由とはいえ
誹謗中傷が当たり前になり
こころを忘れて ひとを押しのけ
格差社会が拡大し テロが横行し
いつしか大人から子供まで
殺伐とした社会の伝染病におかされ
治す薬も見当たらない

天から白く清楚な花が舞い降りて
清く明るく輝き
病んだ心を慰め
哀れな人間に 花の一滴の涙
心の病のワクチンとなろうか

振り返れば

2015年02月27日 | 詩のような旅

  セツブンソウ 花言葉・・「人間嫌い」「光輝」「微笑み」

学校で成績を競い
社会に出ては
開発販売競争に明け暮れ
出世をかけて同僚と戦い
長いと思った人生も
振り返れば短い年月

どこかで
小さく可憐な花が
優しく見守っていた
そんな彼らに気づかず
薄情にも
踏みつぶしてきたような

やつれた恋

2015年02月20日 | 詩のような旅

   長野県・乗鞍高原・白樺

ちょっとした意見の違い
と思っていたが
意地のはり合いで話もせずに
月日が経つとともに
遠い距離になっていた

愛し合った仲ではあるが
空白時間が長くなり
心に深い傷を負わせていた
仲直りをしたいけれど
二人にできた冷たい壁

たとえ一緒になれずとも
君の病んだ傷を治したい
こんな熱い想いで
互いの壁を融かしたいが
冷たく厚く想うにいかず
やつれた姿で
ただ呆然と立ちつくすばかり

森のやさしさ(冬)

2015年02月18日 | 詩のような旅

 長野県・乗鞍高原(スノーシューを履いて歩く)

新雪を歩くと気持ちは良いが
意外に疲れる
冬の森は花も色彩もなく
すっきりした風景だ
ただひたすら苦しみながら
目的地へ歩く
木々の枝が陽をいっぱい浴びて
輝いている
私に「元気を出せ」と言っているようだ

私は森に励まされながら
歩いている
気がついたら息切れはしているが
殺伐とした都会でのストレスも
疲れさえも忘れて
歩いている
気分爽快で明日への活力が
わいてくる
これは森のやさしさだろうか
ただ一心に歩いただけなのに

這い松

2015年02月08日 | 詩のような旅

   長野県坪庭・頭だけ出した這い松

雪面から頭をやっと出した這い松
雪の下に埋もれて重さに耐え忍び
雪の上に出ては厳しい風雪に耐え
ときには頭を出して踏みつぶされる
この厳しい環境の中でも
這いつくばって懸命に生きろ

世の中どこで生きても厳しいもの
ここでは自然環境との戦いだ
冬の厳しい所だからこそ敵も少ない
夏には涼しく過ごしやすい山の上
おまえは立派に耐える体を持っている
勇気を持って懸命に生きろ

おまえの這いつくばって耐えている姿
悪戦苦闘して曲がりくねった姿
そんな試練に耐えている姿が美しい
これからも体を鍛えて
引き締まった年輪を刻み重ね
更に貫禄のある立派な姿を見せてくれ