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伊勢根付職人 梶浦明日香の『手のひらの幸せ』

制作は言葉とともに

志村ふくみさんは憧れの存在。
女性の職人としての道を開拓してきた第一人者であり、染色家としてだけでなく、文章で日々の作品への想いを伝えてきた人。
志村さんにはそんなふうに日常が見えているのかと、その景色がこの着物に閉じ込められているんだと、感心すること、学ぶことばかり。色のこと。染色のこと。花のこと。日々の暮らしはこんなに色で溢れているんだね。

物言わぬ職人を良しとした時代に、発信する場所もあまりなかった時代に、どうして自分の作品への思い、暮らしの中での感動を伝える機会に出会えたんだろう。
文章も美しくて、文章を読んで作品を見るとまたさらに作品が輝いて、唯一無二の憧れの職人さんです。

陶芸家の河井寛次郎さんも好き。
文章がたまらなく好き。

◯過去が咲いてゐる今
未来の蕾で一杯な今

◯ 「私は木の中にいる石の中にいる 鉄や真鍮の中にもいる
人の中にもいる 
一度も見た事のない私が沢山いる
始終こんな私を出してくれとせがむ
私はそれを掘り出したい 出してやりたい
私は今自分で作ろうが人が作ろうがそんな事はどうでもよい
新しかろうが古かろうが西で出来たものでも東で出来たものでも
そんな事はどうでもよい
すきなものの中には必ず私はいる
私は習慣から身をねじる 未だ見ぬ私が見たいから」

◯「手考足思(しゅこうそくし)」

作品ももちろん素敵だけれど、
こんなに思いを的確に言語化して、
作品の世界を広げている職人たち。

わたしも、そんな職人になりたい。
ものを作るからこそ生み出せる言葉で、
作り出す根付と共に暮らしに寄り添いたい。
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