下手な横好き

濡らさない、蒸らさない 湿気は住まいの大敵・・・・・最終回

これが秋晴れです。
久しぶりに心地よい朝を迎えました。
出社途中、
昨晩の満天に輝いていたお月さんは、快晴の西の空の下で薄く見えていました。


さて、合板の話しに戻ります。飛び飛びに成りました事お詫びを申し上げます。

例えば体力壁の面材にダイライトと言う建材が有ります。
これは火山灰が原材料で無機質です。
仮に湿気を帯びてもその物が大きく変化する訳でも有りませんし、
そして火山灰ですから水分は直ぐに放出される性質を持っています。
湿気を逃がす為、結露がし難いのですね。

このダイライト9mm厚さで透湿抵抗値が2.30【単位は省略します】

同じく壁震火【カベシンカ)と言う商品名の面材が有ります。
これの透湿抵抗値は2.34と成っています。

これも抵抗値の数値がダイライトと同じ程度ですから、結露が起し難い面材と成ります。

ところが合板は同じ厚さでも抵抗値が16.9も有ります。
16.9÷2.34=7.22 約7倍も抵抗値が高いのですね。

よって科学的にも合板は湿気が逃げない事が解ります。

だから、合板を壁の面材に使った場合は
壁内部で結露を引き起こし易く、又、雨水等が侵入し湿気ても外部に放出し難い、
水分が壁内部に滞留し、それが元に成って他の木材を腐らす一因となるのですね。

ちなみに杉の板9mm厚さでは抵抗値が4.7と成っています。

あさひホームが創業から屋根下地には合板を用いずに杉の板を用いている事が
解って頂けたのでは無いでしょうか。
【数値は財団法人建築環境・省エネルギー機構発行の省エネ基準解説書より】

科学的な面からも合板は
面材等に使わない方が良い事がお解り頂けたのでは無いでしょうか。

ただし、
新築時においては合板のその強度は認められます。
それで長期優良住宅等においても屋根下地や壁の面材に用いられています。
しかし、使うので有れば細心の注意が必要です。

私個人的は合板を多用した長期優良住宅は、
その施工現場を見てその耐久性に疑問を持っています。

今日まで建築されている合板に囲まれた住まいは
【プレハブ住宅や2×4工法等に代表されますが、合板を外周部に多用した住まい】
経年変化が激しく劣化が早いのをこれでご理解して頂けると思います。
【施工不良もからんでと推測しますが、合板の特性でしょう】

屋根裏、壁の中、軒の裏側を機会が有れば見て下さい。

更に、
合板を面材として用い、断熱材に「グラスウールやロックウール」での
充填工法【内断熱施工】は施工者にとっては楽でコストも下がりますが、
住まいの大敵の結露が問題として残っているのです。

この断熱・気密施工が正しく行われないと最悪の住まいが建築されます。

最後に
住まい造りは「一生で一度有るかの大事業」ですね。
そして大金をかけるのです。

「創り手に全てを任せる」のでは無くて、ご自身も勉強をする事が
大切とお解り頂けたのでは有りませんか?

あさひホームでは
住まい造りの勉強会や完成見学会を兼ねての住まい造りの勉強会を行っています。
本日も小松市上寺町で開催しています。
お気軽にご参加して下さい。

余談に成ります。
前日お引き渡しを致しましたお客様宅に妻が御礼の挨拶に出向いたところ、
「あんた所の職人さん、挨拶はきちんと出来て本当に気持ちよかった」との
お言葉を頂いたとスッタッフに伝えている所を小耳に挟んだのですが・・・・・
本当に嬉しい限りです。
自慢に成りましたが、
住まいは工場生産では有りません、人が現場で造りのですね。

9時から地鎮祭です。

地鎮祭には最高の日和に成りましたが、休日ですね。
行楽等にお出かけの方も多いと思いますが、
くれぐれも交通事故などに注意をしてお出かけ下さい。


写真を趣味に高齢者の戯言

コメント一覧

まじめな社長です
通湿抵抗値
http://www.asahi100nen.com/
丁寧なご説明有難う御座います。
これも福田様の新商品、遮熱シート【FOボード】の開発で通湿抵抗値を下げる苦労をされた事を知り、
如何して合板では結露が起き易いのかを理論的に教えて頂いたお陰です。

創り手に限らずお客様も住まいの大敵が湿気である事を十分認識して頂きたいです。
まじめな社長です
基礎パッキン工法
http://www.asahi100nen.com/
これが、完全、ベストとは言え無いのが住まい造りと思います。

基礎パッキン工法で床下浸水を受けた場合、
谷村先生のご指摘は危惧されます。

あさひホームでは基礎に排水口を各面毎に儲け排水し易い対策を取っています。

基礎は一応どの部分にも人はいける様に成っていますが、狭い部分は排水は難しいです。
床下が泥水で浸水した経験が無い者で・・・・・・?

床下の換気に付きましては専門家で色々な考えが有るようですね。

弊社の標準の基礎はベース立ち上がり一体打ちベタ基礎です。
それに基礎パッキン工法を取っています。

各ご家庭を定期的に床下点検をしていますが、基礎が蒸れていた、沁みていた現場はまだ有りません。

換気不足?から基礎が湿気る場合もあるでしょうが、それよりも防湿シートの施工の拙さか、隙間のある基礎もしくは、床下の断熱施工の拙さから起きるのではと考えますが。

余談ですが、
完全外断熱工法で、基礎外周部から断熱すれば基礎内部への浸水は防げます。
それでも室内の漏水等の万一に備えて排水口は必要と思っています。
福田温熱空調
グラスウール、PBの透湿抵抗値
米田様
ほんとに合板を外部に使うと恐ろしいことになりますね。

室内側(R’r)にプラスターボード9.5mm抵抗値0.5、グラスウール50mm抵抗値0.6
外気側(R’o)に合板9mm抵抗値16.9の施工したとすると
16.9÷1.1=15.36倍
PB、クラスウールが水蒸気をすぐ通してしまう材料で、その外壁の合板が15倍、合板がいかに水蒸気を通さない材料かがわかりますね。

グラスウール、ロッツクウールは袋状になっていますが、電気のコンセントボックスや長さ方向、筋交いなど、どうしてもカットしないと納まりません。

その切り口からどんどん湿気が入りますので、湿気を入れさせないためには防湿気密シートを室内側に張らないと壁内結露の原因となります。

これが完璧に施工するのは至難の技です。
ネオマフォームやフェノバフォームを外壁に張り、室内側の壁体に空気をまわし又外壁の外気側に通気層をとり、2重通気層構造にすれば結露の問題がありません。

よく工務店、住宅会社など外断熱といううたい文句で外貼り断熱だけを強調していますが、壁の内部の空気を回さないと、どこか温度が低いところ例えば土台のアンカーボルトなどに結露することがあります。

壁の中に水蒸気をためないことが重要ですね。

外も内も空気をまわし通気をするこれがとても大事ですね。

その点熱交換した室内の空気を、外壁室内側壁の中にまわしているトリプルエコ住宅はこの基本通りの構造なので理想的な温熱環境ですよ。




谷村
湿気対策
合板のご意見は御もっともですが、私としてはもっと重要な問題の基礎に有ります。今流行の土台基礎パッキン換気方式は基礎に切れ目が無い為に、昨今のような大雨が降り床上浸水したら最悪です。

 基礎はすべての部屋ごとに独立している為に、浸入水(泥水)を簡単には排出出来ないつくりです。

 その点、昔からの方式は外部に換気口があり、また基礎内部には点検で土台廻りを簡単に移動でき換気(空気の流れも確保)するようになっている為に、浸水時の後始末が容易です。

 一考を!
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