2020年9月訪問
★目貫の龍の素晴らしさ 陽明門 東照宮 日光 栃木県
『目貫の龍』ここにもまた普通に使ってはいるが、よくわからない言葉が出てきます。
『目貫』、『目抜き』とも言います。
この(目貫)を調べてみました、すると「刀が柄から抜けないように止める釘のこと」
とあります、その小さな釘が次第におしゃれな装飾品となったのです。
目立つものになったのですね。
とまれ、陽明門の『目貫の竜』を御覧じろ。
陽明門のちょうど真ん中に鎮座しているので、この名がついたそうです。
下からだと、双眼鏡がないとなかなかよく細部までは見ることができませんが、
望遠レンズと、トリミングでくっきりとみることができます。
『龍』のひげや鱗の細部まで精緻に刻まれています。
そうしてこの『目貫の竜』の両脇と、梁の端に取り付けられているのは、
『龍馬』(りゅうば)です。この霊獣は駿馬がもとになっています。
が、よく見ると顔は龍によく似ています。
が、角が二本あったり、ひずめがあり力強く走っています。
一体は口を真一文字に結んで、もう一体は口を大きく開けて吠えています。
この辺の芸も細かいですね、もう一対さらに外側にあるのですが、取り漏らしました。
そして『頭貫』(かしらぬき)にもこの『龍馬』が彫り込まれています。
柱の中から飛び出してくるようで、勇ましいですね。両脇にあるものは折りたたんだ羽なのでしょうか?
この門を守っている『龍』は他にもいました。
この門を潜り抜ける時にふと上を見ると龍がいました、本当に油断も隙もありません。
天井に描かれた『登り龍』と『降り龍』が天井に描かれています。
南側が『降り龍』
そして北側には『登り龍』
この絵の原画は江戸幕府お抱えの絵師『狩野探幽』だといわれています。
この龍たちも今は、四年ごとの改修が終わり綺麗に修復作業が済んでいます。