西表島のヤエヤマハナダカトンボは出現期は5月中旬~11月となっていますが、
確実に見ようと思えば8月がよさそうです。
前回から2日後にもう一度、浦内川上流にヤエヤマハナダカトンボを見に行ったのですが、
この日は曇りでやや湿度が高くにわか雨があったりしてヤエヤマハナダカトンボも前々日に比べて少し高い場所に居ることが多かったです。
やはり雄より雌の方が多くいましたが全体的に数もやや少なく撮り辛い状況でした。
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ヤエヤマハナダカトンボ♂の顔
よく見るとやはり「鼻高」で独特の顔をしてますね。
ヤエヤマハナダカトンボはあまり逃げないのでマクロレンズでの接写が可能でした。
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ヤエヤマハナダカトンボ♂
下2枚の雄は日前にも同じ場所にいました。
今回見た中で一番橙色の鮮やかな成熟した綺麗な個体です。
ちょうど木漏れ日が当たってとっても輝いて見えました。
結局、今回も交尾や産卵は見ることができませんでしたが、
西表島の誰もいない涼しい沢で存分にヤエヤマハナダカトンボを楽しむことができました。
自分はコレクションのように1回撮ればそれでいいというスタンスではく、
綺麗なものなら何度でも撮りたい人なので来年も再来年もこの場所に行くと思います。
そのときにまた新しい発見や出会いがあればいいなと考えています。
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ヤエヤマハナダカトンボ♀
雌は雄より少し小さくてホントに目立たないように葉の先に止まっています。
最初は飛ばないと気づきませんが慣れてくると止まる場所がなんとなくわかってきます。
他のトンボが縄張りに進入してきたときか餌を獲るときぐらいしか飛びません。
飛んでもほぼ必ず同じ場所に戻ってきます。
図鑑などでは「ヤエヤマハナダカトンボはコナカハグロトンボより木陰を好み日なたの場所に出ることはほとんどない」と書かれていますが、
コナカハグロトンボは日なたから日陰・地べたまでどこにでも止まる感じで、
ヤエヤマハナダカトンボは半日陰の木漏れ日が当たるやや高い見通しのよいところにいる感じでした。
ほとんどの個体は木の枝の先端よりやや上の葉先や、やや高い草葉の先に止まっていました。
枯れた細い横枝や地面の丸太に止まっている個体もいましたが少なかったです。
もちろん、その日の天気や気温・湿度によって違うでしょうが決して日陰を好んでいる感じではありませんでした。
このヤエヤマハナダカトンボは西表島の固有種であることはもちろん、
個体数が非常に少なく採集圧が高まると集団の維持できなくなる恐れがあるため、
生息地は「浦内川上流の支流」という表現にとどめるということでご理解ください。
ただ、運がよければカンビレーの滝までの遊歩道でも見られます。
実際、今回も遊歩道で雄1雌1を見つけていますので、
時期と天気と気合と見る目があればどなたでも出会えるのではないかと思います。
ヤエヤマハナダカトンボ(八重山鼻高蜻蛉)
体長;雌29mm、雄34mm
発生時期;5月中旬~11月下旬
国内分布;西表島
国外分布;なし(日本固有種)
撮影日;2012年8月
撮影場所;西表島浦内川上流
希少性;★★★★★★
備考;近縁種のハナダカトンボは小笠原諸島に生息し、本種と異なり胸部に黄帯がありません。
フォトチャンネルです。
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