庭先で
熱貫流率の値が低いほど、結露が出にくいガラス
熱貫流率の定義や理屈は覚える必要はありません。
ただ、熱貫流率の値が低ければ結露しにくいガラスだと覚えて下さい。
「どのガラスを採用すれば結露を抑えられるのですか?」
「ペアガラスってどのくらいの断熱性能(結露防止能力)があるのでしょうか?」
結露で困っているお客様から多くもらう問い合わせの内容です。
私のようなガラス屋が「真空ガラスはペアガラスよりも2倍の断熱性能があります」と言うのにも、もちろん基準があります。
それは熱貫流率という値で判断しているのです。
「とにかく一番結露しにくいガラスに替えたい」という要望を頂けば、この熱貫流率の値の一番低い製品(窓ガラス)を提供することになります。
このページではその熱貫流率について説明したいと思います。
それでは、熱貫流率の定義について説明します。
(ここは、理屈の部分なので特に読まれなくても問題ないです)
室内側と室外側の温度差を1℃とした時、窓ガラス1㎡あたりにたいして、1時間の間にどれだけ熱が通過するかといった熱量のことをいいます。
ここで覚えて頂きたいのは、この熱貫流率の値が、低ければ低いほど、熱の移動を少なく抑えられるということです。
熱貫流率の値が低い→結露しにくいガラス
熱貫流率の値が高い→結露しやすいガラス
ということです。
つまりペアガラスなどの断熱ガラスは、熱貫流率の値が比較的低くなります。
熱貫流率の値を読む上での注意点
熱貫流率の値を読む上での注意点は、この値は2種類あるということです。
単位がW/㎡K のものと、 Kcal/㎡h℃ の二つがあるので、どちらかで統一して比べないといけません。
業者さんにもし聞くようなことがあったら、どちらかに統一して聞いてみて下さい。
冬場になると『このペアガラスに替えると-29℃まで結露しません!』なんて歌っている折込チラシをよくみかけるのですが、メーカーが公表している熱貫流率の値で見比べてみると、それが
本当かどうか一目瞭然でわかってしまいます。
【上記はあるガラス屋さんのHPから引用しています】
私心
住宅の熱損失と言えば一番大きいのが開口部で窓周りからなんと約50%近くしめます。
よって窓の性能の良し悪しが住まいの省エネ性能に大きく関わります。
ところで、結露の話で解り易く実感するのは冬の季節において窓に付く表面結露ですね。
結露のし難いガラスは夏場においてはエアコンで冷やされた室内の熱も外気に逃がさない
事に成りますね。
先にも申しましたが省エネ住宅造りにおいて窓の性能は非常に重要に成ります。
この欄は明日にも続きますが、近年ではペアーガラスは当たり前の時代に成っています。
そしてペアーサッシもいろいろあります。
建築業者の勧める事を鵜呑みにしないで、ほんの少し勉強するだけで、良い住まい造りが出来ます。