2021年7月訪問
体全体から漂う色気 喜多川歌麿 ミネアポリス美術館 日本画の名品
ウタマロで有名な『喜多川歌麿』(1753-1806)です。
《青楼六家選 大文字屋 一もと》
女性をどう描いたら色っぽく描けるかというお手本のようです。
花魁が長キセルを手に持ってふと誰かのほうを見た瞬間でしょうか、
目に力があります。
立膝を突いて、体の構図が単調にならないように描かれています。
ひざは、右膝だけが大きく左ひざは画面の外に消えています。
この姿勢では倒れてしまいますから何かにもたれかかっているのかもしれませんが、
それは描かれていません背景の雲母刷りの中に埋もれてしまっています。
幾重にも重ねられた着物の色や柄が事細かに描かれています。
それぞれ違った柄なのですが、そのコーディネートが素敵ですね。
帯の地模様まで見事に表現されています。
浮世絵を見たフランスの画家がどれだけ衝撃を受けたか
この大胆な構図を見ればわかります。