日本の住宅は平均寿命たった26年(住宅金融公庫データより) 先進諸国の3分の1~4分の1・・・・・「短期間で建て直すサイクル」これ誰の責任? 近年はローコスト住宅なるものが流行しています。私の会社にも、多くのローコスト住宅系のフランチャイズから加盟の誘いがひっきりなしにあります。それらの住宅では「平均坪単価30万円程度」とうたっていますが、最終的には追加料金を加え坪40万前後が引渡し価格となっているようです。何が追加工事なのでしょう。なんと最終費用が坪価格で50万円にもなったユーザーがいるそうです。チラシの価格から大幅アップに仕向ける営業手法は詐欺的にも思えます。
内断熱と外断熱も知らないで建てる方が多いのですが、坪単価を安くみせるカラクリを知らないで建てる方も多いのです。普通の家を削る事で安くするシステムであって、いい家が安くなるものでは有りません。
① メーターモジュール・・・・ ②施工面積・・・・ ③工期短縮・・・ ④本体価格の・・・ ⑤フリープランとは名ばかりの規格・・・・ ⑥大量仕入れ等のカラクリなどがあります。さて、この手法を用いて住まい造りをしているにも関わらず、わざと公表して、ハウスメーカーの家造りの仕組みと価格・他のローコスト系住宅の仕組みを批判して、あたかも自分たちだけが「いい家」を安く提供しているかのように見せて、ユーザーに対して正義の味方ぶるフランチャイズも出現しました。このフランチャイズの代表者の著書によりますと、「チラシ作り」に全精力をつぎ込んでいるそうです。魔法のチラシだそうです。それで出来たチラシですから一般の方が引き込まれるのも無理のない所です。確かにそのようなプロセスで作製されたチラシは人目を引きます。キャッチコピーが大変優れているからです。家造りをする人の心理をうまく突いていますから、その術中にはまってしまう方も多数いるでしょう。(口のうまい悪徳営業マンとなんら変わらないのですが・・・・)しかし、私はその様な事に全精力を傾けるより、「本当のいい家造りに真剣に取り組むのが我々地域に根付いた工務店の使命だ!」と言いたいのです。先述の代表者の考えは、まず住まいを単なる商品ととらえ、ユーザ-訪問無しで、楽をして儲ける事が好きな方と想像できます。加えてフライチャンズ制の場合、平均500万円程度の入会金と毎月の会費を支払っているのです(これらの費用は結局お客様自身が支払っているのです!)。もっとも、楽して儲けたい建築業者が全国にはたくさんいます。だからこそ現場に無理をさせ利益追求に走るフランチャイズ制度が生き残るのでしょう。あるHPでは悪徳住宅会社が質の悪い家を「安くていい家」として売っていました。しかしそれは売れていました。・・・と続く記事が有りました。この記事を書いた方は別に「ほったらかし営業」で儲かる仕組みを考えたようですが?その他に「ほったらかし殿様営業」で儲かったとの話しもあります。家を商品と考え徹底的に売れる仕組みといいますか、顧客をはめ込む仕組みが次から次と生まれて来ます。
さて、ローコスト住宅や無理な経済設計で建てる住まいは、法律をギリギリクリアできる住まい造りが原則で、削れる部材や工程を徹底的に削る事から始まります。さらに下請け業者の日当や工期をも無理やり削る事が出来る情け容赦のない業者で無いと出来ない建物です。もしかしたら削れないものまで削る?場合もあるかもしれません。これで「いい家」が出来るわけが有りません。それらは見せかけだけの、単にコストのかからないことだけにかけては「いい家」でお施主様にとっては「いい家」ではないと言えます。
*棟数とエリア拡大を求めれば、造り手は一棟、一棟への誠意が薄れます。*建築基準法ギリギリの家では、阪神淡路大震災クラスの地震力で倒壊との実験結果が報告されています。
やり玉に挙げられたハウスメーカーやローコスト系のメーカー、さらには彼らの手法を逆手に取って、正義ぶる業者をそれでも選びますか?「ブランドや価格・キャッチコピー」に惚れたのでは「いい家」は出来ません。家造りで一番難しいのは造り手を選ぶ事です。真面目な造り手を選ぶ事で貴方の家造りは成功に近づきますが、選び損ないは家族崩壊を招き、後悔の日々を送る事になりかねません。 まじめな社長のまじめな家造り実践会 米田正憲