ノートルダム=ド=ストラスブール大聖堂にはとても素晴らしい時計があります。
それは天文時計で、とても秀逸なデザインや芸術的な絵や彫刻で身を飾っているばかりでなく。
その美しい装いに隠された内部の性能には驚かされるばかりです。
この時計はからくり時計になっていて、12時にはたくさんの人形が踊り時を告げます。
これを見るためには別にチケットを買い入場します。このために午後12時から一定時間教会が閉じられます。
動画に撮ってきたのでUチューブでご覧ください。
この天文時計は大聖堂の翼廊にあり、高さは18メートルあります、通常のビルにしたら6階分ぐらいある高さです。
1547年にChris Herfinらによって製作が開始されました。しかしストラスブールがカソリックになった時に製作が中断されました。
何故でしょう、それは当時カソリックでは天動説の立場を取っており、おりしもガリレオが天動説を唱え宗教裁判で有罪となるそんな時代だったからです。
その後、1571年に制作は再開され、Conrad Dasypodiusらが携わりました。天文時計の装飾はTobias Stimmerが担当しました。そしてこの時計は18世紀まで実際に使われていました。
現在の時計は、1838年から1843年にわたって制作されました。
外装は作られた時のままですが、内部はその後の天文学の発展によって素晴らしく進化しました。
内部の構造は、ジャン=バプティスト・シュコウィルらが制作しました。
内部には無数の部品が組み合わされており、複雑なグレゴリオ暦に対応しています、基本的には3月21日で変則的にはそれ以降の暦上の満月を過ぎた最初の日曜日に開催される復活祭さへも正確に表示できたのです。
この計算はかなり複雑なもので、それを正確に表示するためには、膨大な部品を必要としました。
この天文時計は当時の技術と芸術の粋を集めて作られたわけです。