刻しるべ

乗馬クラブでは落ちこぼれ。でも馬が大好き。馬といるだけで幸せなMy乗馬ライフ

恒例!夏の北海道外乗2010~はじまり

2010-07-10 10:09:06 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で根室、摩周湖、網走での外乗計画は4月に早くも固まっていた。
みんな、それを生きてく支えに、心待ちに、待っていた
後は、航空券の確保のみということで・・・・
早割り予約開始日の5月1日のこと。
その日、クラブハウスに集ったK夫妻とYちゃん、私の4人の外乗メンバーは焦りまくっていた
行きは中標津、帰りは女満別と、ばっちりだったはずの飛行機の予約が取れないのである
早割り航空券のインターネット予約が全然つがらない!?
結局取れたのは、帰りの女満別~関空のみ
行きは!?ど~すんだよぉ
その時、K嫁がひらめいた!
千歳行きの便なら取れるから、まず千歳に飛んで、そこから釧路まで電車で行って、釧路駅でレンタカーを借りる。
これなら予定の行程は可能だ
う~ん、北海道で電車に乗るのは初めてだ。
海の幸満載の駅弁食べながら、原野を行くのもいいかも!
あわや計画とん挫かと、生きる希望を失いかけたけど、
かえって楽しみ増えたし、はぁ~良かった

こうして何とか行けるようになった、今年の外乗予定は、
1日目は大阪から千歳に飛んで、電車乗り継いで、釧路からレンタカーで霧多布へ。浜中町で宿泊
2日目は霧多布湿原から太平洋の海岸で外乗。夕方、川湯温泉へ移動、宿泊
3日目は川湯温泉から摩周湖まで外乗。その後、網走に移動して宿泊
4日目は網走でオホーツクの海岸を外乗。夕方に女満別から大阪に帰ってくる

ああ、毎日、ただひたすら北海道の山野や森林、海岸を馬三昧!
なんて素敵で幸福な時間だろう、うっとり~
そう言えば、4日目の網走原生牧場の小西のおじさんが、あきれて言ってた
「あんたら馬キチガイだわ
そうだよ~

恒例!夏の北海道外乗2010~1日目

2010-07-09 22:53:20 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で、根室、摩周湖、網走で馬に乗ってきた。

1日目は、最初の外乗の地、霧多布湿原が広がる浜中町へGO
暑い大阪を飛び立ち
まず千歳に到着。曇り、涼しい
空港からJRで南千歳駅まで行って、ここから釧路まで北海道で始めての電車の旅
最初の楽しみは駅弁!
海の幸を食べながら「スーパーおおぞら」で3時間半
もう、気分はすっかり、HIGH

ところが、釧路湿原を過ぎる頃から・・・雨が・・・
海岸沿いに出ると、まるで冬の海
水平線と空が霧の彼方で溶け合って、波は高く海の色は鈍く、暗く寒々としている。

当然、着いた釧路駅も
レンタカーで霧多布まで約1時間半
霧多布に近づくにつれ霧が出始めた
でもめげずに、霧多布岬の最先端に車を進める。
どんどん霧が濃くなる。もう10m先も見えない

それでも道の両側、見える範囲全部が草原で、
乳白色に煙る中、新緑が鮮やか。北海道の夏は短い。今、ここら一帯はお花畑
    
 
   

と、霧の中から大きな何かがやって来る。
馬!うま!ウマ!
草原じゃなくて牧場だったんだ!
岬に向かうここら全部広い牧草地だったんだ


近づいてきた馬達は、随分大きくてびっくり
ばんえい競馬に出るような馬。
草を採って差し出すと、手から食べてくれる
周り中餌だらけなのに、
1頭、2頭、親子連れも、何頭も霧の中から現れる。人懐っこくてかわいい




夕方6時、雨、濃霧、寒いし人はだれもいない、海も山も何も見えない
さすが名前のとおりの霧多布
って、感心している場合じゃないほどの霧になってきた
やばいかも、旅館に戻ろう

さて、今夜の宿「くりもと旅館」は、北海道ならではの豪華な食材でちょっと有名な宿
楽しみにしていた夕食は、大満足
花咲ガニ、うに、ほっけ、ボタンえび、帆立、牛肉などなど、まあ美味しかったこと!
明日は晴れてくれることを祈りながら、早めに就寝

恒例!夏の北海道外乗2010 ~2日目

2010-07-08 23:46:04 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で、根室、摩周湖、網走で馬に乗ってきた。

2日目の朝、まだ薄暗い。
今日は霧多布湿原から太平洋シーサイドラインでの海岸外乗。
嫌な予感の中、カーテンを開けると窓の外には軒先から落ちる雨のしずくが
はぁ~あ、やっぱり雨かいな、なんとか止んでくれないかな
外に出てみると気温も低く、20度無いみたいで肌寒い

霧雨の中、とりあえず出発。
1日中雨を覚悟して、8時から開いてるホームセンターでカッパの上下と滑り止めのついたゴム手袋を購入、
それからコンビニで昼食用のおにぎりを買って、
いざ、「浜中フレンドリー牧場」へ!

ここの達は道産子。
今回の相棒は「まりも」
いたって素直で癖の無い良い子
頭からすっぽりフードをかぶり上下カッパを着用し、完全雨装備で、霧多布湿原にGo!

北海道の新緑は7月初旬の今が最盛 
一つ一つの葉っぱや木々は皆それぞれの緑色をしていて、雨で一層鮮やかに見える。
森の中から里の道を抜け、海岸近くまできて休憩。
 

道を渡れば、海辺の小学校と保育所、その先に太平洋シーサイドラインと呼ばれる砂浜がずーっと延びている
ここは、片道1kmくらいの海岸を往復で走ることができる 
雨はさらにひどくなり、馬に乗っていても寒い

でも、今やそんなことは全然気にならない!
海岸は人気も無く、私達だけで独り占め!! 。
いざ、待ちに待った海岸で駆足!!
走り出したら、あ~海辺を走るのって爽快、もう楽しくって楽しくって
弧を描く太平洋の海岸に沿って走る気持ち良さは、例えようも無い至福の時じゃ~

まりもは水が苦手で、浪打際からも離れて走ろうとする。
途中に幅1~3mほどの浅い小川が海に注ぎ込んでいるところで、
立ち止まって渡らない
まりもは段差も慎重。
さあ、どーする、まりも?みんな先に行っちゃったよ!
上流だと川幅は狭いけど段差が50cmくらい有る。
浜側は段差は無いけど川幅が広く水の中を行かなくてはならない。
川を渡るか海に入るか、まりもにとっては究極の選択。
結局、うろうろしたあげく、笑っちゃうくらい慎重な足取りで、海側からクリア。

重い色をした空、暗い海と高い波頭、寒々と広がる海岸はまるで冬の海だ
遠くで空と海が霧の中に融けてしまっている。
川を渡って、まりもが遠く離れてしまった前の馬を追って快走し始めたとき、
一瞬、不思議な感覚にとらわれた
灰色の天と地の間にまりもと私の他に誰もいなくて
ただ、まりもと一体となって、空間ではなく時間の中を駆けているような感じ

その後、小学校の軒先を借りておにぎりの昼食をとって、再び霧多布湿原の方角を目指して帰途に着いた。
途中の湿原に鹿がいた。
こうして、最初の外乗1日コースを雨ながら満足して終了。
やった~太平洋の海岸を制覇!!(たいそうな
まりも、ありがとうネ


恒例! 夏の北海道外乗2010~川湯パーク牧場

2010-07-07 17:03:17 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で、根室、摩周湖、網走で馬に乗ってきた。

2日目の浜中フレンドリー牧場での外乗を満喫したあと、
次の宿泊地、摩周湖と屈斜路湖の中間にある川湯温泉に向かって出発した。

目指す川湯パーク牧場は、温泉街から少し離れたJRの駅近くにあり、   
 
民宿もかねていて、今夜はここで泊まって
翌朝、いよいよ摩周湖に向けて外乗出発だ

夕方に到着して
「こんばんは~お世話になります」と入っていくと
出てきた体格のいいおやじさん(大将)が
「もう民宿止めたんだわ、この春で」
はぁぁっあ~???
「でも、あんたらが予約してきたから、今日は泊まってもらうわ。あんたら、うちの最後の客だわ」
よかった、泊まれるんだ、びっくりするやんか!
これがホントなら、私達は、奇しくも川湯パーク牧場民宿の歴史を〆る最後の客である。

この大将、実は結構有名人で、
他所の牧場で、
もう70歳を超えているはずだけど、摩周湖までの4時間のガイドをダブルヘッターでこなすらしいとの噂を聞いた
夜、1階の雑然とした大きな部屋、ストーブの傍で
その大将から山の外乗の心得を説かれた
「山の天気はあっという間に変わる
「ガイドの言うことは聞かないと危険
「暑いと思っても防寒着は持っていけ
「山を甘く見てはいけない
さすが北海道、晩は寒くてストーブがほんわかと暖かかった。

さあ、明日は摩周湖、運が良く晴れるか?!昨日の浜中のリベンジなるか?!

翌日、目覚めると、信じられないくらいの快晴!!
6時過ぎには我慢できなくて外に飛び出し、Yちゃんと早速、馬達のいる牧場へ。
しょぼしょぼしていた目は、一歩外に出ると超高感度レンズに一変した
ここは、すごく広い牧草が豊かな放牧場と1周700mもありそうな馬場、大きな厩舎が並ぶ雄大なスケールの牧場だ。

 空は雲ひとつ無く真っ青、木々や草の緑がまぶしい。遠くの山も稜線がくっきり

餌場では20頭余りの馬達が横並びで朝飼を待っている。

う~ん、この伸びやかな空間、キラキラした空気は何なんだ、これぞ北海道、
思わず幸福感に顔がゆるむ。ムフフフ、むはっははは~

朝食は、学校の講堂のような広い建物でいただいた
奥には、なぜかガラクタが・・・失礼、古民具がたくさん置いてある
そして極め付きは、消防団から払い下げてもらったという古いトラックタイプの消防車が、がっしりと鎮座している
どうやら大将は、民宿をやめたあと、ここを博物館にしたいらしい

それと、ここの牧場にはサイロを改造した温泉があり、
外乗から帰ったあとは、風呂で汗を流すことができる。
なかなか風情があるし、泉質がナトリウム系でとっても気持ちいい
また、癒されるのだった

恒例!夏の北海道外乗2010~3日目

2010-07-06 16:34:26 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で、根室、摩周湖、網走で馬に乗ってきた。

いよいよ、3日目、摩周湖に向かう約4時間の外乗!
ここのは大型種。
私の馬は「伯(はく)」、葦毛のトロッター
騎乗するとさすがに大きい。幅もある。
眼線は優に2.5mの高さはある。
足並みもがっしりと力強い。
トロッターでの外乗は初めて、若干不安

目指すは、牧場からはるか遠くに見える摩周岳の頂上
摩周岳は摩周湖の外輪山
運良く晴れていれば、眼下に摩周湖が見えるはず。
この天気が持ってくれますように(祈)
いざ、出発!

朝、9時
馬に乗って牧場を出ると、もうワクワク
私達をガイドしてくれるのは、ここの息子さん。
大将は昼ごろから、別の組を案内するそうだ。
この息子さん、誰かに似ている、はて誰だったかな~?思い出せない。

この日は、日差しが強く、とても暑い日だったけど歩幅の大きなトロッターだと、並歩、速足でも風を切って進むので、すごく爽やか

まずは温泉地のはずれにある禿山、硫黄山へ
山肌には流れ出した硫黄が黄色い帯をつくり、あちらこちらから煙を噴き上げている。
硫黄山を背景にした牧草地で一服、カメラタイム。


ここから先は、林に入り、林野庁管理道路や獣道の森の中を進み、
そして摩周岳の急な山道を登っていく。
馬力のあるトロッターでもハアハアと息を荒くして急坂を登っていく。
伯の白い毛が汗でぬれてねずみ色になっている。

「伯、がんばってね、いいこ、いいこ」伯の首筋を軽くたたいて励ます。
耳を後ろに向けて、ちらりとこちらを見て、伯はまた頑張る。

そして、いつしか植生が森から笹原に代わり、頂上近くの平らな広場に出た。
ここで馬を下りて、馬達は休憩。
私達は、徒歩で笹原を上り、
ついに、出た、出た、出たあ~!!!!!!!

一気に視界が広がり、その下には不思議なくらい青い摩周湖の湖面が
静かに、静かに空と山を映していた。
 

馬でしか行けないこのポイントは、勾玉の形をした摩周湖の中央で、
展望台より高い標高にあるため、湖の全部が見える。
雲を映して色が変わり、遮られた太陽の光の量でまた色が次々と変わる不思議な湖、
それなのに、湖面は一筋の波も無く静寂そのもの。近づきがたい厳かさがあった。
実際、このカルデラ湖の湖面に下りるルートは無いとのこと。

ひとしきり感動した後は、摩周湖を見下ろしながら、おにぎりの昼食。
湖面、青い~、お米、美味しい~、空気、酸素がたっぷり~
すごい開放感と幸福感に包まれながら笹の上で寝転ぶと、空、青い~

湖面の水位が1年中変わらないとか、生き物はいないけど誰かが放した鯉がいて餌がないので痩せているとか、息子さんの話を聞いているうちに、
あー!思い出した
シャイな話し方や体格、ボクシングのWBCフライ級元チャンピオンの内藤だ、彼に雰囲気そっくりじゃん。いや~似てるわ

摩周湖からの帰り道は、馬達の脚も自然とも早くなる。
麓に近づいた時、案内人の内藤チャンプが私達の写真を撮るのに先頭から後ろに廻った。
すると、林を抜けるあたりで先頭のK旦那の馬が駆け始めた
そうなると、もう他の馬も我慢できない。
早く帰りたい馬達はがんがん走り出した。

トロッターの駆け足は豪快だ! 
風を切るそのスピードは、未だ体験したことのないもので、
硫黄山を横目に一直線に駆けていく。
「あんなとこまで駆け足で行くんかい」
と思っていた遠くの景色が一気に近づいてくる。
でも、意外と反動が少なく、
これって、道産子のほのぼの駆け足とは全然異なる快感で、
病み付きになりそう

恒例!夏の北海道外乗2010~4日目

2010-07-05 00:24:54 | 外乗
毎年、初夏の北海道で外乗するのが1年間の何よりの楽しみ
今年も7月2日~5日の日程で、根室、摩周湖、網走で馬に乗ってきた。

いよいよ4日目の朝、曇り、今年の北海道も最後の外乗
網走は網走原生牧場!
網走でオホーツクの海岸を駆ける2時間の外乗!

海沿いを走る国道244号線から少し山側に入ったところに
時がゆったりと流れる網走原生牧場がある
広~い牧場でのんびり草を食んでいる馬達は、
外乗には珍しくサラブレッドとアラブばかり
そしてなぜか鞍を着けている。
ちょっと変な光景・・・
受付の小さな小屋には、牧場の主、小西のおじさんがいて
おじさん曰く、
「いちいち鞍つけたりはずしたりするのは面倒くさいし、馬にも負担になるから」
ん~それってそうかなあ・・・
ひょうきんで人懐っこいおじさんはガイド役ではなく、
外乗コースの行く先々にカメラを持って車で先回りしてくれる撮影班。
ガイドは、近くにある東京農大オホーツクキャンパス馬術同好会の学生さん

ここはロケとかで、結構芸能人も来るみたいで、
小屋の中にはサインや騎乗姿の俳優さん達の写真がぺたぺたとたくさん貼ってある。
その中でもおじさんのお気に入りは、女優の小雪さん
白馬に乗った写真が一際目立つところにしっかりと貼ってある、
初めて馬に乗ったそうだけど、さすがポーズはそれなりに美しい

これは私だよ~⇒ 
そして、今回私が乗るのは、小雪さんが乗った葦毛のロッキー
サラブレッドの雌、真っ白で、ほっそりしていてすごく綺麗な馬
ロッキーにとっては上手に乗ってもらえる私の方が嬉しいはずだと、
ひそかに対抗心を燃やすのであった

さあ、出発
海までは、
まず、いかにも北海道らしい見渡す限り畑が続く一帯を抜けて、
次にJR釧網本線の単線の線路を越えなくてはならない
ガイドさんが「ロッキーは線路が嫌いだから、少し走っちゃうかもしれないので気をつけて」
という言葉も終らないうちに、障害みたいにピョンと飛んでしまった

さらに海に出るには、海岸に沿って走る国道を渡らなくてはならない。
信号も無いところを車の途切れる瞬間を狙ってささっと横断。
歩道を1列で歩いてると、車やバスから馬を見てびっくりした顔がのぞく。
土産物屋の駐車場では、ぞろぞろいた観光客が「うま、うま、うまがいる」と騒ぎ出す。
それがどうしたここは、北海道だぜ~い

そんなこんなの数々の危険を乗り越え、やっと海岸に到着!

やっぱり砂浜の駆け足は気持ちいい~
太平洋に続いてオホーツクの海岸を制覇!
(たいそうな)

その後は、海岸近くに広がる藻琴湖へ  
ハマナスとガマが繁る湖岸の水中に入り、びしゃびしゃと歩く
広い湖面を渡る風がすごく涼しくて、たくさんの鳥達が休んでいて、最高の開放感
馬達も気持ち良さそう。

戻ってからは、風が渡るテントの下で、
目の前の広い牧場のあちらこちらで馬達がのんびり牧草を食べるのを見ながら、
おじさんが入れてくれたコーヒーをいただきダベリング
すごく厳しくて客を泣かせてしまうガイドの話とか、いろんな馬にまつわるオモロイ話をいっぱい聞いて、
すっかり長居してしまった。
そして、ついに牧場とお別れ

それは、今年の夏の北海道外乗とのお別れでもある
生きていく糧が消えてしまったような一抹の寂しさとともに
女満別空港から、また大阪の日常に帰ってきた
ふう・・う~・・